「スマート化」 が進むと世の中はどうなる!? 社会はこう変わる!
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生活の基盤がすべてオンラインになったら……?
テレビ、エアコンも、電気も、ガスも、お金も、すべてが「スマート化」。さらには、「スマート・コミュニティ」と言って、“都市そのものをスマートにする”という計画が盛んに進められています。そもそも、社会をスマートにするというのは一体どういうことで、社会そのものはどのように変化するのでしょうか?
この記事をまとめると
- 「スマートグリッド」が、社会を変えていることを解説
- 仮想通貨は、銀行を使わない人を助けていることを解説
- 4,000兆円産業のスマートシティプロジェクトの可能性を解説
エネルギーを賢く使う? スマートグリッドが変えた電力業界
オバマ大統領が2008年の選挙期間中に発表し、大きな話題となった
「グリーン・ニューディール政策」。
これは、環境産業によって、経済成長の促進や雇用を生むことを狙った政策ですが、この中で取り上げられ、一躍脚光を浴びることになったのが、「スマートグリッド」です。
電力の送り方を "賢く" する、この取り組み。必要な時に必要な場所だけに電力を送れるようにすることで、効率化を図り、省エネを実現します。また、再生可能エネルギーやエコカーの導入を、
強力に促進させます。このシステムを支える縁の下の力持ちが、高度な電気・IT技術です。
電力の供給と需要のバランスを上手にコントロールしたり、太陽光や風力で発電したエネルギーを貯めておく技術の開発が、急ピッチで進められています。また、「スマートオアシス」といって、
電気自動車の充電スタンドの所在地や、空き状況を知らせる、新しいサービスの提供が始まっています。電気やエネルギーのコントロールを新しい方向へ導く「スマートグリッド」。
あなたが社会人になるころには、よりエコロジカルで、「賢く電気を使う」ためのさまざまな仕組みが社会に浸透しているはずです。
【参考文献】
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/issue/0641.pdf
http://www.nedo.go.jp/content/100107277.pdf
お金のバーチャル化が発展途上国を救う?
今や、お金もデジタル化しつつあります。
例えば、皆さんの中にも、Pasmoやおサイフケータイを使ったことがある人がいると思います。
実際にお札を用意しなくても、カードや携帯電話だけで、あらゆる決済を済ませられるのは、本当に便利です。
ただし、こういったサービスは、あくまでも円という日本のお金を、国内で使えるという範囲に限られています。「通過は、国境によって制限されるもの」それが、今までの常識でした。
その常識を覆した存在。それが、「仮想通貨」なのです。
まだ法整備が整っていないこともあり、仮想通貨の扱いに関しては、さまざまな問題が指摘されていますが、実は仮想通貨が最も使われているのは、日本などの先進国などではなく、発展途上国なのです。携帯電話1つで、出稼ぎで得たお金を家族へ送る。こんなケースがとても増えています。
皆さんは、銀行にお金を預けるのは当たり前だと思っていますよね?
しかし、世界を見てみると、「銀行を利用しない人」は、なんと20億人もいるのです。銀行を使って、海外へお金を送ろうとすると手数料がそれなりにかかります。しかし、仮想通貨を、携帯電話で送るサービスは、一切お金がかからないのです。
現金を持ち合わなくても、必要な物が買え、同じ手段を遠く離れた大切な人に、送ることができるようになりました。
スマートシティが目指すもの
20世紀は、国家の時代でした。
国家による、権力・武力・経済力の保持が何よりも優先されていたのです。今、私たちが生きている21世紀は、都市の時代と言われています。都市を構成しているのは、市民であり、市民の経済活動です。その経済活動の基盤となっているのは、インフラと呼ばれる、エネルギー、水、通信、交通、行政などです。
「スマートシティ」とは、これらのインフラを統合的に管理し、安全かつ効率的で、経済成長を遂げる都市を築くという取り組みのことを言います。それでは、具体的にどのような要素が、都市に取り入れられているのでしょうか。これには、多様な段階があります。道路や水道などの最も基本的なインフラを、その都市のニーズや制約条件に合わせてデザインしたり、より効率的な都市を実現するために、エネルギーの管理システム導入や自家発電ビルの設立したりなどの様々なプロジェクトが進められています。そして、エコがとても意識されており、“低炭素都市” と呼ばれる、極力CO2を排出しない都市設計が求めらています。
2030年までに、4,000兆円もの市場になると言われている、スマートシティ産業。
あなたが、今後自分の進路を考えるとき、スマートシティ開発に関わるエンジニアや、研究者・開発者、コンサルタントを目指すという道は、きっと素晴らしい選択肢の一つとなるはずです。
興味を持った方は、ぜひ詳しく調べてみてくださいね。
【参考サイト】
http://www.smartcity-planning.co.jp/index.html
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20120906/421044/
この記事のテーマ
「地球・環境・エネルギー」を解説
私たちの暮らす地球では、火山噴火、地震、台風、干ばつなど、人類にとっては有害な現象がいまも続いています。こうした現象を研究・解明し、うまく折り合いをつけていくことが必要です。また、豊かな生活を求めるあまり、限りある地球資源を枯渇させてしまったり、自然環境を破壊してしまうことは、人類の絶滅を意味します。こうしたことを防ぐためには、技術系の学問だけではなく、政治や行政などに関する幅広い知識も必要な分野です。
この記事で取り上げた
「環境学」
はこんな学問です
人と地球環境の密接な結び付きを理解し、自然科学と人文・社会科学の知識を合わせ、人が自然と共存し、持続可能な発展を目指すための学問である。個別の研究テーマは多岐に分かれており、人と自然を一連のシステムと捉えて環境問題の解決策を研究する「環境システム学」、主に都市と自然と人の調和を図る建築・インテリアを研究する「環境デザイン学」、複雑化する地球環境に対応するために地理学・環境生態学・情報科学を駆使する「地理学」などがある。
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