2つの物質の接触面で何が起きている︖ その謎に迫る「トライボロジー」という学問

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2つの物質の接触面で何が起きている︖
その謎に迫る「トライボロジー」という学問

2020.04.01

提供:大同大学

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2つの物質の接触面で何が起きている︖
その謎に迫る「トライボロジー」という学問

テーブルの上の花瓶が、滑り落ちたりせずにとどまっていられるのは、摩擦があるからです。2つの物質が接する表⾯には必ず「摩擦」が発⽣し、摩擦のあるところでは材料が「摩耗」します。そして、摩擦や摩耗を減らすためには「潤滑」の⼯夫が⽋かせません。この、「摩擦・摩耗・潤滑」を取り扱うのが、ここでご紹介する「トライボロジー」という学問です。

この記事をまとめると

  • 摩擦は、⼩さければ⼩さいほどいい、とは限らない
  • 表⾯をデコボコにすることで摩耗を減らすことが可能に
  • 学⽣も参加可能な地域企業との研究ネットワークをつくろう

滑らないと困るもの、滑っては困るもの

工学部 機械工学科 坪井涼先生

工学部 機械工学科 坪井涼先生

スキーを楽しむには、スキー板がよく滑ってくれなければ――つまり、板底⾯と雪⾯との「摩擦」が⼩さくなければ困ります。反対に、雪の積もった歩道を歩く際には滑りにくい靴、雪⾯との摩擦が⼤きな靴底が安⼼です。このように、2つの物体が接し、擦れ合って動く表⾯に起こるさまざまな現象を研究する学問が「トライボロジー」です。

⾃動⾞のエンジンでいえば、ピストンリングとシリンダー内壁との接⾯。あるいは、ピストンの往復運動を伝達するコネクティングロッドと、回転運動に変換するクランクシャフトをつなぐ滑り軸受け。このような、⾼温・⾼速・⾼圧⼒で擦れ合って動く部品同⼠の表⾯では、摩擦をいかに⼩さくするかが重要課題です。エンジン寿命や動⼒性能、エネルギー消費量などに直結する問題だからです。その⼀⽅で、摩擦が⼤きくないと困る⾃動⾞部品もあります。何だかわかりますか︖ その代表格は、タイヤとブレーキです。――今回は、トライボロジーの基礎研究を推進する⼤同⼤学⼯学部機械⼯学科の坪井涼先⽣の研究室を訪ねました。

表⾯を凹凸にすることで、より滑りやすくなるのはなぜ︖

坪⽣先⽣が協同研究を進める企業が試作した表⾯テクスチャリングの⾒本。

坪⽣先⽣が協同研究を進める企業が試作した表⾯テクスチャリングの⾒本。

坪井先⽣の専⾨研究分野は、「表⾯テクスチャリングを⽤いた摺動特性の改善」。材料の表⾯に微細な凹凸加⼯を施すことで、より滑りやすくしようとする研究
です。「表⾯がツルツルの⽅が滑りやすいのでは︖」と尋ねると、先⽣が取り出したのが右のサンプル。表⾯に⼩さな⽳が並んでいるのがわかりますか︖ この⽳が重要なのです。材料が摩耗することで発⽣する“摩耗粉”は、さらに摩耗を促進する厄介者ですが、⽳の中に取り込んでしまえば、その影響は抑えられます。また、擦れ合うにつれて減っていく潤滑油をストックしておく場所としてもこの⽳が役⽴ちます。さらに⽳の配置により潤滑油の圧⼒が⾼まって材料が浮く作⽤が⽣じ、より強い⼒に耐える効果もあるとのこと。

先⽣は、材料や潤滑油の種類、摺動の速度や⽅向などに応じて、どのような表⾯テクスチャが効果的かを、コンピュータシミュレーションによって明らかにしようとしています。「トライボロジーは総合科学であり、その研究には多くの知識が必要です。対象とする機械は何か、材料は接しているか浮いているか、材料や潤滑油の種類・特性は、化学反応は起こるのかなど、結果に影響する要素は限りなくあります。困難は尽きませんが、明らかになった知⾒は産業界で直接役⽴つことも多く、それが研究のおもしろさと⾔えます」と坪井先⽣は語ります。

⼤学と企業の研究ネットワークに学⽣が参加する機会を

表面に付与する形状「テクスチャリング」で潤滑油の流れ方が異なることが分かります。

表面に付与する形状「テクスチャリング」で潤滑油の流れ方が異なることが分かります。

坪井先⽣の研究は基礎研究が中⼼のため、そのアプリケーション(応⽤)については企業や業界団体といった研究パートナーの存在が重要になります。「私の研
究の⼀部は、『⾃動⾞⽤内燃機関技術研究組合(AICE)』との共同研究であり、⾃動⾞の燃費改善が主な⽬的となります」。このほかにも坪井研究室で
は、⾃動⾞・⼯作機械・切削刃物・漁具などのメーカーと協同研究を進めており、その研究に学⽣が参加できるよう配慮しています。

さらに先⽣の夢は、中部のものづくり企業と⼤同⼤学とでコンソーシアム(産学共同体)を作ることだそう。「⼤⼿企業との共同研究だけでなく、ものづくりの問題に直⾯して困っている地域の中⼩企業との共同研究を推進したい。産業界の切実なニーズに応えることは⼯学部の役割であり、学⽣にとっては研究成果が⾝近で⾒えやすいというメリットもあります。この取り組みを通じ、学⽣の研究・教育・就職に関わる協⼒体制がつくれたら、と考えています」。

【広告企画】提供 : 大同大学

この記事のテーマ
工学・建築」を解説

工業技術や建築技術の発達は、私たちの生活を画期的に快適で安全なものに変えてきました。先人たちの生み出した知恵に新しい技術をプラスすることで、その進歩はいまも日々、進んでいます。インフラの整備や災害に強い街作り、エネルギー効率の高い動力機械や高い知能を持ったロボットの開発など、工学や建築に求められるものはますます増えるでしょう。自然との共生も大きなテーマです。理系の中でもより実地的な分野だと言えます。

「工学・建築」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「機械工学」
はこんな学問です

生活と産業に使われる機械類の仕組みを研究し、新しい機械を創造するための学問。目的に適した原理を力学的に研究する「設計工学」のほか、機械の安全・安定性を研究する「計測・制御工学」、空気や水の中で働く力について研究する「流体力学」、材料加工をテーマに研究する「加工工学」「材料工学」など研究分野はさまざま。このほかにも「精密工学」「熱力学」など、機械工学といっても、その研究範囲は多岐にわたっている。

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