缶をそのまま描くだけでアートになる!? 音楽の歴史にも影響を与えた芸術家って?

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缶をそのまま描くだけでアートになる!? 音楽の歴史にも影響を与えた芸術家って?

2016.03.16

提供元:マイナビ進学編集部

缶をそのまま描くだけでアートになる!? 音楽の歴史にも影響を与えた芸術家って?

アート作品というと、奇抜なものをつくらなければいけない、と思ってしまいがち。しかし、かつてアメリカには、食べ物の缶をそのまま描くことで、高い評価を得た芸術家がいます。一体どのような人物なのでしょうか?

この記事をまとめると

  • アンディ・ウォーホルはニューヨークで活躍したポップアートの旗手
  • 表面的な芸術を好み、自分の作品を大量生産していた
  • ウォーホルは大量生産し、消費されていくものを芸術にした

「ポップアートの巨匠」アンディ・ウォーホル

みなさんは、「アート」というとどんなイメージを持ちますか? 見たこともないような革新的な絵画、新しい技法を使った独創的なデザインなど、インパクトのあるものこそアートと考える人も多いかもしれません。

確かに、芸術の世界では独創性や革新的であることはとても大切なことです。他の人と同じことをやっていても、世間の注目は集められません。奇抜なものであればあるほど、人にインパクトを与えることができますから、世界中のアーティストたちは自分にしかできないことをしようと日々頭をひねっているはずです。

しかし、そんなアートの概念をくつがえしたアーティストもいます。そんなアーティストが、1960年代から80年代まで、ニューヨークを拠点にポップアートの先頭に立って活躍した芸術家、アンディ・ウォーホルです。美術の教科書にも載っているくらい有名なアーティストで、彼の絵を使った商品もたくさんあり、名前を知らなくても一度は作品を見たことがある人も多いかもしれません。

ウォーホルの代表作といえば、カラフルなマリリン・モンローやキャンベル・スープ缶、バナナのイラストなどがよく知られています。有名人やどこにでもあるモノを印刷して大量生産しただけ、と言っても間違いではないのですが、これが、当時は最先端のポップアートだったのです。

なぜ、ウォーホルは大衆的で日常にありふれているものを主題として多くの作品を作ったのでしょうか? そして、なぜ彼のアートが歴史に残るほど評価されたのでしょうか?

ウォーホルはもともと広告のデザイナーだった!

ウォーホルはもともと、「VOGUE」や「Harper’s BAZAAR」といった人気雑誌で、広告のデザインやイラストを描いているデザイナーでした。そのデザイン性の高さからアートディレクターズクラブ賞を受賞するほど、商業デザイナーとして成功していたのですが、お客さんの要望に沿ってデザインすることや毎日イラストの修正に追われることなどに嫌気が差し、広告デザイナーの仕事を辞めてしまいます。

ウォーホルが次に選んだのが、ファインアートやポップアートの道でした。目の前にあったスープの缶やドル紙幣、マリリン・モンローらスターのイメージ写真など、世の中に大量にあるものをモチーフに、版画に似た「シルクスクリーン」という技法を用いて、似た作品を大量に生み出しました。シルクスクリーンは一度版を作ってしまえば、後は誰でも簡単に印刷ができるものなのです。またウォーホルはそれ以前に、線画にのせたインクを紙に転写する、「ブロッテド・ライン」という大量印刷に向いた手法を発明しており、この技法で描かれた線は、ウォーホル独特な繊細な線を生み出しました。

ウォーホルは、自分のアトリエに「ファクトリー」(工場)と名付けていました。シルクスクリーンで同じような作品をたくさん作っている様子が、工業製品を機械で大量生産するのと非常に似ていたからです。1枚の版を使って、一つのモチーフをそれぞれ違う色で刷ったり、プリントをずらしたり、インクをはみださせたりという工夫はしていましたが、それは自分ではなく雇った若者にさせていました。そんなウォーホルのアートが、当時急速に経済成長し、モノがあふれていたアメリカの「中身がなく、虚しい豊かさ」を表しているようだ、と言われるようになったのです。

もともと商業デザイナーだったウォーホルは、「表面的で大衆に受け入れられるものを作る」ように徹底していたのです。世の中に大量にあるものをモチーフに選んだのも、アメリカの資本主義や量産・大量消費の流れをモチーフにしたのかもしれませんね。

ウォーホルは「芸術」を「ビジネス」と捉えた人

実際に、ウォーホルは「あなたはどんな人ですか?」と聞かれたとき、「僕を知りたければ、作品の表面だけを見てください。裏側には何もありません」と答えたといいます。

それまで、芸術といえば作者の人生や考え方などが複雑に表現され、何カ月、何年もかけて一つの作品を作ることが当たり前でした。しかし、ウォーホルは自分の作品を大量生産し、消費されていくことを恐れず、「ビジネスで成功することは、何より魅力的な芸術だ」と芸術の概念をくつがえしたのです。

また、ウォーホルはシルクスクリーンだけでなく、映画を制作したり、インタビューのみで構成される『Interview』という雑誌を作ったり、アメリカのロックバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドにはCDアルバムのジャケットとしてバナナのイラストを提供したりしています。ウォーホルの作品はミュージシャンにも気に入られていて、ファクトリーはロックスターのたまり場だったとも言われています。

アンディ・ウォーホルの作品は今でも人気ですが、作品によっては、芸術品としては比較的安く手に入れることができます。多くの芸術家は同じ構図の絵を一つしか描きませんが、ウォーホルは同じ構図の絵を色違いにして大量生産していたため、その分、稀少価値が低くなるといった側面が理由の一つといえます。

芸術品にどれだけの価値があるのかを判断し、相当の値段をつけて芸術品を販売するのが「美術鑑定士」です。美術鑑定士になるためには、絵画や美術に関する知識を身につけ、経験を積んでいくことが必要となります。美術が好きな人にとっては、たくさんの作品に触れ合える、とても魅力的な仕事ですよ。

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「画家」
はこんな仕事です

絵を描くことを仕事としている人を指す。日本画や洋画を代表に複数のジャンルが存在。現代は平面にこだわらず、デジタルも駆使したミクストメディア作品やインスタレーションを発表するアーティスト的存在の画家も増えた。描いた絵を画廊を介して売る収入だけで生活できる画家は決して多くはない。コンテストへの応募、学校や絵画教室での指導、イラストレーター、似顔絵描きなどで生計を立てる人も多い。展覧会だけでなく、イベントでのライブペインティングや絵本、パッケージなどで作品を発表する人もいる。

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