今はなき天守閣が目の前に! 名所を3Dでめぐるスマートなツアーって何?

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今はなき天守閣が目の前に! 名所を3Dでめぐるスマートなツアーって何?

2016.03.02

提供元:マイナビ進学編集部

今はなき天守閣が目の前に! 名所を3Dでめぐるスマートなツアーって何?

ある端末を用いることで、実際の観光をしながら、今はもう存在しない城などを楽しむことができる方法があるそうです。一体どういうことなのでしょうか?

この記事をまとめると

  • 歴史的建造物が復元できるメガネがある
  • 東京では2020年に備え、都市整備を見直そうとする動きがある
  • 観光は日本の成長分野の重要な一つである

バーチャルの世界で江戸時代の東京を再現

進級前の春休みや少しだけ先の夏休みに、今から友達同士で卒業旅行のプランを立てている人は多いのではないでしょうか。屋久島や白神山地など自然遺産のある場所や、お城や寺社仏閣など歴史的建造物のある場所は人気が高く、今からどこへ行こうか考えるだけでワクワクします。

確かに全国各地には歴史的建造物が多く遺されていますが、一方で東京はどうでしょうか? 高層ビルや近代建築に囲まれた東京にはもはや歴史を感じる観光スポットなんてないのでは? と思われるかもしれませんが、今バーチャルの世界で東京のかつての姿を復元しようとする動きがあるのです。

旅行会社大手の近畿日本ツーリスト株式会社では、メガネ型の端末(ウエアラブルグラス)を用いた「スマートツーリズム」の商品化を開始しました。この端末は装着すると、かつてその場所に存在した建造物や景色が3Dで表示される仕組みで、実際の建物の迫力や江戸時代の町の風情なども楽しむことができます。

旅行者はただグラスをかけるだけでOK。映像の操作やガイドなどはツアーコンダクターが行ってくれるので、初めて日本を訪れるという人でも安心して分かりやすく日本の文化に触れることができそうです。

これまでも映画館などで、スクリーンから映像が飛び出して見える3Dの演出はいくつかありましたが、アウトドアで、しかも一つの町と3Dが連動するのは前代未聞です。すでに全国の市町村から同社への問い合わせが殺到しているようで、今後は東京のみならず、全国各地の観光地で同様のサービスが展開されていくことでしょう。

経済優先の犠牲で輝きを失った日本橋

ウエアラブルグラスには江戸城と日本橋の映像がプログラミングされています。江戸城はすでに存在せず、一時期復元しようとする動きも見られましたが、費用の問題から実現していません。一方で日本橋は現在でも存在する建造物ですが、なぜ「再現」する必要があるのでしょうか?

日本橋は1603年、徳川家康によって建造された橋で、その後、数度架け替えが行われて現在に至ります。「東京都中央区日本橋〇〇町」と名付けられている住所が多いことからもその歴史の深さがお分かりいただけるでしょう。参勤交代で全国各地の外様大名たちが街道を抜け、最後にたどり着くのがこの場所。まさしく日本橋は江戸時代から続く由緒正しい日本の中心地なのです。

現在の橋が完成したのが明治時代の1911年。石造りの重厚な佇まいに加え、橋のふちには彫刻なども施され、ウエアラブルグラスを使わなくても十分に歴史を感じることができる橋です。しかし視線を上げると、高速道路の鉄製の橋げたが頭上を貫いているのです。これではせっかくの橋の風情が台無しです。

日本橋の頭上を走る首都高速道路は1963年、前回の東京五輪のあった年に開通しました。自動車の数が増えはじめ、交通渋滞緩和の目的で造られたのです。当時から「景観を損ねる」と反対意見も多くありましたが、経済成長を優先させる国の勢いには勝てず、高速道路が作られることになったのです。

そして現在、「観光客誘致のためにも」と、再び日本橋の文化的価値を高めようとする声が上がり、高速道路を地下に埋め、橋げたを撤去し、かつての美しい姿を取り戻そうとする計画が、2020年の東京五輪後の着工を目指して調整されています。五輪によって高速道路を造り、五輪によって高速道路を撤去しようとする何とも皮肉な運命に翻弄された日本橋。果たしてウエアラブルグラスなしに本来の姿を見られる日は来るのでしょうか。

個人のニーズに応じたオーダーメイド旅行の時代が来る

将来成長が見込める産業分野として、「環境」「健康」そして「観光」が挙げられます。2015年、日本に訪れた外国人旅行者の数は年間1,974万人に達しました。全国各地の観光地はもちろん、都心部でもキャリーケースを引きカメラを構えた外国人の姿を目にしない日はないくらいの勢いです。東京五輪を控えていることもあり、ますますその注目度は高まるものと見られています。

日本を訪れる旅行者は「非日常」を求めてやってきます。特に先進国からやってくる外国人は、高層ビルやネオン輝く街並みなどは見慣れているため、日本独自の文化や歴史に触れることを楽しみにしています。

実際の歴史的建造物に触れられるのがベストでしょうが、多忙で滞在時間の短い人や高齢で体が不自由な人たちがもっと手軽に、かつ少ない移動距離で日本を満喫できる観光スタイルがあってもよいでしょう。スマートツーリズムが普及すれば個人の細かなニーズに対応したバラエティ豊かな観光が実現できそうです。

資源の少ない日本にとって観光は大きなビジネスチャンスを生む機会となります。同時に観光ビジネス関連の人材需要は、今後より高まるでしょう。今回のスマートツーリズムのように、ITを駆使した独自のサービスが次々と登場していることを「観光学」を志す人はぜひチェックしておきましょう。2020年、日本は最新のテクノロジーと最高の「おもてなし」で旅行者を迎えるすばらしい観光立国に成長しているかもしれません。

この記事のテーマ
社会学・マスコミ・観光」を解説

あまり共通性のないように思われる3分野ですが、じつは密接な関係があります。観光業界にとってマスコミは「広報」そのものです。マスコミの存在なくして観光業界の発展はないでしょう。もともとマスコミは商品を情報化するために社会学を重視しています。社会が求めている漠然としたニーズを精査し、わかりやすいイメージとして変換して提供するのです。今後、観光業などにおけるマスコミの存在はますます大きくなるはずです。

「社会学・マスコミ・観光」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「観光学」
はこんな学問です

観光学とは旅行業の実務を学ぶだけではなく、観光を通して地域と観光客の交流を生み、地域の活性化にもつなげるための学問である。その目的を達成するために、新しい観光事業の開発プロジェクトを成功させる手法や、観光企業の経営ノウハウ、事業計画の作成方法を研究する。また、観光客として見てまわるだけの観光から、積極的に参加して体験できる観光へと旅行者のニーズは変化している。ニーズを先取りする商品開発も重要である。

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