神の存在を覆す!? 『ニーチェ先生』で注目の哲学者、ニーチェってどんな人?

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神の存在を覆す!? 『ニーチェ先生』で注目の哲学者、ニーチェってどんな人?

2016.02.22

提供元:マイナビ進学編集部

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神の存在を覆す!? 『ニーチェ先生』で注目の哲学者、ニーチェってどんな人?

漫画やドラマで話題の『ニーチェ先生』。この物語のもとになった哲学者のニーチェとは、一体どんな人だったのでしょうか。

この記事をまとめると

  • 漫画『ニーチェ先生』の元ネタは、実在したドイツの哲学者ニーチェ
  • ニーチェは「神は死んだ」と主張し、人々に新たな価値観を提示した
  • 神や他者をもとにするのではなく、自分で良し悪しを決めることが幸福につながるとニーチェは考えた

Twitterで人気の『ニーチェ先生』、モデルは実在の哲学者だって知ってる? 

今、若者を中心に人気の漫画『ニーチェ先生』。ドラマ化もされ、大いに話題を読んでいるこの作品をご存じですか? 作者・松駒氏が勤めるコンビニに、新人アルバイトとして入ってきた「仁井智慧(にい・ともはる)」は破天荒な性格。「お客様は神様だろうが!」と言ったお客さんに向かって、一言「神は死んだ」と言い放ちます。作者は、仁井に「ニーチェ先生」というあだ名をつけて、彼の言動を観察するようになる……というストーリーです。

高校で「倫理社会」を勉強している人は、今の話を聞いてピンと来たところがあるでしょう。「神は死んだ」という言葉を残した「ニーチェ」という哲学者について習ったかもしれません。でも、ニーチェはどんな人だったのでしょうか? なぜ「神は死んだ」と言ったのでしょうか? この記事で分かりやすく解説します。人文科学系(文学、教育学、哲学、社会学といった学問)の学部を受けたいと考えている人も必見です!(人文科学系学部の現代文のテーマは、ニーチェの思想を含めた「哲学」が頻出です)

「神は死んだ」ってどういうこと?

フリードリヒ・ニーチェ(1844年~1900年)は、ドイツの哲学者。ニーチェが生きた19世紀末は、ヨーロッパで工業やエネルギーに関する大きな変革が起きていた時代です。大きな変革とは何か? 歴史が好きな人ならお分かりになるでしょう。そう、「産業革命」です。

産業革命以前、ヨーロッパの人々は「キリスト教」の価値観を絶対的なものとして信じていました。「人間や自然は『神』によってつくられた」……、このような考え方がなされていたのです。

しかし、産業革命が起こり、「科学」が発展しはじめます。それまで人間は、洪水や山崩れなどで自然の力にひれふすこともありました。しかし、科学の進歩によって、それらが制御できるようになります。つまり、「神」がつくったはずの自然を、「人間」がコントロールできるようになったのです。すると、「『神』は絶対的な存在ではないのではないか?」、「『神』はいないかもしれない」という考え方が人々の間に生まれるようになりました。

このような状況を受けてニーチェは、今までのキリスト教的価値観とは違った、新しい価値観を人々に提示しなければいけないと考えました。その価値観が以下です。

・価値の基準を「キリスト教思想(神)」から「自分がどう思うか」に転換する。
・自分自身が「良い・悪い」「~したい」と感じた気持ちを大切にする。

ニーチェは、「キリスト教の価値観は、私たちの生を否定する」と考えていました。なぜなら、キリスト教には、「貧しき者こそ幸いだ」、「富める者が天国に行くのは、ラクダが針の穴を通るより難しい」という言葉があるからです。

お金は私たちの生活に必要なものです。それなのに、「お金を持つこと=悪」のように考えるのは、「『ルサンチマン(弱者が、強者に対して抱く憎悪やねたみの気持ち)』に過ぎない」と、ニーチェは考えました。また、そのようなキリスト教の思想を信じていると、生き方が1つに固定されてしまうとも考えたのです。だから、ニーチェは「神は死んだ」と発言したのですね。

「自分自身」が価値判断をすることが、幸福につながる

ニーチェは、キリスト教の思想だけでなく、「他者」に価値判断の基準を委ねてはいけないと考えます。そして、「自分が『良い・悪い』『~したい』と感じた気持ちを大事にしなければいけない」と強く主張しました。その理由は何なのでしょうか?

みなさんも、あまりよく考えずに「みんながそうしているから」という理由で物事を決めたことがあると思います。これが、ニーチェの言う「他者に価値判断の基準を委ねること」です。しかし、このようなことが続くと、他人とやることが同じになるので、自分の個性は失われます。また、常に「人から自分がどう思われているか」を気にしなければいけなくなり、他者からの評価が得られなくなると、人を中傷して優位に立とうとすることにもつながってしまうのです。

ニーチェは「自分は自分の主人にならなければいけない」と発言しました。自分が「良い・悪い」「~したい」という価値観を信じて、すべてを自分の判断で行えば、自分自身を肯定することができる。ひいては幸福をつかむことができる……、と考えたのです。そして、このように自己の価値観が確立している人のことを「超人」と呼びました。

これを読んでいる高校生のみなさんの中にも、自分に自信が持てないという人もいると思います。自信が持てない理由は、自分の行動の基準を他者に委ねているからかもしれません。他者は常にあなたのことを評価してくれるとは限らないものです。それならば、ニーチェの言葉どおりに「自分がやりたい」と思ったことを大事にしてみてはいかがでしょう。また、やったことに対する結果が「良いか・悪いか」という判断も、自分自身で行うことも大切です。

人間の生き方や、世界のとらえ方について追求する学問が、「哲学」です。ニーチェのような哲学者の考え方をはじめとして、人生のヒントになる思想をたくさん学ぶことができます。この記事で興味を持った人は、大学で哲学を学ぶことを考えてみても良いかもしれませんね。

この記事のテーマ
文学・歴史・地理」を解説

文学は、長い歴史のなかで変遷してきた人間の生活や社会、人々の考え方や感情の変化などを、文章表現をもとに考える学問です。文献を読み解いて比較検討し、過去から現在、さらには未来に至る人間のあり方や社会について研究します。地理学や歴史学は、今日の私たちの生活や文化、経済活動などについて、基盤となった地形や気候、史実やさまざまな事象、最新の研究結果や歴史的な遺構をもとに、その成り立ちから考える分野です。

「文学・歴史・地理」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「哲学」
はこんな学問です

哲学は、古代ギリシア時代には学問全般を指していたが、近代に入って学問が専門分化していくなかで、あらゆる学問の基礎となる学問、世界や人生の根本となっている原理を探究する学問として位置付けられるようになった。また、哲学という学問には、もう一つの領域がある。それはヒンドゥー教・仏教の思想から生まれたインド哲学、儒教・道教などの思想から成り立つ中国哲学のように、アジアの世界観や人生観・自然観から育まれた東洋哲学である。

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