『名選手の体験してきたことを本から学んでいます』 FC東京・橋本拳人選手インタビュー

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『名選手の体験してきたことを本から学んでいます』 FC東京・橋本拳人選手インタビュー

2019.08.26

提供:マイナビ進学編集部

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『名選手の体験してきたことを本から学んでいます』 FC東京・橋本拳人選手インタビュー

2019年3月、橋本拳人選手は初めて日本代表に選出されると代表デビューとは思えない堂々たるプレーを披露し、存在感を示しました。MFとして度胸満点のプレーを見せている橋本選手は日頃どんな本を読んでいるのでしょうか。また、プロサッカー選手として逆境に立ち向かうとき、これまでに読んだどの本が参考になっているのでしょうか。高校時代の後悔と努力とともに伺いました。

この記事をまとめると

  • ポジションに関係なく名選手の本を読んで体験や心構えなどを学ぶ
  • 将来が見えず不安だったときに救ってくれた、偉人の言葉をまとめた本
  • 高校時代はサッカーに全てを捧げたが、英語を学ばなかったことに後悔

名選手の本の中でも長友佑都選手の本が面白い

―― 日頃はどんな本を読みますか?

サッカー選手の本をよく読みます。遠藤保仁選手、今野泰幸選手、内田篤人選手、酒井高徳選手、中澤佑二さん、岩政大樹さんなど、読み漁っています。ポジションは関係なく、名選手の本ですね。実際の選手にはお会いして話をする機会がなかなかないので、その方が体験してきたことを本で学ぼうと思っています。

名選手になるには、どう取り組まなければいけないのか、どう考えてプレーしているのかなど、選手によって違いますから勉強になります。みんなそれぞれ勉強になったのですが、その中でも長友佑都選手の本が面白かったですね。

今後、自分の本を書けるくらいの経験をしていきたいと思います。いつか自分の本を作りたいですね。本が書けるような経験をするためにも、世界大会に出て自分の力を世界に見せたいという思いがあります。2022年カタール大会のときは29歳なので、ぜひ行きたいです。

小説を読んでいた時期もありましたが、最近はあまり読みません。時間を取られてしまうのと、集中力が続かなくて。今は勉強したい、知らないことを知りたいと思っているので、内容がコンパクトにまとめられている、食事や脳・体に関する本などを読んでいます。昔はサッカー漫画を読んでいましたが、今はあまり読んでいません。

それからコーヒーが大好きなので、ファン・サポーターの方にいただいたコーヒーに関する本を読んでいます。コーヒー豆が取れる国やその国の特徴が書いてあって、飲むときの参考にしています。最近好きなのはコロンビア産の豆ですね。コロンビアはサッカーでも2014年、2018年と日本と対戦する機会がありましたから、そういう対戦国のコーヒーを飲むのも楽しみにしているんですよ。


―― 読みたい本はどうやって見つけていますか?

本を探すときは、だいたい書店に行きますね。そこで平積みされているような注目の本をチェックし、表紙を見てパラパラとめくって面白そうだったら購入しています。あまり頻繁には行かないので、行ったときにはまとめて買っています。

逆境のとき心に響いた偉人の言葉

―― 自分の人生に影響を与えた本を教えてください。

自分の中で大事にしている本が一冊あります。プロサッカー選手になった1年目の2012年に買った本で、『賢人たちに学ぶ 道を開く言葉』(本田季伸著)です。いろいろな偉人たちの言葉とその解説が1ページに1つ書いてあり、全体を通したストーリーはないのですが、この本には助けられました。

1年目は試合にも出られず、この先どうなるかという不安を抱えていた時期でした。そのころもたくさんの自己啓発の本を読んでいたのですが、その中で、この本が一番すっと心に入って来ました。

この本は今でも読んでいます。偉人の言葉を読むことで得られるものもあるのですが、それに加えてこの本を読むことで、悩んでいた当時のことを思い出して初心に戻れるので、大事にしています。

―― その本のどういう部分に影響を受けたのでしょうか。

たとえば「凧は風に向かっているときに一番高く上がるもの」というウィンストン・チャーチル(第二次世界大戦のときのイギリス首相)の言葉が心に残っています。上に行くときは逆風が吹いているということですよね。つらいことが起きているときは上に昇るためのチャンスなのだと、自分に置き換えて解釈するようにしています。

プロになって1、2年目は試合に出られませんでした。2年目の途中から3年目までは熊本に期限付移籍をして、4年目でFC東京に戻ってきたら、また出場できなくなりました。出られるようになったと思った5年目はU-23代表メンバーに選ばれず、大ケガもしました。

そこまでは自分が描いていた成功のストーリーとは大きく違って、なかなかうまくいかないことが多かったと思います。今は日本代表に選出していただいていますが、代表チームは入れ替わりの激しい場所です。だからこの本を読んで、これからも初心を忘れずに頑張っていきたいと思います。

今も生きていることと後悔していること

―― 高校時代はどういう生徒でしたか?

