昔とは違う? 今の子どもに人気の遊びを保育士さんに聞いてみた!

みなさんの子どものころと比べて、現代はスマホやゲームなど、たくさんの遊びが増えている実感があると思います。「自分が小さなころは、こんな遊びなかったのに……」「今の子どもたちがうらやましい!」と感じる人もいるかもしれません。
では、時代の変化とともに、子どもたちが実際に遊び方も変わっているのでしょうか? そこで保育士歴20年の経験を持つAさんに、今の子どもたちが普段している遊びについて、お話を聞いてみました。
この記事をまとめると
- 保育園には、今も昔も、素直で元気いっぱいの子が多いという
- 「新聞紙遊び」「お笑い真似」「しっぽ取りゲーム」が特に人気
- 「だるまさんがころんだ」など昔ながらの遊びももちろん人気
最近の子どもは、どんな子ども?
――まず、最近の子どもは、一昔前と比べて変わったことはありますか?
「昔も現代も、子どもたちの性格は大きくは変わっていません。子どもたちは素直で無邪気で元気いっぱいです。そして、何をするにも一生懸命です。最近は、メディアなどで自己中心的な子どもが増えているといわれることもあるようですが、私はそんなふうには感じません。例え自己主張が強い子でも、真っ正面から忍耐強く子供と向き合い、話してあげると必ず分かってくれます」
――では、最近の子どもたちは遊び方も変わりましたか?
「こちらも基本的には変わっていませんね。晴れた日には外で遊ぶのが好きな子が多いです。『お砂場遊び』『三輪車などの乗り物遊び』『缶ぽっくり(缶馬)』『鬼ごっこ』など。ただ、最近ではテレビの影響なのか、『ゴルフ』に夢中の子も。おもちゃのゴルフクラブで素振りしたりしています」
「雨の日は外で長時間遊べないので、『レゴブロック』『積み木』『おままごと』『パズル』『かるた』『トランプ』『あやとり』といった定番の遊びをすることが多いです。また、ダンボールで部屋の隅に秘密基地をつくる子は今でもいますよ(笑い)。ピアノの音に合わせて身体を動かす『音楽遊び(リトミック)』も行っています」
特に人気がある遊びは、どんな遊び?
――園内で特に人気の遊びを教えてください。
・新聞紙遊び
「やわらかく、簡単に破ったり、丸めたり楽しんで遊ぶことのできる新聞紙は、子どもたちに大人気です。夢中で新聞紙をビリビリ破いています。そして破いた紙を『雪』なんて言いながら投げていますよ。新聞紙遊びをした後の掃除も楽しんで一緒にやってくれます」
・お笑い芸人の真似
「今、園児たちの間で流行しつつあるのが、テレビでおなじみの芸人さんのネタです。少し古いかもしれませんが、『ダメヨ〜、ダメダメ』から、『ラッスンゴレライ』まで。子どもは耳がいいので自分流にアレンジして、それぞれに楽しんでいるようです」
・しっぽ取りゲーム
「子どもたちが大好きな遊びです。ハンカチなどをズボンにつけて、取り合うゲームです。四方八方からしっぽを狙われるために気が抜けません。ですが、そのスリルが子どもたちには大人気です」
昔ながらの遊びも変わらず人気!
――何十年も前からある、昔ながらの遊びはどうでしょう?
「『かごめかごめ』『とおりゃんせ』『はないちもんめ』『だるまさんがころんだ』などの昔ながらの遊びもいまだに人気があります。子どもたちにルール・やり方を教えてあげると、みんな楽しそうに遊んでいますよ。それぞれの園によって保育方針が異なりますが、当園では昔ながらの遊びを大切にしています。こま、けんだま、凧揚げ、はねつきなどの伝承遊びも季節に合わせて積極的に行っています」
いかがでしたか? スマホやゲームなど、新しい遊びはたくさん生まれていますが、その一方で、小さな子どもたちにとって、今も昔も人気の遊びはたくさんあるようですね。
楽しい遊びは、子どもの感性や身体機能を育てるために大切なこと。保育士や幼稚園の先生にとっても、子どもにしっかり遊んでもらうことは大事な仕事の一つです。将来、保育士や幼稚園の先生を目指している人は、自分が幼いころに好きだった遊びを思い出して、子どもの気持ちに戻ってみると、将来、先生になったときに役立つかもしれませんよ。
この記事のテーマ
「保育・こども」を解説
乳幼児から小学生までの子どもの生活を見守り、成長を促す仕事です。子どもの心身の発達や行動、保健・衛生、基本的な読み書きや情操教育、体操といった体力向上教育など、学ぶべき分野は多岐にわたります。保育士の資格取得者の職場は保育園だけでなく、企業内の保育施設などにも広がりつつあります。
この記事で取り上げた
「保育士」
はこんな仕事です
仕事などで保育ができない保護者に代わって、乳児から小学校就学前の子どもを預かる仕事。食事、排せつ、睡眠の世話や健康管理の他、遊びや集団生活を通して心身の成長を援助する。保育所や乳児院、児童養護施設に加え、企業内の保育所やベビーシッター業を行う企業でも、大きな役割を果たすなど就職先は多様化。子どもの数は減っているものの共働きの保護者が多くなったため、今後ますますニーズは高まっていくだろう。また、パート勤務など、勤務時間の調整ができる場合も多い。
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