勉強=ダイエット? アタマを使えばやせるってホント?
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「勉強するとやせる」。みなさんはこんな噂を聞いたことはありませんか? 勉強をしながら本当にダイエットができれば、高校生にとってはこれほど嬉しいこともありません。勉強するときのモチベーションも、今よりさらにアップしそうですよね。そこで今回は、この噂の真相を確かめるべく、専門家の先生にお話を伺いました!
この記事をまとめると
- 勉強をダイエットに役立てる方法を紹介
- 集中して勉強すると、やせる効果があるかもしれない
- 勉強の合間の糖分補給は集中力を妨げてしまうことがある
勉強するとエネルギーを消費できるのはホント!
取材に応じてくださったのは、『日本ダイエット健康協会』の代表理事を務める古谷暢基(ふるやまさき)さん。勉強するとやせるって本当なんでしょうか?
「脳を使うことで、交感神経という、エネルギー消費を活発にする神経が体内で優位になります。これにより、何もしていないときに比べてエネルギーの燃焼効率が上がるのは事実です。ただ、具体的に数字で何キロカロリー消費できているのかを表すことはできないのが現状です」
なるほど。脳を使うことによって、エネルギーを消費していることは確かなんですね。
集中力を持続させることが代謝アップのカギ
では、勉強をしながら効率的にエネルギーを燃やす方法を教えてください!
「脳を使うと交感神経が優位になるということは、つまり、体が緊張状態にあるということをさします。よって、1・2時間続けて勉強をしていると、心身に負担がかかり、だんだんと集中力が切れてきてしまいます。そうなると、自律神経のバランスが崩れ、結果的にトータルのエネルギー消費量が減少してしまいます。健康的にも美容的にもいいダイエットには、集中→休憩→集中→休憩のメリハリが大事です。軽いストレッチや散歩などで、勉強中に緊張していた筋肉や血管を一旦緩め、脳に集中していた血流を全身に流しましょう。そうすることで心と身体がリセットされ、効率的な勉強ダイエットが実現します」
「脳を使ったら甘いものを食べる」というのはじつは逆効果?
ちなみに、「勉強の合間に甘いもの(糖分)を補給するといい」という説もよく見かけますが、これって本当ですか?
「一時的には効率が上がる場合もありますが、長い目で見て、あまりおすすめできません。糖分を摂取すると、一時的に血糖値(血液のなかの糖分量)が上がって、脳にエネルギーが補給されて元気になったような気になります。しかしその後、血糖値を下げるために、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このときに眠さやだるさが襲ってくるので、また糖分の助けを欲しくなる。しかし血糖値が上がればまたインスリンが分泌されて眠くなり、そのうち“砂糖中毒”のような感じで、ちょこちょこ糖分をとらなければ集中できなくなります。空腹を満たす意味では、糖分比率が低いおやつがおすすめです。食物繊維やたんぱく質の比率が高いもの、あるいは良質な油分を含むナッツなどもいいですね」
勉強中にチョコレートや飴を食べている人も多いかもしれませんが、甘いものを食べるよりも、ナッツを食べた方がいいんですね。
「大事なのは“バランス”です。集中せずにだらだら勉強するのでは頭に入ってこないし、エネルギーの消費もイマイチ。しっかり時間を区切って、『やるときはやる! 休むときは休む!』という意識で勉強に臨むのがいいでしょう」
いかがでしたか? 勉強に集中して、効率的にエネルギーを燃焼していけば、「勉強しながらやせる」こともできるかもしれません。勉強をしながらダイエットをめざして、みなさんも毎日の学習に取り組んでみてはいかがでしょうか。
【取材協力】
日本ダイエット健康協会
http://diet-kyoukai.com/