熱帯雨林を突っ切る!? 中国がブラジルで巨大鉄道をつくる計画って?

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熱帯雨林を突っ切る!? 中国がブラジルで巨大鉄道をつくる計画って?

2016.02.17

提供元:マイナビ進学編集部

熱帯雨林を突っ切る!? 中国がブラジルで巨大鉄道をつくる計画って?

五輪開催が近づくブラジルでは、ある巨大鉄道が計画されているようです。しかも、それを計画しているのは中国だといいます。なぜ中国がブラジルで巨大鉄道をつくるのでしょう?

この記事をまとめると

  • 南米大陸横断鉄道が開通すれば、物流事情が大きく変わるといわれている
  • 経済発展を見せる新興国を指す、「BRICs」という言葉がある
  • 中国は南米への巨額投資を進め、強い影響力を持とうとしている

全長5,300キロ! 壮大な鉄道計画って?

2014年に行われたサッカーの世界大会、そして今年8月に開催されるリオデジャネイロ五輪と、昨今のブラジルは世界中から大きな関心を集めています。そんなブラジルですが、今、南米大陸を横断する一大鉄道プロジェクトが計画されているのをみなさんはご存じでしょうか?

今回は、ブラジルで進められている鉄道計画の概要に合わせて、経済発展に意欲を見せる新興国の国際協力についてご紹介します。

南米大陸を横断するこの鉄道計画は、ブラジルの大西洋側の都市からスタートし、内陸部をひたすら西に進みアンデス山脈を抜け、ペルーの太平洋側の都市まで到達する全長5,300kmにおよぶ壮大なものです。

この鉄道が完成すれば、ブラジルの主要輸出資源である鉄鉱石や大豆などを大量に運ぶことができ、物資の流通に大きな影響を与えるとされています。総工費は数十億ドル、数百億ドルにまで達するといわれており、完成まで約6年を要すると見られています。まだ構想段階でありますが、ブラジルをはじめ終着国であるペルー、そして海を越えたその先の貿易国の首脳たちは、会合の場でまだ見ぬ大陸横断鉄道の話に大きな花を咲かせているようです。

中国の猛プッシュで構想が現実的なものに?

実はこの鉄道計画は、2014年7月に中国の習近平国家主席がブラジルを訪問した際に提案したことによりはじまりました。そして昨年には李克強首相が再度南米を訪れ、ブラジルのルセフ大統領、ペルーのウマラ大統領と相次いで会談し、両国と大陸横断鉄道の実現性について検討することを合意したのです。

でも、「南米の鉄道計画に、どうして遠く離れた中国が首を突っ込むの?」と思う人もいることでしょう。それはこの鉄道が中国の貿易に大きなメリットをもたらすからなのです。急激な経済発展を見せる中国では、建設や社会インフラの整備に必要不可欠な鉄鋼製品の需要が高まっていることから、原料となる鉄鉱石を大量にブラジルから輸入しているのです。

現在はパナマ運河経由で輸出されている鉄鉱石ですが、この鉄道が完成すれば輸送が省力化され大幅にコストを下げることができるのです。中国主導の働きかけとはいえ、ブラジルとペルー両国にとっては大切な取引先。この鉄道の実現は三国間にとってもメリットが大きいもので、会合の席で各国のリーダーたちが満面の笑みで固い握手を交わしている姿が報道されました。

ブラジルや中国のように急激な経済発展を見せる新興国は「BRICs(ブリックス)」と呼ばれています。位置づけとしては先進国と発展途上国のちょうど中間にあるようなものです。名前はブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)4カ国の頭文字から取ったもので、現在は南アフリカ(South Africa)を加えた5カ国の総称となっています。

広大な国土、豊富な資源、優秀な人材……といった要素が、BRICsにはたくさんあります。ルセフ大統領と李克強首相の握手にはそんな強い意志が込められていたのかもしれません。

環境破壊、地元住民への配慮、そして安全

夢の鉄道計画ですが大きな問題を抱えているのも事実です。アマゾンのジャングルを切り崩しながら敷設されるので、環境保護団体からの反発も予想できます。さらに土地の地権者との用地買収に関する交渉がうまくいかず、地元住民と衝突する可能性も否定できないでしょう。暴動を力ずくで抑え計画を遂行しようものならば、今度は大統領の支持率にも影響し政治の不安を招くことになります。

さらに鉄道建設に中国が参入してくるケースも考えられます。中国では国家規模のプロジェクトとして高速鉄道の輸出に力を入れており、同じく新幹線で培った技術を売りに輸出を推進している日本と競合しています。しかし安全対策など基本的なことが守られているかは大きな疑問です。2011年に起きた中国高速鉄道の衝突・脱線事故では約40人の命が失われました。幼い子どもが車内に取り残されているにもかかわらず、事故車両をさっさと埋めようとして非難を浴びたことからも、さまざまな課題が浮かび上がってきました。

中国が南米に巨額の投資を進める背景には、南米各国と親密な仲を築くことによって中国の影響力を高め、アメリカへプレッシャーを与える目的があると見られています。かつてアメリカは世界に対し最も影響力ある国とされてきましたが、いまや中国などの存在はときにアメリカを凌駕する勢いがあります。アメリカと中国の関係は世界各国に大きな緊張を与えることは明白でしょう。

今回ご紹介したように、世界中の至る場所で国を越えた国際協力が行われており、グローバル化は待ったなしのスピードで展開しています。みなさんもニュースなどを日々チェックし、国際情勢を把握することで、例えば将来就職した会社で外国人のスタッフや海外の取引先の人と対等に渡り合えるビジネススキルが身に付くかもしれません。ちょっとした関心から学んだ「社会学」の知識はみなさんの将来にきっと大きく役立つことでしょう。

この記事のテーマ
社会学・マスコミ・観光」を解説

あまり共通性のないように思われる3分野ですが、じつは密接な関係があります。観光業界にとってマスコミは「広報」そのものです。マスコミの存在なくして観光業界の発展はないでしょう。もともとマスコミは商品を情報化するために社会学を重視しています。社会が求めている漠然としたニーズを精査し、わかりやすいイメージとして変換して提供するのです。今後、観光業などにおけるマスコミの存在はますます大きくなるはずです。

「社会学・マスコミ・観光」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「社会学」
はこんな学問です

社会のなかでの個人の行為、集団の持つ特性、他者とのコミュニケーションなどに一定の法則性を見出して、社会の仕組みや働きを解明する学問である。研究対象は広く、社会学的な視点で研究できるものであれば何でも対象とすることができる。たとえば、家族社会学、芸術社会学、法社会学、都市社会学、宗教社会学、教育社会学、スポーツ社会学など、テーマの自由度は高い。その一方、社会全体を意味付けるグランドセオリー(一般理論)を志す学者もいる。

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