【シゴトを知ろう】林業 編

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【シゴトを知ろう】林業 編

2019.12.02

提供:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】林業 編

苗木の植栽や枝の手入れをしながら木々を管理したり、木々を伐採して木材に加工したりする「林業」のお仕事。日本は国土の約70%を森林に覆われた、世界でも有数の森林大国ですが、実は都会のイメージが強い東京にも多くの山林があることをご存じですか? 今回は、東京都西多摩郡檜原村(ひのはらむら)で林業に従事している会社「東京チェンソーズ」の社員・加藤真己さんに、仕事の内容ややりがいについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 西多摩一帯に広がる森林の整備や伐採・搬出が主な仕事
  • 間違いを犯さないよう、作業中は緊張感を持ち続けなければいけない
  • 新しいアイデアを生み出せる人材がこれからの林業には必要

やりがいは、見違えるようにきれいになった山を見られること!

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
会社がある檜原村を含む、西多摩一帯に広がる森林の整備や伐採・搬出といった仕事がメインです。

樹木の生態や気候に合わせて、季節ごとに作業内容が変わります。春は植栽、夏は苗木まわりの下刈り(草刈り)、秋から冬にかけては木の切り時となり、伐採・枝打ち(余分な枝を切って木を整えること)、伐採した木の集材・搬出などを行います。

他にも、伐採した木を建材や木工製品に加工する手伝いや、一般のお客様向けに行うワークショップや体験イベントの対応も行っています。

<一日のスケジュール例>
7:30 事務所集合 社用車に乗り合わせて現場へ
8:30 現場着 ミーティング後作業開始
12:00 昼休み
13:00 作業再開
16:30 作業終了 ミーティング後事務所へ
17:30 事務所着 解散

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
一日の仕事を終えて振り返ったときに、見違えるようにきれいになった山が広がっていると、達成感を得られます。仕事場は、基本的に山の中という自然に囲まれた環境なので、ふとしたときに見られる幻想的な風景や、動植物の姿、木々の葉が揺れる音や鳥の声に包まれるのも大好きな瞬間です!

もちろん、これまで上手にできなかったり、遅かったりした作業が、前より少しでもうまく、早くできるようになったと実感できたときは、グッと面白みが増します。
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
相手にする木は大きく、作業する環境も基本的に急斜面。その上で、現場ごとに状況はさまざまです。単純に運動量が多くて大変なだけでなく、生身での作業も多いため、間違いを犯すと大けがを負いかねない仕事です。

けがをしないためには、どこにリスクが潜んでいるか、どんな作業方法なら安全を確保できるかを、気づけるようになることが不可欠です。それを身に付けるには、さまざまな知識と経験、そしてセンスが求められるため、単純作業のように思えても、常に考え、緊張感を持ち続けなければいけないという点で、大変さや難しさがあるかもしれません。

自然に囲まれて育った経験が、今の仕事につながっている

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
幼い頃から山や川に囲まれた環境で育ちました。一時は少しだけ、街のほうに出て暮らしたり仕事をしたりしましたが、毎日生活し、仕事をするのなら、育った環境に近いところがいいなと思い、今の仕事に就きました。

 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
先ほどもお話ししたように、幼い頃から山や川で遊びまわっていましたし、地元の祭りに参加するなど山間地域の文化や暮らしを見聞きして、自分もその中に入り体験することが好きでした。好きが高じて、大学では地域の文化や祭りについて学び、さまざまな地域があり暮らしがあることを知りました。

この仕事に就くために勉強したことは特にありません。少し林業に関する本を読んだくらいですね。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
昔から、自分の手を使ってモノを作ったり、さまざまな職人の仕事を見たりすることが好きでした。そのため、なにかしらモノづくりや、自分の手を使う職人のような仕事がしたいという思いは持ち続けていました。

また、地元のお祭りもずっと続けていきたいと考えていたので、地元に近いところで、お祭りにも生かせる仕事だったら最高だな、と考えたりもしていました。そうした思いや考えを強くしたのが高校生の頃で、それが結果的に今につながっているような気がします。

これからの林業に求められるのは、新しいアイデアを生み出せる人材

Q7. どういう人がその仕事に向いていると思いますか?
 
なんにでも興味を持ち、技術や知識を身に付けたいという気持ちがある人は、成長も早いと思います。

それと、「体を動かすことが好き」「自然が好き」というのも大切です。山には虫や獣がたくさんいます。汗だくで藪をかき分け、木に登り、土を掘り、時には急斜面や崖を歩きまわる場面も出てきます。そうした環境に身を置くことにそれほど抵抗がなく、またある程度うまく身のこなしができるという力は必要になってきます。
 

Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
もし林業に興味があるのなら、よく体を動かし、自分の体の使い方を熟知し、柔軟な身のこなしを身に付けておくといいと思います。

また、いろいろな世界や考え方、価値観を知っておくことも大切です。というのも、これからの林業は、これまで以上に、今まで関わりのなかった人々や業界とつながり、物やサービスを提供していくことになっていきます。そうなると、新しいアイデアやこれまでに無かったつながりや発想を生むことのできる人が求められますから、今のうちにさまざまな経験を重ね、自分の頭でモノを考えて、発信できるようにしていってほしいですね。


危険と隣り合わせの林業というお仕事ですが、自分が仕事を頑張れば頑張っただけ、目に見えて達成感が得られる、非常にやりがいのある職業だということが伝わってきました。これからの林業は、まったく新しい発想やサービスが重要になってくるということで、「業界で革命を起こしたい!」という意欲のある人は、林業のお仕事を進路の候補に入れてみるのはいかがでしょう?

 
【profile】株式会社東京チェンソーズ 林業事業部 加藤真己
https://tokyo-chainsaws.jp/

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「林業」
はこんな仕事です

森林を手入れして維持管理しながら、育った木々を伐採し、住宅などに用いられる木材に加工する仕事。春に植えられた苗木が十分な高さに育つまでの数年間、夏は毎年「下刈り」と呼ばれる作業を行う。そして、秋ごろに木の下枝や枯れ枝を切り落とす「枝打ち」や、密集している木を刈る「除伐」をすることで、育成したい樹種の成長をサポートしていく。日本国内で荒れた森林が増えていることや、地球温暖化防止や土砂災害防止などの面から、森林の整備・保全も林業の重要な役割を担っている。

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