真面目な生徒ではなかったですね。自分の好きなこと、得意なこと、楽しいことばかりやっていて、苦手なことは手を抜いていました。数学とか科学とか理数系が得意ではなかったので、頑張りませんでした。英語もそうでした。

今になって英語はやっておけばよかったと後悔しています。今、英語を勉強しているのですが、どうして学校でしっかりやっておかなかったのだろう、時間を無駄にしてしまったと思います。高校生のころは海外移籍なんて考えていなかったですし、そこまで先のことはイメージしていなかったのでしょう。

でも高校の卒業文集には「世界に通用する選手になりたい」と書いていたので、世界は見ていたと思うのですが、英語が必要だとか、言葉が話せないと海外でのプレーは難しいとか、そういうのは知らなかったですね。授業ではみんなの前で発音するのが恥ずかしくて、「もう、いいや」と思っていましたが、もったいなかったと思います。

今はイタリア語も勉強しています。最近、冨安健洋選手がイタリアに行ったので、頑張ってもらってイタリアに行ける道をバシッと作ってもらいたいと思います(笑)。

高校生のとき、進路については迷わなかったですね。4歳からサッカーしかやっていなかったし、プロサッカー選手になるとずっと決めていましたから。だけど毎日、「本当にプロ選手になれるだろうか」という大きなプレッシャーがありました。

―― 高校生に勧めたい本を教えてください。

僕は高校のときにもサッカー選手の本を読んでいました。そういう自分の興味がある分野のスペシャリストの方の本は、実際にその人と会って話すことがなかなかできないと思うので、ためになると思います。無理して読むのではなく、興味のある分野の本を読み漁れば、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

サッカーに興味があるのなら、長友選手の本はお勧めします。コンディションや栄養などいろいろなことについて、サッカー選手でも知らないことが書いてあるので、本当に参考になります。糖質よりも魚の脂のほうが良質なエネルギーだとも書いてあったので、今、僕は魚をよく食べています。

他に僕が参考になったのは睡眠の本でした。就寝の3時間前には食事を食べ終わり、寝る直前は携帯を見ないと、睡眠の質が上がると読んで実戦しています。ただ、健康などについては次々に新しい説が出てきて、「あれ、この前までこれがいいって書いてあったのに」と戸惑うことになるので、とらわれすぎるのは良くないと思いますよ。

―― 高校生に向けてアドバイスをお願いします。

僕は高校1年生のときに、すごく劣等感を感じることがありました。中学時代までは、何となく自分はプロサッカー選手になれると思っていました。でもU-18に上がってTOPチームの選手に交じってプレーしたら何もできず、一度自信を全部失いました。

さらにすごく不安を感じたこともありました。高校3年生のすごくうまい人が結局プロになれなくて、「あの人でもなれないのか」と思ったのです。

ずっとサッカーをやってきて、もしプロサッカー選手になれなかったら、もうあと2、3年しかプレーできない。そう想像しただけで耐えられず、絶対プロになろうとハートに火がつきました。「高校生活の残りの時間は後悔しないように過ごそう。それでダメだったら諦めよう。この3年間はサッカーに捧げよう」と決心した日がありましたね。

どうやってプロサッカー選手になったかというと、一言で言えば「努力」しかありませんでした。「もっと何かやっておけばプロ選手になれたかも」とは思いたくありませんでした。だから「これだけやってプロになれなかったら仕方がない」と思えるように、やれることは全部やっておこうと思い、トレーニングだけではなくて食事などいろんな面からアプローチして努力しました。

プロになった後も苦しいことはたくさんありました。でも高校時代のつらいときを思い出して「あのときよりはまだいい」と思うと頑張れます。高校時代に、つらいことがあっても這い上がれる「体質」になりました。つらいことを経験した選手はより頑張れるということだと思います。



橋本選手はこのインタビューを受けるに当たり、何を語るかしっかりと考えをまとめてきただけではなく、自分がプロサッカー選手になってからずっと読んでいるという偉人の言葉が書いてある本を持参してくれていました。何事に対しても全力で取り組んできたからこそ、プロサッカー選手への道が開け、日本代表に選出されるまで成長したのでしょう。その基礎は高校時代に作られたというのがよく分かるお話しをしていただきました。


【取材協力】FC東京
【取材】森雅史/日本蹴球合同会社
【撮影】神山陽平

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