【シゴトを知ろう】通訳 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】通訳 ~番外編~

2019.11.29

提供:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】通訳 ~番外編~

「【シゴトを知ろう】通訳 編」では、フリーランスの通訳者として、国際シンポジウムや講演会などさまざまな場所でご活躍中の山下えりかさんに、仕事の内容ややりがいについてお話を伺いました。

今回は番外編として、山下さんがこれまで経験された面白い仕事のお話や、“英語がなかなか上達しないのは何が原因か”についてなど、興味深いインタビューの内容をたっぷりお届けします。

この記事をまとめると

  • 大声で通訳をしながらサッカー場を走り回ったことも!?
  • 学びたい人に学べる機会を作りたいという想いでオンライン講座を開設
  • “Excellent! You didn't miss anything.”という言葉が誇りになっている

大声で通訳をしながらサッカー場を走り回ったことも!?

―― フリーランスでご活躍されているということで、営業のようなこともされているのでしょうか?

私には通訳エージェント(通訳と通訳を必要としている人との仲介業者)から受けている仕事と、個人で受注している仕事があります。個人で受注している仕事に関しては、仕事先でご縁があって別の仕事に繋がることもあるので、ある意味、仕事をすること自体が営業ともいえます。

また自身で運営しているウェブサイトやそこで書いているブログも、営業の一環としてやっています。


―― 通訳というお仕事ならではの「職業病」のようなものは何かありますか?
 
分からないことがあると、なんでもまず検索し、その対訳(日本語の調べものならそれは英語でどう表現するのか)も一緒に調べます。また洋画の日本語字幕を読みながら、自分ならどう訳すかなといつも考えてしまいます。

「常に勉強モード」というのが、職業病といえそうです。

―― これまで引き受けたお仕事の中で、「これは驚いた」という依頼は何かありますか?


サッカーの「レフェリーインストラクター講習」の通訳をしたときのことです。レフェリーインストラクターとは、サッカーのレフェリー(審判員)を教育する人たちのことで、この講習は、そのレフェリーインストラクターになりたい人たちが資格を得るためのものでした。

この仕事は事前に「動きやすい服装で来てください」と連絡がありました。普段はスーツが制服のような仕事ですからまずここで戸惑いましたが、更に驚いたのは当日です。

ジャージで現場に行くと、講習を受けに来ていた候補生とともにコートに集合させられ、「レフェリーの練習メニューを実際にやるので、一緒に動いて通訳をしてください」と指示されたのです。広くて声が響かないコートの上で、候補生と一緒に走り、大声を張り上げて講師の指示を通訳しました。

まだ駆け出しの若い頃で体力もあったので何とかなりましたが、もう二度とできる気がしません(笑)。

学びたい人に学べる機会を作りたいという想いでオンライン講座を開設

―― 山下さんは、通訳を目指す人向けの教材を作成したり、オンライン講座を開かれたりと、通訳者の教育にも力を入れていますが、教材づくりやオンライン講座を始めようと思ったきっかけはなんですか? 

元々、オンラインで英語講座をやっていたのですが、その生徒さんたちやサイトを訪問してくれた地方在住の方々から、「オンラインの通訳講座をやってほしい」という要望を多数いただいたためです。

私は通訳者養成機関で通訳技術を学んだ4年半のうち、約3年間は静岡から週2日新幹線で東京に通っていました。通常ではなかなか通えない距離を、家族のサポートのもとで通わせてもらいました。しかしながらこれは、私が恵まれた環境にあっただけで、通学圏内に通訳学校が無ければ通訳技術を学ぶこと自体を諦めなければいけないのが現状です。

動画を視聴する形式のインターネット講座もありますが、細かい指導までは受けられないのが難点だという声もありました。そんなオンラインでのマンツーマン通訳指導を望む人たちの声に応えたかったのです。

教材の製作と販売はまだ始めたばかりですが、こちらも同様に、「通訳の自主学習教材が欲しい」という声を受けて作りました。どちらも「時間や場所による制限に縛られることなく、学びたい人には学べる機会を提供したい」という想いがきっかけです。


―― 通訳の話から少し外れてしまいますが、山下さんの目から見て、英語がなかなか上達しない人は何が原因だと思いますか? 

多くの人に共通する原因として、「文法力不足」が挙げられます。文法とは言葉を使う上でのルールであり、「聞く」「話す」「読む」「書く」全ての基礎ですから、これが十分でないと上達の妨げになってしまいます。

文法力不足を指摘すると、「文法の知識は頭に入っています」「学生の頃ちゃんとやりました」と反論する方も多いのですが、問題は「使えるレベルまで深く理解し、使う練習を十分にしていない」ことです。

私の例を挙げますと、私はこれを、中学3年間の英語の教科書を全て暗唱するまで何度も音読すること、そして大学受験用の英語構文集の反復練習で克服しました。教科書の文章や構文集の例文を覚えることは文法の反復練習になるだけでなく、それを実際に声に出す練習をすることで話す練習にもなります。日常会話レベルの英語なら、中学レベルで80%、高校レベルで90%通用します。

通訳のように更に上級レベルの英語の習得を目指す場合は、この基礎がどれだけしっかりしているかが重要です。基礎力の強さが極められるレベルの上限を決めるといっても過言ではありません。


―― 仕事で特に気をつけていること・心がけていることはありますか?

