宇宙の構造を解明できるかも!? ものすごいコンピューターがある!

普通のコンピューターと比較して、とてつもなく速い計算のできるコンピューターがあります。宇宙の構造を解明できるかもしれないといわれているのだとか。一体どんなコンピューターなのでしょうか?
この記事をまとめると
- 大規模な科学技術計算などを行うために構築された「スーパーコンピュータ」
- スーパーコンピュータは、その経費も超高額
- コンピューター設計者は、パソコンの頭脳をつくりだす仕事
未来への扉を開く、「スーパーコンピュータ」って何?
みなさんの中には、インターネットをしたりゲームをしたり、日常的にパソコンを使っている人も多いと思います。コンピューターを使えば、計算や検索など、人間の力ではできないさまざまなことができます。
そんな頼れるコンピューターですが、さらに「スーパー」な存在、「スーパーコンピュータ」というものがあることをご存じですか?
スーパーコンピュータは、科学技術などに関する大規模な計算などを行うために構築された、まさに「スーパー」な、超高速処理が可能なコンピュータシステムを指します。
スーパーコンピュータが得意なことは?
日本で有名なスーパーコンピュータといえば、理化学研究所と富士通が共同で開発したスーパーコンピュータ「京」。この名前は、数の単位「京」のことで、浮動小数点数(小数点の位置を固定せずに表現された数)の演算を1秒あたり1京回も行う、その高度な処理能力に由来しています。
また、スーパーコンピュータは、開発や整備に関わる経費も「スーパー」です。平成24年度では、システムが約800億円、ソフトウェアが100億円以上、施設が約200億円で、合計でおよそ1,100億円以上にもなります。
スーパーコンピュータが得意な分野の一つに、コンピューターシミュレーションがあります。薬や材料の開発、地震・津波・気象の予測など、幅広い分野のシミュレーションにおける複雑な計算を行い、答えを導き出すことに役立ちます。今後、スーパーコンピュータの精度がさらに上がれば、宇宙の仕組み、さらには宇宙人の存在など、謎が多い宇宙の構造についても解き明かせるかもしれませんね。
コンピューターの頭脳を作り出すお仕事
超高性能なスーパーコンピュータは、その力を発揮するための特別な構造を備えたハードウェアやソフトウェアが備わっています。ハードウェアとは、コンピューターを構成している機械そのもの、つまり電子回路や機器のことを指し、一方でソフトウェアとは、コンピューターを制御するための命令などのことを指します。そして、これらの設計をする仕事を「コンピューター設計者」といいます。
スーパーコンピュータや家庭用のパソコンが年々、進化しているのはコンピューター設計者が、常に創意工夫をこらして研究や開発の仕事を続けているからです。コンピューター設計者として仕事をするためには、電気・電気工学が学べる大学や専門学校で専門知識を身に付けた後、ITメーカーや半導体メーカーなどに就職する場合が多いです。
コンピューターの構造に興味がある人や自分でパソコンをつくってみたいという人にはぴったりの職業かもしれませんね。
この記事のテーマ
「メーカー」を解説
日用品から航空機に至るまで、製品として世に出るモノは必ずどこかのメーカーによりつくられています。工業技術を用いてモノを生産する企業がメーカーです。生産技術の基礎は、機械などは物理学、薬や洗剤などは化学、食品などは生物学などさまざまです。自動車会社のように機械、電気・電子、情報などの各工学によりつくられた部品を一つの製品に集約するメーカーもあります。
この記事で取り上げた
「機械」
はこんな業界です
機械業界は主に建築や土木に使われる機械を製造する建設機械業界と、マザーマシン(機械をつくるための機械)などを製造する工作機械業界の2つに分かれる。建設機械業界では大気汚染防止や低騒音など、近年環境に配慮した機械が注目を集めている。また、工作機械業界は、製造業の設備投資状況などで売上が大きく左右される。だが日本の工作機械メーカーは、過去に27年間連続で世界1位の受注額を記録したこともあり、世界的にも高いシェアを誇っている。