アメリカ人は金持ち、ドイツ人は真面目、日本人は……? 国民性が分かる、世界のジョークって?

「日本人は勤勉で融通が効かない」、「ドイツ人は頭がいいがユーモアがない」「アメリカ人は金遣いが粗く、頭が悪い」――。それぞれの国民性をキャラクターに落とし込んで笑いを取る「エスニックジョーク」というものがあります。
今回はそれぞれの国民性と、ちょっとしたジョーク(小話)を紹介します。
この記事をまとめると
- 国民性の違いをユーモラスに表現した「エスニックジョーク」って?
- 時にブラックさも含まれ、経済格差さえ笑いにする
- 相互理解のために、互いの国民性や文化を知るのは大切なこと
国民性を取り上げた冗談があるって知ってた?
「ドイツ人がカーナビの案内に従ってトイレに突っ込んだ」
みなさんはこんなジョークを聞いたことがありますか? これはドイツ人の持つ生真面目さを示した冗談です。
性格は生まれ育った国によって性格に違いが出るとよくいわれ、例えば「日本人は勤勉だが融通が効かない」、「ドイツ人は頭がいいがユーモアがない」などが代表的なもの。人気マンガの『ヘタリア』も、こういった国民性をそれぞれの国のキャラクターにした作品ですね。
このように、それぞれの国民性をキャラクターに落とし込んで笑いを取るジョークを「エスニックジョーク」と呼びます。エスニックジョークでは、各国民性の違いを楽しむことができます。
思わず笑ってしまうのはなぜ? さまざまな要素を含むエスニックジョーク
例えばこんなエスニックジョークがあります。
・沈没しかかった船で、各国民に避難を呼びかける船長のアナウンス
アメリカ人には「今、飛び込めばヒーローになれますよ」
イタリア人には「さっき美女が落ちました」
ドイツ人には「規則では飛び込むことになっています」
日本人には「もうみんな飛び込みましたよ」
それぞれの国民が何に弱いか、どんな性格なのか、なんとも上手に表現されていて、思わずクスリと笑ってしまいますね。他にも、日本人がオチになっているジョークにはこんなものもあります。
・地球最後の日が来てしまいました。
イタリア人「最後の日なのだから、恋人と一緒に過ごそう……」
ドイツ人「国の技術を持ってすれば、まだ最後の日を回避する方法があるはず……!」
ロシア人「明日がないのなら、いくら飲んでも二日酔いにならない!」
日本人「たいへんだ! 今日中に仕事を終わらせないと……!」
イタリア人は女の人が大好き。ドイツ人は技術力があって勤勉。アルコール度数の高いウォッカをたくさん飲んでいるロシア人はお酒が大好き。さて、日本人は……結局、融通が効かないほど真面目で、ものすごく働いているイメージなのですね。
ジョークを通じて文化を知る。「エスニックジョーク」の醍醐味
エスニックジョークを作るには、各国の特徴や歴史を正確に理解する必要があります。文化、価値観、信条など、その国を理解し、かつ他国と比較した上で小話に仕立てていきます。こういった世界各国の人々のキャラクター、文化などを学ぶのが、国際文化学です。争いではなく互いの共存のために、各国の異なる文化をどうすれば相互理解しあえるのかを模索しています。
現在、地球上には200近い数の国があります。その一つひとつが固有の文化を持ち、どれ一つとっても同じものはありえません。そういった環境の中で、互いの特性を理解し尊重するのは大切なことです。時にこういったジョークで笑いを交えながら、相互理解を深めていければいいのかもしれませんね。
この記事のテーマ
「国際・国際関係」を解説
貧困問題や民族間紛争、資源や食料、環境問題、経済的な競争や協調など、さまざまな問題を抱える国際社会。そこで活躍するには、言葉はもちろん、世界各地の文化や経済、政治、法律なども知る必要があります。 留学を経験したり、来日する留学生と交流したりしながら、異文化を理解する国際感覚を養っていく学問です。
この記事で取り上げた
「国際文化学」
はこんな学問です
国際社会で起こる課題を、文化の視点から捉えて解決策を探る学問。対立ではなく共存の道を探るために、諸国の異文化間相互理解をどのように図ればよいかを研究する。世界各地域から言葉の壁を越えて発信される音楽、絵画、映像、ダンスなどの表象文化が、どのように情報伝達され、受け取られるのかなど、文化への理解が国・民族・性別を超えて人と人を結び付ける方法論を研究する。
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