【第16回中高生南極北極科学コンテスト 優秀賞・南極北極科学賞】山口県立山口高等学校

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【第16回中高生南極北極科学コンテスト 優秀賞・南極北極科学賞】山口県立山口高等学校

2019.12.02

提供:マイナビ進学編集部

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【第16回中高生南極北極科学コンテスト 優秀賞・南極北極科学賞】山口県立山口高等学校

11月10日に開催された、南極北極ジュニアフォーラム2019。そこで「第16回中高生南極北極科学コンテスト」の受賞者たちが発表を行いました。中学生や高校生を対象に、南極・北極で実施したい研究提案を募集する本大会ですが、今年は34校から215件の応募がありました。
そんな中、優秀賞・南極北極科学賞に選ばれたのは、山口県立山口高等学校の化学・生物部。プレゼンを行った大塚天誠君(写真右)と関野怜威君(写真左)に、研究の楽しさや工夫した点を伺いました。

この記事をまとめると

  • 山口県の海に打ち上げられたプラスチックを見たのが研究のきっかけ
  • 課題が現れたときに、どうすれば解決できるかを考える時間が楽しい
  • 極域でもマイクロプラスチックが見つかれば、海洋汚染の啓発活動につながるはず

捕集用ネットを投げ、海水中のプランクトンやマイクロプラスチックを捕獲

山口高校の2人が発表したのは、極域のマイクロプラスチックとプランクトン調査に関する研究です。

一般的に海洋を漂うマイクロプラスチックの調査は、船から採集する方法が主なのですが、高校生にとって船を用いた実験は容易ではありません。そこで、海岸から釣竿で捕集用ネットを投げることで、海水中のプランクトンやマイクロプラスチックを捕獲する方法を考案。
山陽と山陰の海岸2地点で実験を行ったところ、海岸のマイクロプラスチックは山陰のほうが多く小さいことが分かりました。これは海流によって多くのプラスチックが漂着し、さらに波や風によって粉砕されたためと考えられます。

このように、極域でこの捕集用ネットを用いて実験を行えば、極域におけるマイクロプラスチックとプランクトンの分布や移動状態が明らかになる可能性があると発表しました。

実際に極地で研究が実施されるという2人のプレゼンについて、受賞後にインタビューを行いました。

浜辺に打ち上げられた大量のプラスチックを見て始めた研究

―― 受賞された感想を教えてください。

大塚:高校に入学した今春から試行錯誤しながら進めてきた研究が評価され、極地で使用していただけることが決まり、大変うれしいです。

関野:化学・生物部に入って初めて取り組んだテーマなので、受賞できたのはとてもうれしく思います。また、2人で作った観測装置が受賞したので誇らしいです。


―― このコンテストに応募したきっかけは何ですか?

大塚:私たちの開発した装置を使用するのに、極地の海域ならば、海水中の木片などの有機物が少ないため、よりよい条件が揃っていると考えました。そのため、もし極地で実験していただけるならば、研究をより有効に活用できると思い、応募しました。

関野:私たちの部活動の先輩が以前に出場された話を聞いたこともきっかけになりました。
浜辺に大量のプラスチックがあるのを目撃し、マイクロプラスチックの研究テーマを選んでいましたが、極地でもそういった汚染があるのか興味が湧き、応募しました。


―― 研究提案に向けて、どのような勉強を行ってきましたか?

大塚:どのような大きさのマイクロプラスチックが多いのかを論文を読んで調べ上げて、捕集用ネットの網目の大きさを選ぶときに活用しました。また、プランクトンについても、極地と日本の分布の違いなどを調べ、極地での結果の予想に利用しました。

関野:捕集用ネットをより遠くに飛ばせるように、物理学の観点から投げる角度や重りの重さなどを計算しました。

捕集用ネットを遠くに飛ばすために試行錯誤した

―― コンテストに挑むなかで一番努力したことは何ですか?

大塚:マイクロプラスチックを捕集するネットが海に着水したとき、上手に装置が開く仕組みを考えたことです。捕集用ネットを飛ばすときに装置が開いてしまうと、風の抵抗を受けて飛距離が落ちます。そこで、着水してからネットが開くような構造をデザインしました。

関野:捕集用ネットを閉じるためのバンドは、さまざまな素材を試しましたが、最終的には和紙に落ち着きました。というのも、和紙は水につけるともろくなって勝手に切れますし、海への汚染の影響もほとんどないからです。装置自体が海のゴミとなってしまうと本末転倒となるので、壊れないことも重要視しました。

試行錯誤して完成したというマイクロプラスチック捕集装置

試行錯誤して完成したというマイクロプラスチック捕集装置

―― 自然科学のどのような部分に魅力を感じますか?

大塚:生活に密着した事柄が多く、当たり前と思っていることや身近な社会問題を科学的に検証すると、意外な結論が出てくるのが面白いです。

関野:自然科学はキレイな数字で表せないところが逆に魅力的です。実際に実験してみると、予想していたものとは全く異なる結果が出てきます。

難しい課題を解決するのが、研究の醍醐味

―― 研究の楽しさはどんなところにありますか?

大塚:難しい課題を見つけて、うまい解決方法が見つかった時はうれしいですね。自分たちの研究だと、網を遠くに飛ばすことが難しくて。だからいろいろな素材を試してみて、和紙をバンドに使い、着水時にだけ網が開くようになりました。このように問題点を解決できたときは達成感があります。

関野:僕も同じです。自分たちが予想していたようなデータが出ないときに、どういう風にすれば解決するかを考える時間が楽しいです。


―― 今後の進路、実験の展望についてはどのように考えていますか?

大塚:いろんな大会に出場して、しっかり場数を踏んで経験を積んでいきたいです。規模の大きな大会にも挑戦していきたいです。
進路はまだ具体的に決めていませんが、医療関係か理系の研究職を目指したいと思っています。

関野:まだまだ満足のいく結果は出ていないと思っているので、これからもマイクロプラスチックに関する研究を進めていきたいです。そして将来はものづくりに取り組みたいですね。


―― 極地の観測チームの調査において期待していることはありますか?

大塚:極地の海は、プランクトンや木片などのマイクロプラスチック以外の有機物の量や種類が比較的少ないため、私たちの簡単な装置でも有効に使えると期待しています。

関野:また、極域でもマイクロプラスチックがあれば、人の住んでいない地域も含めた世界中の海に漂流しているといえるため、自然保護の啓発活動に利用できると考えます。



身近な海の出来事がきっかけとなり、研究を始めた山口高校の2人。途中で大きな課題にぶつかりながらも、試行錯誤して課題を解決し、マイクロプラスチックとプランクトンを捕集できる装置を作り出しました。この装置は、氷に覆われた極地でも氷に穴をあけてネットを海中に垂らすだけで調査ができ、シンプルながらも優れた装置です。
マイクロプラスチックに関する他の研究も並行して行っているという2人。今後の活躍も期待していきたいですね。

【profile】山口県立山口高等学校 化学・生物部
大塚天誠(1年)、関野怜威(1年)

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