【イラストで覚える歴史】大日本帝国憲法発布! 憲法って何のためにあるの?
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1889年、大日本帝国憲法が発布されました。これによって、開国後の日本は近代化の道を歩み始めます。その大日本帝国憲法ができるまでの道のりとは? そして、日本国憲法との違いとは?
この記事をまとめると
- 欧米諸国に国として認めらるためには憲法が必要だった
- ドイツ憲法を参考にするのが日本にはピッタリだった
- 日本が近代化したのは憲法のおかげ
いち早く帝国憲法作ったよ!!
明治維新の後、新しい国作りを頑張る明治政府。国の基礎が必要だ! というわけで、いち早く(1889)帝国憲法作ったよ!!
1889年、大日本帝国憲法が発布されました。「発布」は、憲法を国民に知らせることです。
1868年の王政復古の大号令。天皇をトップとした明治政府が誕生!!
政府は焦っていました。欧米諸国に国として認められたい! そうしないと、日本が植民地にされちゃう!!
政府はいろいろ決めていきます。
街中で素っ裸になるのは禁止! 銭湯で混浴も禁止! いやいや、そんなことよりもっと大切なことを決めなくちゃ!
そう、日本にはまだ憲法がなかったのです。
そこで、1882年、伊藤博文がヨーロッパに旅立ちました。外国の憲法を調査すべし!!
伊藤博文、憲法のために頑張る
ヨーロッパを旅する伊藤博文たち使節団。使節団は、皇帝をトップとするプロイセン(ドイツ)の憲法に感動します。
――ドイツ憲法は、天皇をトップとする我が国にピッタリ!!
博文は、帰国後、仲間たちと一緒に憲法の起草作業(下書き作り)に入ります。
1885年、内閣制度スタート。博文は初代内閣総理大臣になりました。忙しいったらありゃしない!
それでも憲法を作りたい博文は、1888年には枢密院(すうみついん)を設置。枢密院は、憲法草案について話し合うための場です。
博文を中心に枢密院でゴニョゴニョした結果、大日本帝国憲法が出来上がりました!!
そもそも憲法って何のためにあるの?
最近のニュースでも「憲法」が話題になりますね。そもそも憲法って何のためにあるのでしょうか?
憲法は、国家の基礎を定める決まりです。国が何をしていいのか? 何をしてはダメなのか? を明らかにします。
しかし、現代と戦前とでは、「憲法」の中身が大違いでした。
現代の日本国憲法では、国民が最高権力者です。これを「国民主権」といいます。
「基本的人権の尊重」が原則で、国民の権利が大切にされます。天皇は「象徴」として、国の行事に参加するだけです。
一方、大日本帝国憲法では、天皇は神様で最高権力者です。
国民にあるのは「臣民(しんみん)」の権利だけ。天皇に従うことが義務でした。国民よりも天皇制が大切にされたのです。
日本国憲法とは全く違う大日本帝国憲法。とはいえ、これがいち早く作られたため、開国後の日本が近代化していったのですね!
※歴史の解釈には諸説あります。