【シゴトを知ろう】ペットショップスタッフ ~番外編~
メイン
テーマ

「【シゴトを知ろう】ペットショップスタッフ 編」では、ペットの専門店コジマの三郷店でワンちゃんとネコちゃんのお世話をしている田中真愛さんに、ペットショップスタッフの仕事内容や魅力などについて伺いました。番外編では、ペットショップスタッフならではの「あるある」や今後の目標などについて伺います。
この記事をまとめると
- ペット達のお世話をしながら、健康チェックも行っている
- ペットショップスタッフには、動物の病気についての知識も必要
- 動物のみならず、人が好きであることも大切な要素
ペット達をお世話すると同時に、注意深く観察
―― 仕事中、こだわってやっていることはありますか?
ワンちゃんとネコちゃんのお世話においては、惜しみない愛情を注ぐことにこだわっています。それが、私の一番のとりえです。
あとは、日々ペット達を細かく観察することです。皮膚の状態や歩き方、鼻水や咳が出ていないか、ちゃんと鳴いているかなど、例を挙げるときりがないほど多くのポイントをチェックしています。健康状態のチェックは、ペット達のためであるのはもちろん、お客様のためでもあります。ペットをお迎えされた後に病気が見つかると、お客様が悲しい思いをしてしまいます。そのため、お世話をしながらペット達の様子に細心の注意を払い、異変がある場合にはコジマの獣医師さんに診察してもらっています。
接客においては、誰よりも気持ちのよい挨拶でお客様をお迎えしています。また、一方的な接客にならないように、お客様のお話をきちんと聞くことも常に心掛けています。お客様それぞれ、ご来店された目的やお困りのこと、ご不安なことは大きく異なるものです。まずはじっくりとお客様のお気持ちをお聞きした上で、その方が必要とされている情報をお伝えしたり、アドバイスをさせていただいたりしています。
―― 今までお世話をしてきた中で、特に印象的だったペットはいますか?
特に印象に残っているのは、なかなか新しい家族が決まらなかった大型犬の子犬です。お世話している時間が長かった分、その子の性格を深く知ることができ、より愛着も増していて、お引き渡しのときにはお客様へ子犬の細かな性格まできちんと伝えられました。そして、お引き渡し後に再びご来店された際には「ワンちゃんの様子から、あなたがとても可愛がってくれていたのがよく分かりました」というお言葉をいただけました。
それだけでも十分うれしかったのですが、そのお客様は遠くにお住まいだったのにもかかわらず、度々お店へ遊びにいらしてくださり、「この子はこのお店に近づくと大喜びして、バーッと走り出すんですよ!」とお話ししてくださることがありました。思わず涙が出てしまいそうなほど、うれしかったですね。
―― この仕事に就いてから、何か勉強されたことはありますか?
就職した直後から、勉強の日々でした。ワンちゃんやネコちゃんについて書かれた本を読んだり、先輩がどんなふうにペット達のお世話をしているのかを見てまねしたり。とにかく貪欲に学んでいます。
また、ペットショップスタッフには動物の病気についての知識も必要です。そのため、コジマの獣医師さんが往診に来てくださった際には、どのように診断されているのかを観察しつつ、診察中に耳慣れない用語が出てきたら必ずメモを取り帰宅後に調べてみることを癖づけています。そうすることで、「この症状のときはこういう病気を疑うべきなのだな」という知識が少しずつ増えました。
ペットショップスタッフには、会話上手な人が多い
―― この業界にいるからこそ知ったことはありますか?
ペットショップスタッフには「動物大好き!」という人が多いのですが、中には「動物も好きだけど、人のほうがもっと好き!」という人も意外といることです。ペットショップには毎日さまざまなお客様がご来店されます。ペットをご提供した後も定期的にアフターケアを行うことから、お客様との関係は長く続いていきます。そのため、ペットショップスタッフには、お客様としっかり信頼関係を築いていく高い接客スキルが求められます。人が好きであることも、この仕事で活躍するために欠かせない要素なのだと感じました。
―― 一緒に働いている人は、どんな人が多いのですか?
コミュニケ―ションの取り方が上手で、楽しく会話できる人が多いと思います。少し話しているだけでもすぐに笑いが起こるような、盛り上げ上手な人ばかりなので、職場の雰囲気はとても良いです。
―― 休日は、どのように過ごしていますか?
私はチワワ1匹、プードル2匹、アメリカンカール1匹を飼っているので、ペット達と遊んだり散歩をしたりして過ごしています。あとは、家の中でひたすらゴロゴロしたり、友達と一緒に遊びに出掛けたり。さまざまな方法でリフレッシュしています。
「お客様に安心してご来店いただけるお店」を目指している
―― この仕事ならではの「あるある」なことはありますか?
少々汚い話になりますが、手にペットのフンがついても平気になることです(笑)。
また、ワンちゃんの鳴き声を聞くとスタッフ同士で犬種当てクイズが始まります。プライベートでもそうですし、バックヤードで仕事をしているときに店頭からワンちゃんの鳴き声が聞こえると、つい当てたくなってしまいます。
街中でハーフのワンちゃんを見かけたときも、どの犬種とのハーフなのかを当てたくなります。飼い主様に尋ねることはないので、正解は分からないのですけど(笑)。これは、ペットショップスタッフのみならず、ペット業界で働いている人皆さんに共通する「あるある」かもしれませんね。
―― 最後に、今後の目標を教えてください。
日々知識と経験を積み重ねながら成長を続けていき、たくさんのお客様が頼りにして会いに来てくださるペットショップスタッフを目指しています。
また、「限りない安心をお客様へ」というコジマが掲げている理念の通り、安心してご来店いただけるお店を作り上げていくことも大切な目標です。お客様が抱えていらっしゃる不安もきちんと払拭できるよう、常にお客様にしっかり向き合っていきたいと考えています。
毎日かわいいペット達に囲まれながら働ける、ペットショップスタッフ。動物好きの人にとっては、とても興味深い仕事だと思います。しかし、ペットショップスタッフには動物への愛情のみならず、命を扱う責任感や動物の体に関する知識・観察力・コミュニケーション力など、多くの要素が求められます。将来ペットショップスタッフになりたい人は、まずはこれらのポイントを少しずつ磨くことから始めてみてはいかがでしょうか。
【profile】ペットの専門店コジマ 三郷店 田中真愛
この記事のテーマ
「動物・植物」を解説
ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。
この記事で取り上げた
「ペットショップスタッフ」
はこんな仕事です
動物やペット用品の販売の他、動物の健康管理、トリミング、グルーミングなどを行う。ペットショップの中には犬や猫だけでなく、爬虫類や鳥類、観賞魚など、さまざまな動物を取り扱うところも。各動物の特徴や気性などを種類別に理解し、客の要望に合う一匹をきちんと紹介できる力が必要となる。また、鳴き声やふん便の状態を見て、体調を判断できる知識と観察力も求められる。ペットの病気を防ぐことにもつながる清掃や消毒は、日に何度も行うようにしているショップが多い。
-
PICK UP! 「ペットショップスタッフ」について学べる学校
-
動物・植物について学べる学校

