春期講習に乗り遅れても大丈夫!? 春休みを効果的に過ごすための勉強法を聞いてみた!
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春休みが明ければ新学期。みなさんの周りにも、新しい学年で成績を伸ばすために、予備校や塾の春期講習に通おうと考えている友達がいるかもしれませんね。そんな友達の様子を見ると焦るもの。「やっぱり、春期講習とるべきだったかなぁ」……。
今回の記事は、そんな心配を抱えている人に向けて、東京都内の塾で講師をしているRさんに「春休みのおすすめ自宅勉強法」について聞いてみました。受験生である新高3生と、新高1〜2生、それぞれぜひご参考にしてみてくださいね!
この記事をまとめると
- 受験生は「模試」を使って、苦手分野を具体的に把握しよう
- 高1~2生は、基礎固めを徹底しよう
- 春期講習を申し込まなかったとしても、焦らず、まずは一人で勉強してみよう
受験生向けの、春休みおすすめ勉強法を聞いてみた
――春休みから自宅で受験勉強をはじめる際に、大切なことを教えてください。
「成績を上げるための近道は、苦手分野をなくすことです。そのため、まずは自分の苦手分野を把握することが大事になります。『英語が苦手』のようなおおざっぱな把握ではなく、『英語の整序問題が苦手。単語数が少ない場合はクリアできるが、単語数が○個以上になると太刀打ちできない』というように、具体的に自分の苦手分野を知ることが重要です」
――苦手分野を把握するにはどうすればいいですか?
「『模試』を活用することで、苦手分野が把握できます。高校生のみなさんは、模試の帳票が返ってくると、ついつい偏差値や点数ばかり見てしまうかもしれません。確かに、その2つも大事なポイントではありますが、よりしっかりチェックしてもらいたい部分があります。それは、『大問・単元別の平均点』です」
例えば、英語であれば『大問1(リスニング):平均○点』『大問2(語彙・穴埋め問題):平均○点』『大問3(文法・整序問題):平均○点』……のように大問・単元ごとに平均点が出されていると思います。平均を下回ってしまった単元は、自分が苦手とする分野であり、重点的に復習すべきポイントということになります。
――復習の方法はどうすればいいでしょうか?
「『解説』を読んで、理解した上で、解き直しをしましょう。大手予備校が主催している模試は、予備校の講師陣が丁寧な解説を書いているので復習がしやすいです。模試によっては、インターネット上で解説講義の動画も見られるので、それを視聴するのもいいでしょう」
ただし、今まであまり自主学習をしてこなかった人にとっては、模試の解説を読んでも、よく理解できない……、ということもあるかもしれません。その場合は、学校の先生に自分がやるべき勉強について相談しましょう。
高校1~2生向けの、春休みおすすめ勉強法を聞いてみた
――高校1~2生の場合は、春休みにどんな勉強をするべきでしょうか。
「『基礎がため』に徹するべきです。数学であれば、『教科書レベルの基本問題』をしっかりと解けることを目指して学習を進めましょう。また、英語や文系科目の場合は、『基礎=暗記モノ』になってきます。英語であれば、『英単語』や『英文法』、古文であれば、『古文単語』や『古文文法』『古文常識』などを覚えていきましょう」
高3生になって受験勉強を始めるとき、基礎が試しておくととても有利です。例えば、受験生になったタイミングで英単語を暗記し始めると、今まで覚えてきていない分、定着が悪く、すぐに忘れてしまいがちになります。また、長文読解といった、入試の点数に直結する発展的な勉強を始めるタイミングが遅れてしまうので、成績も上がりづらいです。高1~2生の今が、がんばりどきですよ!
――理科・社会の勉強については、注意点があるようですね?
「はい。理科や社会は、他科目とくらべて覚えることが多いので、“忘れてしまいやすい”んです。そのため、高1~2生の段階では、あまり知識を詰め込む必要はないと思います」
例えば、日本史であればアウトライン(大まかな流れ)を把握する程度でかまわないのではないでしょうか。歴史の流れをざっくりと解説した本を、くり返し読んでみてください。『歴史マンガ』は、読みやすく、アウトラインもつかみやすいのでおすすめです。
高校生の勉強は、まずは“一人で”やってみることが大事
Rさんいわく、「高校生の勉強は学習範囲が広いので、自分で基礎がためをしたり、苦手単元を把握したりすることが大事です。春期講習を申し込まなかったとしても、自分一人で勉強できれば問題はありません。ただし、理解できない単元が多すぎる……といった場合は、春休み明けから塾・予備校に通ったほうがいいでしょう」とのこと。
成績を上げるためには、まずは自分でやるべきことを考えて、どうしても一人ではできない・分からない部分を、塾や予備校でつぶすのがよりよい勉強法なのかもしれませんね。