仕事の前にはできる限りの準備をします。クライアント(お客様)からいただいた仕事の資料を読み込み、分からないことは徹底的に調べ、日本語と英語どちらの言語でも対応できるように資料を声に出して読み上げます。どんなに難しくても忙しくても、一度仕事を引き受けたら自信を持って現場に向かえるように、この事前準備には一切妥協しないように心がけています。


仕事の当日は、できれば1時間前、どんなに遅くとも30分前にはクライアントとの集合場所に着けるように家を出ます。通訳者が時間通りに現場に到着できなければクライアントに大変な迷惑をかけることになりますから、電車が遅れたり初めての場所で道に迷ったりしても大丈夫なように、時間には十分に余裕を持って行動します。

“Excellent! You didn’t miss anything.”という言葉が誇りになっている

―― 通訳の仕事をしたからこそ、こんなものが見えてきた、こんな部分が成長できた、ということは何かありますか?

通訳の仕事の魅力の一つが、「たくさんの人の話を深く理解しながら聞けること」です。

自分ではない誰かの話を正確に理解して別言語で表現するためには、その人の気持ちになって言葉を理解し解釈しなければいけません。そういう姿勢で通訳をしていると、その人の物の見方や考え方に深く触れることができます。そしてこの経験が増えるにつれて、一つのこともさまざまな視点から見たり考えたりできるようになります。

この経験を重ねる度に、通訳としてだけでなく、一人の人間としても成長させてもらっていると感じています。


―― 最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

クライアントの訪問先で、ある方にかけていただいた言葉を今でもよく思い出します。

クライアント(日本人)とその訪問先(ここではA社とします)の話し合いには、私も過去に何度か通訳として同席していました。その日はA社の代表が会議に参加されていて、その方があることをきっかけにものすごい剣幕でクライアントを叱責しはじめたのです。怒りのあまりに途中で話を切りたくなかったのでしょう。いつもの3倍近くの長さを一気に話されて、私は必死で内容を覚えながらメモを取りました。

ようやく代表が話し終わり、通訳の番が回ってきました。かなり強い感情の込められたメッセージだったので、そのニュアンスを損なわないようにドキドキしながら慎重に通訳しました。そして最後まで訳し終えたところで、突然代表が私に向かっておっしゃったのです。

“Excellent! You didn’t miss anything.”
訳)素晴らしい!何も落としませんでしたね。

このA社の代表は、仕事では公式言語として英語しか使われませんが、実は日本語も完璧に理解できる方です。私の通訳を聞きながら隅々までチェックして、この言葉をかけてくださったのです。

クライアントへのお叱りの最中に、通訳に向かってこんな言葉が飛んでくるとは予想外のことでとても驚きましたが、だからこそ本気でそう評価していただけたことが分かり、とてもうれしかったです。

この時にかけていただいた言葉は私の誇りであると同時に、通訳を聞く方にいつもこう感じていただけるよう、努力を怠らないための戒めにもなっています。


大変な思いをすることがあっても、妥協せず努力をしていれば必ず実力がついてきて、それを認めてくれる人が現れる。インタビューの最後で、とっても素敵なエピソードを伺うことができました。

通訳の仕事をしてみたいと考えている高校生の皆さん。まずは、山下さんが教えてくださったように、英語の文法の基礎をしっかりと身につけられているか、今の自分の実力をあらためて確認してみてはいかがでしょう?


【profile】山下えりか
https://www.erikayamashita.com/

この記事のテーマ
語学・国際」を解説

外国語を自在に使い、コミュニケーションを図る表現力を実践的に学びます。国際情勢などの知識、情報を収集する好奇心、語学力向上の努力が常に求められます。資格取得を目指すカリキュラムもあります。将来の仕事としては、日本語と外国語を翻訳・通訳することで双方の意志疎通の手伝いをするなど、海外との橋渡しをする職業が考えられます。

「語学・国際」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「通訳」
はこんな仕事です

異なる言語を話す人たちの会話を仲介する仕事。国際会議や国際セミナーをはじめ、放送や商談、法廷など通訳の現場はさまざま。グローバル化が進み、日本を訪れる外国人はますます増え、ビジネスの面でも海外とのやり取りが注目されている。通訳の仕事は、異なる言語を話す相手同士がビジネスを円滑に進めるには必要不可欠であり、ニーズは増えるものと考えられる。現在、通訳として活躍する人の多くがフリーランスとして派遣会社に登録している。中には正社員で通訳者を抱える企業もある。

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