【BEATNIXS HIGH SCHOOL】Verite
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高校生による高校生のためのファッションイベント、「BEATNIXS HIGH SCHOOL」。フリースタイル形式のファッションショーでは、高校生ならではの自由な発想から生まれた個性豊かなステージで、会場を埋め尽くす大勢の観客を魅了します。2019年8月7日になんばHatchで開催されたイベントには、全13チームが出場。
今回ご紹介するチーム「Verite」は、3年連続出場となる佐久原さんと松崎さんがダブルリーダーを務めた実力派。これまでとは違う新しいステージを実現した、その舞台裏を取材しました。
この記事をまとめると
- 3回目の出場。だけど準備は大変なことの連続で……
- 仲間たちと挑むのは、さらに進化したステージ!
- ショーで得たのは経験と成長、そして大切な友達
メンバー募集から衣装作りまで、約5カ月かけて準備
―― BEATNIXS HIGH SCHOOLに出場するのは、3回連続だそうですね。
佐久原:私たちは別々の学校なんですが、初めて一緒のチームになったのは、高校1年生のとき。知り合いの方から誘っていただいて、Chair de Poule(BEATNIXS HIGH SCHOOLの前身であるイベント)に出演させていただいたんです。
松崎:高校2年生のときには、また別のチームとして一緒に出演して。3回目となる今回も、自然と一緒に出ようってなりました。それからファッションやメイクが好きな子に声をかけて、ようやくメンバーが揃ったのが今年の3月ぐらいですね。
―― 曲や構成はどのように考えましたか?
佐久原:チームの顔合わせをしたあと、すぐに2人で集まって、まずは曲を選びました。とにかくいろんな曲を聞いて、これは最初に持ってきたいとか、これは何曲目にしようかとか。
松崎:メンバーみんなの顔を思い浮かべながら曲を聞くと、ここで動きを入れようとか、自然とイメージが湧いてくるんです。それをそのまま構成に取り入れました。
―― 準備していて大変だったことはなんですか?
佐久原:一番大変だったのは、衣装作りです。グループの中に2人くらい得意な子がいたんですけど、あとは私たちも含めて、経験したことがない子ばかりだったんです。まずデザイナーの子に絵を描いてもらい、生地の買い出しからはじめて。制作には思ったよりも時間がかかり、5~6人くらいで1カ月半くらいかけて完成しました。
松崎:学校との両立も大変でしたね。メンバーの学校や地域がバラバラだから、テスト期間にはなかなか集まれないこともあって。そんなときは、構成を進めずにウォークの練習をするなど、練習内容を工夫していました。
かわいいだけじゃない! 新しいテーマへの挑戦
―― 3回目の挑戦で、変化したことはありますか?
佐久原:以前出場したときは、かわいい感じのグループだったんですが、私たち2人はかっこいい系にも挑戦してみたいとずっと思っていました。今回はリーダーをやらせていただけたので、大人っぽさとかわいらしさ、その両方を交えたグループにしたいなと思いました。
松崎:前回までは、ステージでの歩き方もかわいらしいウォークだったので、かっこいいウォークってどうやればいいんだろう?と自分たちも試行錯誤でしたね。最初はプロのファッションショーの動画を見ながら、少しずつ勉強しました。
―― 「Stardust」というテーマはどのように決められたのですか?
佐久原:他のチームとは違うテーマにしたくて、思いついたのが「Stardust」。チーム名の「Verite」はフランス語で「真(まこと)」という意味ですが、嘘偽りのない真の個性を備えた少女たちが、スターダストのようにそれぞれの光を放つステージにしたいという思いを込めました。それに宇宙ってとても漠然としていて、人によって思い浮かべるものが違いますよね。かわいい宇宙もあればかっこいい宇宙もある、そんな風に見る人の意識に委ねられるといいなと思ったんです。
先輩や友達のおかげで成長できた3年間
―― モデルだけではなく、今回、初めてリーダーを務めていかがでしたか?
松崎:モデルとして参加していたとき、リーダーの姿を見て大変だなと感じることもあったんですけど、実際に自分がやってみたら想像以上に大変でした。自分一人じゃできなかったと思うけれど、ダブルリーダーだからこそ作品の良さやチームの良さをたくさん出すことができたので、本当によかったなと思います。
佐久原:私は前回のリーダーに憧れて、チームを作りたいと思ったんです。そのリーダーは練習が終わったら毎回アドバイスしてくれたり、LINEでメッセージを送ってくれたり。それが普通だと思っていたんですけど、自分がいざやろうと思ったら、難しくて……。いま振り返ると、もっと気を配れたんじゃないかって思うこともありますが、憧れのリーダーに少しでも近づけていたらうれしいですね。
―― 本番終了後、メンバーとはどんな話をしましたか。
松崎:舞台裏に集まって、今までのことを振り返りながらみんなの顔を見て話したら、こみ上げてくるものがあって。それは自分たちが頑張ってきた証拠だなと思いました。みんなも泣いてくれていたんですけど、終わるのがさみしいとかこのチームに入って良かったとか、少しでもそう思ってくれていたら私たちもうれしいです。ショーは終わりましたが、チームのメンバーとはこれからもずっと友達でいたいなと思います。
―― 将来への夢や目標を教えてください。
佐久原:今回初めてリーダーになって、大変なこともあったけど、とてもいい経験ができました。私はこれから歯科衛生士の専門学校に進学する予定ですが、大人になっても、就職しても、みんなを引っ張っていけるような女性になりたいと思います。
松崎:自分自身を成長させることは、難しいし大変です。でも周りにいてくれた先輩や友達、みんなの良いところをたくさん吸収して、お互いに成長できた3年間だったなと感じています。私は美容師を目指していますが、このファッションショーで学ばせてもらったことを、これから自分の夢を叶えるために生かしたいと思います。
BEATNIXS HIGH SCHOOLへの出演をきっかけに、夢を叶えるだけでなく、人として成長できたという佐久原さんと松崎さん。ショーの本番では一人ひとりが個性を発揮しながらも、チームのみんなが一丸となって輝く姿が印象的でした。この3年間で結ばれた友達との絆は、宇宙で光り輝く星のように、きっと一生ものになることでしょう。
【profile】Verite リーダー
佐久原 碧 (高校3年) 、松崎 七星 (高校3年)