悔しがっている暇など無い。自分の目標のために頑張りたい・立田悠悟選手インタビュー
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中学生の時から清水エスパルスの下部組織に所属し、現在トップチームでDFとして活躍されている立田選手。2019年6月に行われたコパ・アメリカには日本代表として参加されました。
立田選手といえば190cm以上ある高身長も魅力の一つですが、成長期には苦労もあったそう。学生時代からプロになってまでの、さまざまなお話を伺いました。
この記事をまとめると
- 小学生の頃のコーチの言葉でサッカー観が変わった
- 中学生の頃は急激に伸びた身長に悩まされることも
- 同世代で活躍している選手たちに負けないよう、腐らず頑張るしかない
中学の3年間では身長が25cm伸びた
―― サッカーを始めた経緯を教えてください。
保育園の頃から遊びでサッカーをしていましたが、学校の少年団チームに入って練習し始めたのは、小学2年生のときでした。前に行きたがり・点取りたがり・目立ちたがりなプレーヤーだったと思います。
ただ当時のコーチから「お前にとってサッカーって何だ?」と聞かれたんです。その時にプロや代表になった選手たちは同じ質問に対して「命がけ」だと言ってきたと教えてもらって、小学生ながらもサッカー観が変わりました。それまではただ楽しいだけでやっていたのが、もっと本気にならないといけないということを感じました。
―― 清水エスパルスのジュニアユースではいかがでしたか?
同期のうまい選手に金魚のフンみたいに付いていきながら頑張る感じでした。まず知らない人とサッカーをやることが新鮮でしたし、人見知りなので緊張もしていました。でもやっぱりユニフォームをもらえた時は、エスパルスの選手になれた実感を持てましたし、頑張ろうという気持ちが高まったと思います。
中学3年間では身長が25cmくらい伸びたんですが、急に大きくなりすぎて練習に参加させてもらえなかったりもしました。走っているときの目線の高さが変わるので、思うように体を動かせなかったり、ボールに合わせられなかったりということもありました。
―― 高校に入ってからも背は伸びたんですか?
そうですね。高校に入ってから、プロに入っても少し伸びました。1年生の時は身体を鍛えられるようになりましたし、たくさん走りました。2年生からは年代別の日本代表に選ばれるようになって、海外の選手相手にもやれるんだと、自信がつきました。
海外の選手を止めるために、たくさんの課題をクリアしてく必要がある
―― プロに入って変わった部分はありますか?
まずユースの頃よりも自主練をするようになりました。そこが一番自分の中で変わったところかなと思います。特に1年目の頃は試合に出られず、練習でも通用しないので、人より練習するしかないと思って、とにかく毎日練習していました。今も試合に向けての準備だけは人一倍していると思っています。
あとは先輩から言われて食べる量も増えて、筋トレもするようになったので、1年目から体重が7~8kg増えました。自分の体重を支えられる筋力がついて、ユースの頃よりも動けるようになったと思います。
―― 2020年に向けて、どのような意識を持たれていますか?
海外の選手をディフェンス面でどう止めるかというのは、もっと身体を大きくするとか、俊敏性を上げるだとか、いろいろあると思いますが、それらを一つひとつクリアしていく必要があると思っています。
今年ポジションが少し変わって、自分の中で自信を持っていた部分が全てへし折られたところがありました。でも僕がへこんでいる間にも同年代のすごい選手たちは海外に行って評価を受けて、A代表でもプレーしていたりします。自分は悔しがっている暇なんてなくて、そんな暇があるなら練習しろよと自分でまだ思えるので、自分の中では可能性があるかなと思っています。
―― 来年行われる世界大会に向けて、意気込みをお願いします。
自分にとってすごく大きな大会だと思うし、その後の人生を左右する大会だと思います。でも自分の中では通過点。そこで終わる選手にはなりたくないし、その先にあるものが自分の目標だと思っています。まずは来年に向けてですが、自分の目標を達成できるように、毎日毎日の練習を大事に頑張りたいです。
同じポジションにはイタリアで活躍する冨安健洋選手がいるため、壮絶なポジション争いを勝ち取っていく必要がある立田選手。世界大会に向けてその世界レベルの身長を生かした、さらなる活躍が期待されています。
【Profile】清水エスパルス 立田悠悟