おこづかいを株で増やす時代、もうすぐやってくる!

この記事をまとめると
- 株などの投資は、儲けた金額から税金を納めなければならない
- 「NISA」という制度は、100万円までの儲けなら税金がゼロ。
- 今後は子ども版のNISAが始まる見込み
おこづかいを「NISA」で増やす時代がやってくる?
子どもでも株で儲けやすくなる時代がくると言われているそうです。
お金がなくて困っている高校生のシンヤくんは、大学生のお兄さんに詳しい話を聞いてみることにしました。
「NISA」なら、税金を取られない!?
シンヤ「今月は新作のゲームソフトがたくさん出るのに、お金がなくて買えない……。兄ちゃん、一つくらい買ってくれよ!」
兄「いいよー、買ってやるよ」
シンヤ「え!? 本当に? 太っ腹だなあ! 兄ちゃん、最近やけにお金持ってるね」
兄「ハハハ、実は『株』が最近好調でね。ちょっとだけ財布の中身が潤ってるんだよ」
シンヤ「兄ちゃん、株なんかやってるの? 株って、成長しそうな会社の株を買って、お金を儲(もう)けるやつだろ?」
兄「まあ、簡単に言えばそんなところだね。株自体は昔からやってるんだけど、最近、それにまつわる新しいシステムができてね。そのおかげで、いつもより少しだけお金が儲かったんだよ。あ、新しいシステムってのは『NISA(ニーサ)』って言うんだけどね」
シンヤ「NISA? 聞いたことないなあ。俺には関係なさそうな話だ」
兄「いや、そんなことないぞ。NISAは、これからお前のような高校生にも関係してくるかもしれない。詳しい話を聞きたいか?」
シンヤ「しょうがない。ゲームを買ってもらう代わりに聞いてあげるよ」
兄「シンヤは税金って知ってるか? 俺たちが国に納めるお金だ。消費税はその代表だな」
シンヤ「税金くらい知ってるよ! バカにすんな!」
兄「すまんすまん。実はな、株をやっている人も税金を納めなければいけないんだ。儲けた分の20%が税金になる」
シンヤ「え、そうなの? それはもったいないね。だって、20%ってことは、1万円儲けても2000円取られちゃうってことだろ?」
兄「そうだ。株はもっと大金を使ってやることがあるから、10万円儲けたら2万円、100万円儲けたら20万円を税金で取られるんだ」
シンヤ「それじゃあ、儲けても仕方ないな……」
兄「そこでNISAだよ。NISAという制度を使うと、儲けても税金を取られないんだ。といっても、投資金額は年間100万円までと決まっているんだけどね。でも、このNISAのおかげで、俺は税金を取られずに儲けを出すことができたんだ。ハッハッハ!」
シンヤ「そうなのか! じゃあ、これからはずっとNISAを使いまくりだね」
兄「いや、NISAで税金がかからないのは1人 5年までで、しかも一度売却したら再利用はできない。ただ、5年経ってから一旦売却すれば、またさらに5年間続けることができるし、この制度自体は2023年まで続く。今のNISAは20歳以上の人しか使えないけど、シンヤもあと3年で20歳だろ? それからでも十分NISAを利用できるんだ」
シンヤ「そうか、20歳になったらやってみようかな」
兄「実は今後、19歳以下を対象にした子ども版のNISAも始まることが決まっているんだ。実際は親が使うことになるんだろうけど、おこづかい程度なら学生が株に投資する機会も増えるかもね」
シンヤ「そうなのか! 俺もNISAを利用してみたいなあ。まあ、そもそも儲けられなければ意味ないだろうけど……」
兄「シンヤ、よく分かってるな! そうなんだ。株などの『投資』は損をする可能性も高い。だから、税金がゼロになるといっても、それはあくまで儲けたときの話。損をすれば意味がないんだ。そういうリスクを知った上で、NISAを利用するのがいいかもな!」
シンヤ「それにしても、なんでNISAという制度ができたんだろ」
兄「それはね、投資をやる人を増やしたいからだよ。経済ってのはみんながお金を使うことで良くなるんだ。だから、みんながお金を銀行に預けるのではなく、投資などにお金を使ってもらうためにNISAが生まれたんだ。まあ、この辺りについては、経済について考える学問、経済学を学べばわかってくるはずだよ」
シンヤ「わかったよ。経済学も学ぶけど、とりあえずはゲーム買いに行こう!」
兄「そうだな、すっかり忘れていた」
NISAでおこづかいを増やす時代がやってくる
このように、子ども版のNISAを利用すれば、株でおこづかいを増やせることもできるでしょう。こうした経済に関連する新しい動きを学ぶのが経済学という学問です。株をはじめとした投資に興味がある人は、経済学の扉を開いてみてはいかがでしょうか。
この記事のテーマ
「経済・経営・商学」を解説
そもそも「どうすればお互いにとって必要な物資が手に入れられるか」という極めて単純な動機から始まった商取引が、極めて高度に煩雑化してしまいました。だからといって、すでに引き返すことができないのは事実であり、現状を正確に把握して最適な選択をするのが私たちの役割でしょう。しかも、単純に取引価格だけですべてが決まる時代ではありません。国家間の争いや異常気象など、カバーしなければならない要素が目白押しです。
この記事で取り上げた
「経済学」
はこんな学問です
人間の生活に必要なものを生産して流通させる経済活動を研究対象とし、その歴史や仕組み、法則性などを明らかにする学問である。まず、経済にはマクロとミクロの視点があり、マクロ経済学では国レベルでの景気動向や経済成長について研究し、ミクロ経済学では、個人消費や企業活動の分析が中心となる。また、市場経済に焦点を当てるマクロ・ミクロの経済学だけでは経済のすべてを学ぶことはできない。たとえば、環境や福祉といった公共性の強い分野を研究する環境経済学、公共経済学などの科目もある。
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