葛西臨海水族園の飼育員に聞く、気になる魚の生態について!

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葛西臨海水族園の飼育員に聞く、気になる魚の生態について!

2016.03.01

提供元:マイナビ進学編集部

葛西臨海水族園の飼育員に聞く、気になる魚の生態について!

家族やデートで訪れたい人気のスポット水族館。
優雅に泳ぐ魚を見て、「なんであの魚はあんなにきれいな色をしているんだろう?」と考えたことはありませんか。最近では深海のダイオウイカが近海で発見されるなど、海のニュースも多く目にします。
前回に引き続き今回は、魚の飼育法や管理法を教えてくれた葛西臨海水族園の飼育員Mさんに魚の謎や豆知識についてインタビューしてきました。

この記事をまとめると

  • なぜ熱帯魚はあんなにきれいな色なのか?
  • 魚類の中でも珍しい魚の種類を紹介
  • いまだ解明されていない深海の謎

魚がきれいな色なのは生き残るための手段だった

――熱帯に住む魚はとてもきれいな色をしていますが、その理由を教えてください。

Mさん(以下、敬称略):熱帯魚がきれいな色をしているのには諸説諸々あります。
その内容は地域や環境、魚の種類や特性によってさまざまです。
例えば、ハワイやカリブ海のような熱帯地域の海に関していえば、きれいなサンゴの色に合わせて隠れ住んだり、澄んだ海水に同調して体色がきれいなブルーになったりと種別の特性によってそれぞれの理由があります。
海原を群れで回遊する魚は同じ種類を見分けるために、あえて派手な色をしていますし、毒々しい体色で外敵から捕食されないようにする小型種もいます。
どの種類も進化の過程でその種族が生き残るための変化といえるでしょう。

熱帯の海にそういった魚が多いのは、その環境がきれいな体色のほうが生存に適していたということです。ちなみに日本近海にもきれいな魚は多くいますし、熱帯地域にも地味な色の魚は多数いますよ。

――種類の判別というお話もありましたが、自然界で他の種との雑種が誕生することはあるのでしょうか?

M:もちろんあり得ますし、その存在も確認されています。
ただ、その種が子孫を残せるか? という点は不明です。
チョウチョウウオのような雑種が判別しやすい種もいますが、見た目では判別できないような雑種も多くいるかとは思います。遺伝子レベルの話になってしまうので、想像ではありますがさまざまなパターンの雑種の存在が考えられます。

魚類で唯一、頭で子供を守る“子守りウオ”

――葛西臨海水族園で見ることができる珍しい魚はいますか?

M:珍しい魚といえば日本名で子守り魚と呼ばれるナーサリーフィッシュという種類がいます。
この魚はその名前の通り、ナーサリー=育児をするのですが特徴です。
オスの頭にあるフックのような突起にメスの産んだ卵の袋をぶら下げ、ふ化するまで成長を見守り続けます。
普段の行動で卵が割れたりしないのかという疑問もあるかと思いますが、このナーサリーフィッシュは餌を食べるときも含め、普段からほとんど動かない種類なのです。
海水と淡水が混ざった汽水域に生息しているのですが、濁った水中で目の前にきた餌のみを食べるため、他の魚のような泳ぎ回る習性はありません。


――日本にしか生息しない魚などはいるのでしょうか?

M:日本の淡水魚(川に住む魚)は、ほぼ日本の固有種類といえます。最近ではブラックバス、ブルーギルといった外来種が増えてきてしまってはいますが、日本の川に住む魚はほとんど日本にしかいません。
そもそも、その川や地域で住む魚が多いので、どの国の川にも同じようなことが当てはまります。
珍しいといえば、四国に流れる四万十川に住むアカメという魚は、オーストラリアに住むシーパーチ系と非常によく似た種類です。アカメは四万十川にのみ生息していますので、日本大陸ができる前の環境を知ることの要因にもなりますね。

海水魚に関していえば、日本近海にのみ生息するのは“ユウゼン”という魚です。
海水魚はその海域や海流によって生息地を変える魚も多く、環境の変化に強い魚と弱い魚の2種類に分けられます。


――最近、深海のダイオウイカが日本海沖で発見されますが、それはなぜでしょう?

M:詳しい原因は定かではありませんが、深海魚が近海まで浮上する理由は何らかの原因で深海での居心地が悪くなったからといわれています。
例えば、深海の水温が下がり、適した水温の環境を求めて浮上してきたり、水温低下で餌が取れなくなった、などの理由が考えられます。


――深海魚はなぜ深海の水圧に耐えられるのでしょうか?

M:深海魚の多くは体内に浮袋がありません。そのため深海の水圧にも耐えられる構造になっています。あとは環境への適応です。また、幼魚のころに浅瀬で生活する種類もいますので、少しずつ慣らしていけば深海の環境でも生活できるようになります。人間も訓練すれば水深500mまで水圧に耐えて潜ることも可能ですよ。

ただ、深海に関してはいまだ未知の部分がほとんどで解明されていない謎は多くあります。
おそらく新種の存在も多くいることでしょう。


――魚の生態や海洋学の仕事に就くにはどのような勉強、進学を選べばよいのでしょうか?

M:知識だけでは就職することはできません。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、好きで興味を持つことが大前提です。そうした前提をもとに、海洋学・水産学系の学科に進学するとより深い分野で学べます。魚や海、自然が好きな方はこうした学問に進んでみてはいかがでしょうか?


葛西臨海水族公園
公式HP:http://www.tokyo-zoo.net/zoo/kasai/

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「水族館の飼育係」
はこんな仕事です

水族館の魚など水生生物をはじめ、さまざまな生き物を飼育する仕事。人工空間の中でも生き物たちが快適に過ごせるように水質を管理したり、餌を与えたりする。病気の予兆や異常をチェックして飼育環境を整え、生き物たちの健康状態を保つのも重要な役割だ。来場者に、水生生物の特徴や魅力を伝えるのも仕事の一つ。イルカやアザラシなどのショーを開催する水族館の場合は調教や来場者を楽しませる企画の考案も含まれる。その他水槽の掃除や展示物・観覧通路の確認、生命維持装置の点検など、仕事の幅は広い。

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