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売れないミカンが、ガソリンの代わりに大活躍!?

2015.06.11

提供元:マイナビ進学編集部

売れないミカンが、ガソリンの代わりに大活躍!?

この記事をまとめると

  • ミカンから新しい燃料を生み出せることがわかった
  • 動物や植物から生まれた生物資源を使って燃料を生み出す取り組みがある
  • 牛の糞を再利用して電気を生み出すこともできる

廃棄されるはずのミカンが貴重な燃料になることを発見!

みなさんが家で夕飯の支度などを手伝うときに、野菜や果物を洗ったり、切ったりすることがあると思います。スーパーで買った野菜や果物は、形がきれいなものが多いと思いますが、農作物はちょっと形が悪かったり、台風などで落下してしまったりしただけで、売り物にならなくなってしまうことがあり、それらは出荷される前に捨てられてしまいます。

年中ミカンのとれる町とも言われている三重県の御浜町では、以前からミカンを含むかんきつ類の果物の廃棄量の多さに悩まされていました。廃棄物を処理するだけでお金がかかりますし、ゴミも増えてしまいます。

そこで、行き場のないミカンに頭を抱える町民を救うべく、三重大学大学院・生物資源学研究科の田丸教授は、廃棄したミカンを微生物で分解・発酵させて「ブタノール」という化学物質を生み出す方法を編み出しまた。このブタノールとは、一体どんなものなのでしょうか?

ミカンが、ガソリンの代わりになる?

このブタノールは、ガソリンの代わりになる燃料で、ガソリンを使う設備にそのまま使えるといいます。ミカンが燃料に生まれ変わるだなんて、ちょっと意外ですが、ミカンの搾りかす3kgで、およそ20mlのブタノールができるそうです。ですから、年間300tが捨てられているという御浜町のミカンを使えば、約300lのブタノールができることになります。

廃棄するミカンを再利用するように、植物や動物から生まれた生物資源は“バイオマス”と呼ばれ、今いろいろな場所で有効活用されています。そうして生まれた燃料は、“バイオ燃料”といいます。

たとえば、岩手県にあるくずまき高原牧場では、牛の排せつ物を発酵させてメタンガスと呼ばれる気体を抽出し、そこからバイオガスというバイオ燃料を作り出して、発電などを行っています。これまでは1日に13tも処理しなくてはいけなかった牛の糞(ふん)が、牧場を支える電気に変わることもあるのです。

バイオマスを活用すれば地域活性化にもつながる

バイオマスは、燃料になるだけではなく、工業製品や食品に生まれ変わらせることもできます。たとえば、森林にいる微生物のバイオマスからは、プラスチックの原料である“PDC”という物質を作り出すことができ、その性質を利用すれば接着剤を作ることもできます。また、植物では、広葉樹のバイオマスからは甘味料のキシリトールが、針葉樹のバイオマスからはお菓子作りに欠かせないバニラやシナモンの香料が作れるといいます。

バイオマスは、田畑が広がる土地や森林が多い山村などのほうが確保できるため、農業が豊かな場所ほど、燃料などになる資源が豊富であるといえます。この貴重な資源を活用して、都市部から離れた地域にバイオマス発電所や加工施設などを作ることで、地域の産業を活性化させることができるかもしれません。このように、生物資源の有効利用を研究する学問は、「生物資源学」といいます。

バイオマスはたくさんの可能性を秘めた資源です。生物資源学の観点から、バイオマスの活用について考えてみることで、まだ誰も知らない燃料の生み出し方を見つけることができるかもしれません。

この記事のテーマ
農学・水産学・生物」を解説

私たちはほかの生物から栄養をもらって生活をしています。しかも、採集や狩猟だけではなく、食物を生産するという手段を得て、今日のように繁栄しました。人口増加や環境悪化などに対応し、将来的に安定した食料の確保を維持するためには、農業、林業、水産業などの生産技術の向上が必要です。さらに突き詰めて考えれば、動植物や微生物などの多様な生物に対する研究も重要です。自然との共生が大きなテーマになる学問です。

「農学・水産学・生物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「生物資源学」
はこんな学問です

動物や植物、有用な微生物などの生物資源の有効利用や新しい生物の開発方法をバイオテクノロジーなどの最新技術を用いて研究する学問。専門分野には、安全な畜産物を効率的に活用するために飼育から流通までを研究テーマとする「動物資源学」、遺伝情報を活用した品種改良や分子レベルで植物の病気予防法を研究する「植物資源学」などがある。また、昆虫由来の成分を利用した害虫駆除や都市・農村の生物多様性を保全する研究なども行われている。

「生物資源学」について詳しく見る