隣にはおしゃれカフェも!? 本屋さんがつくった図書館ってどんな場所?

ここ数年、公立図書館の運営に書店が相次ぎ参入しています。一般の図書館とはどのような違いがあるのか、そのサービスをご紹介します。
この記事をまとめると
- コーヒー片手に、お喋りしながら読書できる図書館が誕生している
- ポイントカードを使ってサービスを受けることもできる
- 司書になると、自分が選書した本を多くの人が読んでくれるよろこびがある
イメージを覆すようなユニークな図書館が誕生している?
図書館といえば、学校にあるのはもちろん、近くにある公立図書館で本を借りたり、テスト勉強をしたりするために、利用することもあるかと思います。基本的には町や市が運営していることが多い公立図書館ですが、民間企業に委託されるケースもあります。中には図書館のイメージを覆すようなユニークなところもあるようですよ。ちょっと行ってみませんか?
例えば、佐賀県武雄市にある武雄市図書館は、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が2013年にリニューアルした、新しいタイプの図書館です。建物の中にはTSUTAYA書店やDVDレンタル、なんとスターバックスまであり、館内はコーヒー片手に読書や会話を楽しんでいる人でにぎわいを見せている様子。利用者の4割は市外から来ているというほど、全国の注目を集めています。
この図書館では、静まり返った雰囲気ではなく、子ども連れの家族なども気軽に利用しやすい雰囲気になっているのが特長です。
図書の返却にコンビニやポイントカードが使えるサービスもある
2015年の10月には、同じくCCCにより神奈川県海老名市の海老名市立図書館もTSUTAYA運営の図書館としてリニューアルオープンしました。やはりスタバがあり、コーヒーを飲みながら読書が楽しめます。
また、図書館利用証としてTカードが使えるサービスもあり、借りた本は海老名市内の駅やコンビニでも返却できるようになっています。
これらの図書館は書店ならではのサービスが魅力ですが、一方で、図書館に置かれる本(購入蔵書)の選書や分類、またその本の仕入れ先(購入先)など運営について、地域の住民や利用者から指摘や要望の声も上がっており、改善や解決が求められているようです。老若男女、さまざまな世代・性別・立場の人々が利用する図書館ですから、みんなが快適に利用するためには、さまざまな課題があるのかもしれませんね。
司書になれば、自分が選書した本を多くの人が借りて読んでくれるかも
このような地域の公立図書館で、働く人は、公務員や民間から派遣されるケースなどさまざまですが、中には「司書」という専門資格を取得して働く人もいます。司書は、本の管理から利用者への対応、調べ物をする利用者に情報を提供することなどが主な業務内容です。また、読書を推進するためのイベントを企画・開催するのも司書の大事な仕事です。
司書の資格は、大学や短大等で決められた科目を修め、卒業することで得られます。自分が選書した本を多くの人が借りて読んでくれたり、図書館を利用することで本を好きになる人がいたり、とてもやりがいのある職業です。司書に興味がある人は、図書館に足を運んで本についての相談などをしてみると、その仕事ぶりがより理解でき、将来のイメージが膨らむかもしれませんよ。
※本記事につきまして一部誤りがありましたため、訂正いたしました。
この記事のテーマ
「教育」を解説
教育機関や子ども向けの施設で、教育指導に関わる仕事です。小・中学校や高等学校の教員をめざす場合、大学や短期大学の教職課程で学ぶ必要があります。提携する大学や短期大学の通信教育を受けて、教員免許状を取得できる専門学校もあります。希望する職種により、必要な資格や免許が異なります。
この記事で取り上げた
「司書」
はこんな仕事です
図書館や政府機関、企業の資料室などで必要な本や新聞、CDなどを選定・収集・分類し、貸し出し・返却業務を行う仕事。大量にある書籍に、規則に沿った特定のコードを付け、コンピューターなどを使って記録・整理することも重要な仕事となる。情報化社会となったことで資料を効率よく探す手伝いをする司書のニーズは上昇傾向にある。大人だけでなく、子どもに対しては読み聞かせ会の企画運営を実施するなど、より多くの地域の住民に本を利用してもらえる環境づくりも行っている。
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