別に風邪じゃないけど……マスクをつけてるとなんだか安心することってない?

近年、日常的にマスクをつけて生活する人が増えているといいます。どうしてマスクが手放せなくなってしまうのか、その理由をご紹介します。
この記事をまとめると
- 1年中マスクが手放せない“だてマスク依存症”といわれる人が増えている?
- 人と距離を置きたいという心理が、だてマスク着用につながっているのかもしれない
- 知人の助けや、心療内科で相談することで解決することもある
健康なのに、マスクする人が流行中!?
「マスク」というと、本来は風邪をひいた人や咳の出る人が菌をうつさないように着用するものでした。もしくは、インフルエンザや花粉症の予防対策として、欠かせないものでもありますね。
でも、最近では、体調を崩していない健康な人の間で、マスクを着用することが流行っているのだとか? 確かに、街中でもマスク姿の人が増えたような気がします。では、一体どんな理由でマスクをしているのでしょうか。
人と距離を置きたい? 「だてマスク依存症」とは
病気でもないのにマスクを着けることに依存してしまい、常にマスク姿でないと落ち着かなくなってしまうことを、最近では「だてマスク依存症」といわれることがあります。“だてマスク”とは、その名の通り、だてメガネのようにマスクを着用すること。
その理由と心理はさまざまです。例えば、いつもバッチリとメイクをしているため、ノーメイクで外出することに抵抗を感じるから。また、他人の目線を気にせずに、外を歩きやすくなるから。人が話しかけづらい雰囲気をつくれば、誰からも話しかけられずに済むから……など。これらはあくまで一例ですが、誰とも話したくない、人と距離を置きたい、一人が心地よいという気持ちが、だてマスク着用につながっているのかもしれません。
みなさんの中にも、だてマスクをすることで落ち着くという人がいたら、このような心理が働いている可能性があります。もちろん、一人にしてほしいときや、あまり話しかけられたくないときはあると思うので、そういった場合はだてマスクは有効かもしれません。
しかし、だてマスクの着用に依存してしまうことによって、他人との距離が生まれ、一方通行のコミュニケーションになってしまうこともあります。対人関係を隔絶して、自分だけの世界に閉じこもってしまっては、自分自身にとっても、周りにとっても、悪い影響を与えてしまうこともあるでしょう。だてマスクをつけがちな人は、一度その使い方をよく考えてみるといいかもしれません。
人間の心の動きを心理学で学ぶ
もし、だてマスク依存症に心当たりがあり、改善したいと思っている人は、まずはだてマスクを外して、友だちや家族とコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。もしかすると、いつもと違う気持ちで周りの人と接することができるかもしれませんよ。
だてマスク依存症のように、何かに依存したり、普段のコミュニケーションに影響を与える心の動きについては、心理学の分野において研究が行われています。私たちの日常で見かけるだてマスクをきっかけに、心理学に興味を持った人は、ぜひ人間の心の動きについて学問として学んでみてはいかがでしょうか。
この記事のテーマ
「人間・心理」を解説
人間科学は、人間の存在や関係性を研究し、学習範囲は広範囲にわたります。心理学は、人間の心や行動の特徴を分析・解明します。中でも臨床心理学は、ストレスの多い現代社会において注目される分野。いずれも、人間の存在意義をひもとく基礎となる学問です。
この記事で取り上げた
「心理学」
はこんな学問です
人間の心理や行動がどのような原理で動いているのかを研究する学問である。それにはさまざまなアプローチがある。たとえば、認知心理学では対象を知覚してから言語化するまでの作用を情報処理のプロセスとして理解する。発達心理学は人間が誕生してから死ぬまでの心の変化が何によるのかを探究する。臨床心理学は心のバランスを崩してしまった人の状態の改善をめざす。志望校に自分の本当に学びたい心理学があるかどうかを必ず確認することが大切だ。
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