次世代のバイオ燃料の開発に遺伝子組み換えの技術が役立つ

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次世代のバイオ燃料の開発に遺伝子組み換えの技術が役立つ

2021.05.01

提供:関東学院大学

次世代のバイオ燃料の開発に遺伝子組み換えの技術が役立つ

この記事をまとめると

  • バイオ燃料の原料は、食糧となる植物から人間が食べることのない植物へと変わってきている
  • 植物の遺伝子組み換え技術によって、新たにバイオ燃料の原料を開発できる可能性がある
  • 現在の生命科学の研究には、生物だけではなく化学の専門知識も不可欠である

バイオ燃料の原料となる植物の活用に大きな変化が

バイオ燃料とは、植物などに由来する資源(バイオマス)を原料とした燃料を指し、主に自動車やトラックなど輸送車両のエコ燃料として活用されています。燃料を使用する時、空気中に二酸化炭素を排出するものの、原料である作物が成長のプロセスで二酸化炭素を吸収するため、結果的に地球温暖化を抑えるはたらきがあると考えられています。

この燃料の変遷をたどると、まずトウモロコシやサトウキビなど人間の食糧となる植物を原料とする「バイオエタノール」の開発に始まります。「第一世代のバイオ燃料」と呼ばれ、主にアメリカやブラジルで盛んに生産されています。

しかし、世界の人口増加に伴う食糧不足への懸念によって、地球上の限られた耕地で第一世代のバイオ燃料と人間の食糧との生産が競合するという問題が生じています。そのような背景から、人間が食べられない植物を原料とする「第二世代のバイオ燃料」の研究開発が進められています。

遺伝子組み換え技術がバイオ燃料の新たな原料の開発を可能に

DNAの塩基配列を自動的に読み取り、遺伝子配列解読に用いられるDNAシーケンサー

DNAの塩基配列を自動的に読み取り、遺伝子配列解読に用いられるDNAシーケンサー

地球温暖化や食糧不足という課題に対して、関東学院大学理工学部生命科学コースの近藤陽一教授は、遺伝子組み換え技術が環境に負荷をかけない次世代のバイオ燃料の開発に有効ではないかと考えています。

研究室では、遺伝子工学と分子生物学に基づき、紫外線に強いといった環境ストレスに耐えられる遺伝子について研究しています。ゼニゴケを使ってその遺伝子を探し、それをモデルとなるシロイヌナズナに組み込むなどの実験を重ねており、両方の植物に同じ機能が認められれば、その遺伝子はシロイヌナズナと同じ被子植物であるイネやコムギにも有用であると考えられます。

環境ストレスに強い遺伝子が見つかれば、バイオ燃料の原料にふさわしい植物の開発に応用できる可能性があります。地球上のさまざまな自然環境の、面積の限られた農地で育つ植物を、この有用な遺伝子に組み換えて作ることで新しいバイオ燃料が生まれるかもしれません。

世界的な研究課題にあきらめずに取り組む科学者になってほしい

関東学院大学理工学部生命学系教授 近藤陽一氏(博士〈理学〉)

関東学院大学理工学部生命学系教授 近藤陽一氏(博士〈理学〉)

また、近藤教授は「遺伝子組み換え技術を応用するだけではバイオ燃料の課題は解決できない」と指摘しています。

「実際、バイオ燃料の生産プロセスにおいて、エネルギーを大量に消費し、二酸化炭素を排出しています。例えばトウモロコシの栽培には工場で大量生産される化学肥料が使われ、デンプンを糖化させてエタノールへと精製する時も石油由来のエネルギーを利用します。エネルギーの放出と二酸化炭素をいかに削減するか解決しなければなりません」

これから生命科学を研究する学生には、「遺伝子を分子レベルで理解するためにも、高校で化学をしっかり勉強してほしい」とのこと。「また、バイオ燃料のようにエネルギー問題の研究は工業化学など他の学問領域の知見も必要であり、複数の学問分野を融合しています。世界的な研究課題に対して、自分の専門分野を学び深めながら、科学者としてあきらめずに取り組む人になってほしい」と期待しています。

【広告企画】提供 : 関東学院大学

この記事のテーマ
農学・水産学・生物」を解説

私たちは、他の生物から栄養をもらって生活しています。人口が増え、自然環境が悪化する中、食料を安定して確保し、自然から栄養をもらい続け、世界の飢餓問題に対応するには、農業、林業、水産業などの生産技術の向上が欠かせません。動植物や微生物などさまざまな生物の可能性を発見する研究も重要です。

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マクロな地球の生態系からミクロな細胞の世界まで、さまざまなレベルで起きている生命現象を実験・観察することによって研究する学問である。人間を含めた動物・植物・微生物など、あらゆる生命体が研究対象となる。主な研究分野としては、タンパク質を中心にした生体内の高分子の機能をその構造から研究する「構造生物学」、生態系の構成要素である生物と環境の関わりを研究する「環境生態学」などがある。

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品種の改良や病害虫対策をはじめとする栽培技術、事業として継続させるための農業経営、行政による支援のあり方を問う農業政策などを通じて、人と自然の共生のための方法を研究する学問である。研究分野は広く、食料としての生物を環境にマイナスの影響を与えることなく継続的に確保する方法を研究する「資源生物科学」、食品・農業・化学工業などの生物活用現場で起こる問題をバイオ技術によって解決する「応用生命科学」などがある。

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農学が対象とする動植物や微生物のもたらす有用な物質や食品・健康効果など、主に化学を使って研究する学問を農芸化学という。専門分野としては、発酵食品の製造や医薬品・洗剤にも活用される有用な酵素を研究する「酵素化学」、微生物を使って環境ホルモンを分解するなど環境問題を解決する「微生物学」、昆虫ホルモンの害虫駆除機能や植物の代謝物の健康機能について研究する「生物有機化学」などがある。

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