東京五輪と関係アリ? たった800mの線路を新しくつくる理由って?

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東京五輪と関係アリ? たった800mの線路を新しくつくる理由って?

2016.03.11

提供元:マイナビ進学編集部

東京五輪と関係アリ? たった800mの線路を新しくつくる理由って?

東京のある地域では今、たった800mの線路を新しくつくる計画があるそうです。一体どうして、そんなに短い線路をつくる必要があるのでしょうか?

この記事をまとめると

  • 埼玉や東京西部から、羽田空港まで、ほとんど乗り換えずにアクセス可能になる?
  • 羽田空港は滑走路拡張によって、国際空港として生まれ変わった
  • 2020年までに、東京の山手線には30番目の新駅が誕生する

その間たった800m!? 短い距離の駅同士を新たな路線で結ぶ理由って?

2020年に開催となる東京五輪を控え、近年、東京では大規模な鉄道工事が行われています。それにより、鉄道の新しい路線の開業や、もともとは別々だった路線の相互乗り入れ可能になるなど、交通網にも大きな影響を与えています。電車の乗り換え回数が少なくなったり、目的地までの時間がグーンと短縮されたり、首都圏に住んでいて普段電車を使っている人は、通学の際などにその恩恵を受けていることかと思います。

そんな東京では、現在いくつかの鉄道延伸(線路を延ばす)などアクセス向上に向けた計画が練られています。これは、年々増えている外国人旅行者にも対応するもので、海外からやってきた人々が、より都心へアクセスしやすくするためのものです。例えば東京都大田区では、ほかに例を見ない超短距離の新線(新しい路線の)開業を目指した計画があるのです。

これは、JR京浜東北線が通り、東急多摩川線の終着駅である「蒲田駅」と、そして京浜急行(以下、京急)本線の「京急蒲田駅」を結ぶ、“蒲蒲線(仮称)”の計画です。京浜東北線と京急本線は、品川駅から南下し横浜方面へ向かうルートで、南北にほぼ並走しています。両蒲田駅間の距離は東西わずか800m。こんな短い路線をつくるメリットなんて果たしてあるんでしょうか? 思わず誰もが首をかしげたくなるかもしれません。

実は、この京急蒲田駅は、京急本線以外に羽田空港へ向かう京急空港線が延びており、蒲蒲線によって東急多摩川線は羽田空港と結ばれることになるのです。東急多摩川線は渋谷駅を始発とする東急東横線と連絡しており、渋谷から乗り換え1回で羽田空港までアクセスできることになります。しかも東急東横線は3年前に池袋方面へ北進する東京メトロ副都心線と相互乗り入れを開始したため、埼玉や東京西部からもほぼ乗り換えなしでの空港アクセスが実現するのです。

東急東横線と京急本線では線路の幅が異なりますが、「フリーゲージトレイン」と呼ばれる、車輪の幅を両社の規格に調節できる車両の導入を予定しています。しかし技術的にまだ確立されていないこと、新型車両の導入にも莫大な費用がかかることが大きな壁となっています。仮にフリーゲージトレインが実現しなかったとしても、地下のプラットホームで両線の乗り換えが可能になれば利便性は大きく向上することでしょう。

国際空港として息を吹き返した羽田空港

東京五輪を控え、羽田空港へのアクセス向上に力を入れている鉄道会社があることが分かりました。でも、「海外から来るのに、なんで成田空港じゃなくて羽田空港なの?」と疑問に思った方もいるでしょう。

今から50年ほど前、高度経済成長期を迎えた日本では、海外へ出入国する人や貨物機を使った物流が増えはじめました。増える飛行機のニーズに対して、それまでの羽田空港では滑走路の数が足りず、当時はまだ拡張が難しかったことから関東近郊にもう一つ新たに空港を建設する計画が出ました。

そこで成田空港が建設され、国内線=羽田、国際線=成田で分担されていましたが、羽田では東京湾上で追加の滑走路建設が可能になり、発着便を増やせるようになったこと、また羽田のほうが成田よりはるかに都心各所へのアクセスが優れていることから、近年では国際線も増便されるようになりました。羽田空港は“成田と肩を並べるもう1つの国際空港”と考えたほうがいいでしょう。

国際線が増えた背景には「羽田空港のハブ化」構想があります。「ハブ空港」とは、あらゆる路線の発着拠点となる中心空港を指します。ハブ(Hub)は「軸」を意味する言葉で、自転車のホイールのように真ん中の部分(軸)からスポークが放射状に伸びている姿から名づけられたものです。ハブ空港として機能することで、現在急激に増えているLCC(格安航空会社)など多数の飛行機の便を誘致し、アジアの主力空港としての地位をモノにできるのです。

現在羽田空港へ行く鉄道線は京急空港線と東京モノレールの2つだけですが、今後はJR東日本が在来線から分岐して羽田空港までアクセスする新線を計画しており、都心と空港を結ぶ鉄道網は将来さらに充実したものになりそうです。

新しいエリアの玄関口となる山手線新駅

新線の開業だけでなく「新駅」の開業もちょっとした話題になりました。JR山手線では品川-田町間に新たに駅が建設されることになりました。山手線の新駅は実に40年ぶりのことです。この新駅は品川駅から北に約0.9kmの場所に建設される予定で、このエリア一帯は大規模な都市開発が現在進められています。この新駅は、東京五輪に合わせて暫定開業する予定で、やはり、海外からやってくる外国人観光客の誘致も視野に入れているのかもしれません。

これら新線や新駅の開発、また空港の整備などは、日本国内での移動、ひいては社会生活をスムーズにするための取り組みです。これらの取り組みのあり方など、都市の構造や機能を多角的に分析、解明しようとする学問を「都市社会学」といいます。過去の歴史を振り返り、そして同時に将来を見据え、私たちが住む都市に本当に必要な物、将来必要とされるものを考えていくことは社会の基礎に通ずることだといえます。

みなさんが住む地域でも、都市や街の開発・再開発が行われていることもあるでしょう。多くの人々が暮らす都市について、さまざまな角度から知りたいという人にとって、都市社会学はきっと学びがいのあるはずですよ。

この記事のテーマ
社会学・マスコミ・観光」を解説

あまり共通性のないように思われる3分野ですが、じつは密接な関係があります。観光業界にとってマスコミは「広報」そのものです。マスコミの存在なくして観光業界の発展はないでしょう。もともとマスコミは商品を情報化するために社会学を重視しています。社会が求めている漠然としたニーズを精査し、わかりやすいイメージとして変換して提供するのです。今後、観光業などにおけるマスコミの存在はますます大きくなるはずです。

「社会学・マスコミ・観光」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「地域社会」
はこんな学問です

国内外の都市部・農村部を問わず、地域社会の問題にアプローチし、実証的な調査・研究を行う学問。大きく分けると、2つに分けられる。一つは、地域行政のあり方を問い直し、地域住民・地元企業との連携を図って問題を解決する方法を探る地域行政学。もう一つは、グローバル化による急激な変化から地域の文化遺産を意識的に守り継承していく方法について研究する地域文化学である。2つは別々の学問ではなく、同じ問題意識を行政と文化という別の視点から考察している。

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