甘い、苦いとは感じ方が違う? 辛さの秘密は「痛み」だった!?

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甘い、苦いとは感じ方が違う? 辛さの秘密は「痛み」だった!?

2016.02.24

提供元:マイナビ進学編集部

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甘い、苦いとは感じ方が違う? 辛さの秘密は「痛み」だった!?

人が感じる「辛さ」は、ほかの味覚とは違った仕組みなのだとか。どのように「辛さ」を感じるのでしょうか。

この記事をまとめると

  • ハバネロの約5.26倍の辛さを持つ、世界最強のトウガラシがある
  • 食べ物の味は、実は舌だけでなく、鼻でも判断している
  • その昔、香辛料は世界貿易の中心となるアイテムだった

ギネス記録を大差で塗り替えたトウガラシとは?

少し前に「食べるラー油」が流行りましたが、人間は辛い食べ物に惹かれる傾向があるようです。タバスコやハバネロといった激辛香辛料を使ったファストフードのメニューやスナック菓子なども多く販売されており、激辛ブームは今も昔も根強い人気があります。今回は「辛さ」に注目して、世界中にある香辛料や味を感じるメカニズムについて触れてみたいと思います。

2013年にアメリカで栽培された「キャロライナ・リーパー」というトウガラシがあります。トウガラシの主成分であり辛さの源となっているカプサイシンを測る「スコヴィル値」という基準によると、このキャロライナ・リーパーは、なんと300万スコヴィルという記録を打ち出し、“世界一辛いトウガラシ”として認められたのです。

300万といっても、どれだけすごい値なのかピンとこないことでしょう。それまで“世界で最も辛いトウガラシ”として2011年にギネスに認定されていた「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」というトウガラシがあります。プロレス技のような、何とも辛さがヒシヒシと伝わってきそうな名前ですが、このトウガラシですら146万3,700スコヴィル。つまり、倍近い差でギネス記録を塗り替える発見となったのです。

ちなみに日本のトウガラシの代名詞ともなっている「鷹の爪」で4~5万スコヴィル、有名な「ハバネロ」ですら約57万スコヴィルなので、なじみの深い食材と比較してみるとそのスゴさがどれだけのものかお分かりいただけるでしょう。このキャロライナ・リーパーとトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、素手で触ると火傷のような激痛に襲われる危険があるため、取り扱いの際に手袋が必須といわれています。もちろん食用には向かず、うっかり口に入れると死を招く危険性もあるそうです。

辛さは味覚に含まれない?

人間の味覚は、甘さ、酸味、塩分、苦味、うま味の5種類から成り立っており、実は今回のテーマである辛さは含まれていないのです。

人間が辛さを感じる仕組みについてですが、これはトウガラシに含まれるカプサイシンが舌の中の神経細胞に熱を伝えることによって引き起こされるのです。薬局などで買える温感湿布をイメージしていただければ分かりやすいと思いますが、湿布にはこれら成分が含まれているので、舌でなくとも皮フで辛さ(熱)を感じ取ることができるのです。5つの味覚は、舌が持つ味蕾(みらい)細胞が感知しますが、辛さは痛覚や温覚としてとらえることができるため、味覚には含まれないのです。

よくグルメな人のことを「舌が肥えている」といいますが、肝心の料理は舌だけでは判断できないのです。また、料理の風味は、口とつながっている鼻で感知することができます。よくラーメン博士やラーメン通といった人たちをテレビや雑誌で見かけますが、ラーメン好きな人であっても鼻をつまんで食べてしまえば、ラーメンの味を正確に判断できないはずです。

食材の保存と消臭目的で普及していった香辛料

今や世界各所でトウガラシをはじめとした香辛料の栽培がされています。辛いもの好きは世界各国共通なのでしょうか。もちろん刺激を味わうためのスパイスでもありますが、もともとは、もっと原始的な理由で香辛料が用いられていました。

まだ冷蔵庫もない時代、肉や魚を長期保存させる目的でさまざまな香辛料が用いられていました。刺激の強い香辛料にはバクテリアの増殖を防ぐ殺菌効果があるため、世界各国で重宝されていました。もともと香辛料の多くはアジア原産のものが多く、古代よりシルクロードを経由し、ヨーロッパ方面へと輸出されはじめました。さらに大航海時代に入ると今度は海洋ルートでの交易が盛んになり、世界のあちこちで香辛料を求めた物流が行われるようになりました。金銀などの鉱物、絹などの繊維らと並び香辛料は今日の貿易の礎をつくったといっても過言ではありません。

また現在でもコショウに代表されるような香りの強い香辛料は、肉の臭みを消す目的でも使われています。欧米のレストランに行くと必ずといっていいほど、コショウと塩がテーブルの上に置いてあります。肉食中心の欧米にあって、あらゆる料理にコショウを振りかけていた時代の名残なのかもしれません。

食材の臭いを消すための香辛料もあれば、逆に食材の香りをより強調させるための香辛料もあります。日本人にもっともなじみの深い香辛料……そう「わさび」です。わざびの成分が鼻をツーンと刺激し鼻孔の感覚を敏感にさせることで、白身魚のような繊細な風味を持つ食材の味をより感じ取ることができるのです。

さまざまな目的で用いられ全世界の人に愛されている香辛料。このように食品やその効果について専門知識を学び、食について研究する学問を「食物学」といいます。香辛料の歴史やちょっとしたトリビアなど、食物学についていろいろと知っておけば、自分で料理をつくるとき、また外食をするときの楽しみ方も一段と広がるのではないでしょうか。ぜひ食物学の視点で、身近にある食べ物に触れてみてくださいね。

この記事のテーマ
栄養・食物」を解説

食べることから健康な生活にアプローチすることを目的としています。ただ生きるために食べるのではなく、より良く生きるために食べるという考え方です。栄養学は食物に含まれる栄養素について学び、生理学の知識を踏まえ、適切な栄養指導を行います。そのためには栄養学や病理学などの広範な知識も必要です。食物学では人によっては摂取しにくい食材を食べやすくしたり、よりおいしく食べるための調理方法の研究なども行います。

「栄養・食物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「食物学」
はこんな学問です

栄養や食品について専門知識を学び、科学的な視点から食の問題を解決するための学問。食品学、栄養学、調理学を総合的に用いて研究を行う。食品学の視点からは、成分や加工についての専門知識を学び、栄養学の視点からは食品が人の身体にもたらす影響について学ぶ。また、調理学からは加熱や冷凍など食品成分の変化や味について学び、総合的な専門性を身に付ける。生活との関連性が強いことから、家政学、生活科学を併せて学ぶことも多い。

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