財務諸表って何? 分かりやすく解説!

会社には様々な人が関わります。そのため、定期的に、「いま、会社はどんな状況にあるのか」ということを報告しなければいけません。そのために用いるのが財務諸表。ここではどんな会社でも作らなければいけない貸借対照表と損益計算書について解説します。
この記事をまとめると
- 「財務諸表」とは、4つの書類で構成される「会社の家計簿」
- 「貸借対照表」は「会社が何を持っているのか」を一覧にしたもの
- 会社の収支が分かる損益計算書
そもそも、財務諸表って何?
財務諸表、という言葉を聞いたことはありますか? 一言でいえば、「会社の家計簿」です。つまり、個人と同じように、会社も「何を得て、何に使い、何を持っているのか」記録することが大事なのです。日本の法律(証券取引法、会社法など)では、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書の4つの書類を財務諸表として位置付けています。どの財務諸表を作らなければいけないか、ということは、会社の規模によって異なります。ここではどの会社でも作らなくてはいけない貸借対照表と損益計算書について説明します。
会社のものとお金の状態を示す貸借対照表
貸借対照表とは、「会社が何を持っているのか」を一覧表にしたものです。会社の持ち物は資産、負債、純資産の3つに分類されます。です。資産とは、「お金、もしくは売ったらお金になるもの」です。現金はもちろんお金です。会社で使う机やパソコン、車も、売ればお金になります。さらに、取引先からもらっていない商品の代金をもらう権利も最終的にはお金になるのです。逆に、負債とは、「自分が将来お金を払う原因になるもの」です。会社は、お金を借りたら返さなければいけません。また、会社は取引先に対して「商品の代金は●月●日にまとめて払います」という約束をすることがあります。これも結将来的にお金を払う原因になるのです。最後に純資産です。これは「資産と負債の差額」であり、会社がビジネスの元手にできる部分と言われています。見た目はお金があっても、返すべきお金まで使い込んでしまってはどうしようもありません。それを差し引いたところでやりくりをしなくてはいけないということです。
会社の利益を示す損益計算書
損益計算書とは、「会社がどれだけもうかっているのかを示したもの」です。収益と費用から構成されます。収益とは、「会社がもらったお金」です。会社は商品やサービスを提供し、お客さんからお金をもらいます。お金は、現金の場合もあるし、クレジットカードでの支払いなど、後になって現金が入る場合もあります。一方、費用とは「会社が使ったお金」です。商品やサービスを提供するには、それなりのお金が出ることを覚悟しなければいけません。売るための商品を集め人を雇うということです。この収益と費用の差額がもうけ=利益ということになるのです。
ここまで読んで、「自分でも、もっと財務諸表を知ってみたい」と思った人へアドバイス。財務諸表の知識や作り方は、簿記を勉強することで身につきます。また、簿記には公的な検定試験があります。大学に入学したら、検定試験にチャレンジしてみてください。就職活動をするときにプラスになることも多いですよ。
この記事のテーマ
「経済・経営・商学」を解説
そもそも「どうすればお互いにとって必要な物資が手に入れられるか」という極めて単純な動機から始まった商取引が、極めて高度に煩雑化してしまいました。だからといって、すでに引き返すことができないのは事実であり、現状を正確に把握して最適な選択をするのが私たちの役割でしょう。しかも、単純に取引価格だけですべてが決まる時代ではありません。国家間の争いや異常気象など、カバーしなければならない要素が目白押しです。
この記事で取り上げた
「商学」
はこんな学問です
企業と消費者を結び付けるビジネスそのものを学ぶ学問。経済学が企業を取り巻く経済活動を研究し、経営学が企業内の経営管理を主な研究テーマとするのに比べて、商学は、商業という個別の企業と消費者の関係に注目する。たとえば、マーケティングでは、消費者との持続的な関係をいかに築くかがテーマとなり、ターゲットである消費者の特性に応じたアプローチが研究される。また、商取引に関わる分野としては、ほかに貿易、金融などが挙げられる。
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