クムホ・アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会 韓国語スピーチ部門最優秀賞
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日本の高校生が韓国語で寸劇やスピーチを披露する、クムホ・アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会。毎年3月に開催されているこの大会ですが、今年も第12回本選大会が3月16日に開かれました。韓国語スピーチ部門で見事最優秀賞に輝いたのは、「温かい家族」というテーマでスピーチを発表した神奈川県立横浜国際高等学校の横山珠羽さん(3年)。K-POPファンでもある横山さんに、勝利の要因や韓国語習得のコツなどを伺いました。
この記事をまとめると
- 好きなアイドルへの興味をきっかけに韓国語の勉強を始めた
- 発音は先生やアイドルたちの発音を真似ることが一番の練習法
- 感情表現を豊かにしすぎず、イントネーションを一定に保つようにした
クムホ・アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会ってどんな大会?
K-POPなどを通して韓国の文化に親しんでいる高校生も多いのではないでしょうか。さらに興味が深まると、現地の言葉を学びたくなることでしょう。クムホ・アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会は、そんな高校生が日頃の成果を発揮できる場。韓国語と日本語で表現力を競うコンテストです。コンテストを通じて世界を広げ、世界から韓国や日本を見られるくらい視野の広い人になってほしいという思いも込められているそうです。各賞の受賞者へは韓国研修ツアーが授与されます。
大会のスタートを切ったのは韓国語スキット部門。ユニークな寸劇に会場では何度も笑いが起きました。続いて韓国語スピーチ部門が行われ、最後に日本語エッセイ部門の発表がありました。余興としてK-POPダンスパフォーマンスも! コンテスト形式とはいえ終始楽しい雰囲気で、隣国への興味や好意にあふれた温かい大会でした。
では、韓国語スピーチ部門で最優秀賞を獲得した横山さんのお話を聞いてみましょう。
噛んでしまったからダメだろうと思っていた
―― 優勝した感想をお聞かせください。
まさか自分が優勝するとは思っていなくて、驚きでいっぱいです! 他の皆さんの発表がすごく上手だったので直前まで緊張してしまい、本番でも少し噛んでしまったので、自分は選ばれないだろうと思っていました。
―― 優勝できた一番の要因は何だと思いますか?
学校で、韓国語ネイティブの先生とほぼマンツーマンで録音練習ができたことだと思います。スピーチを録音したものを先生に聞いていただき、悪いところを指摘していただくという練習を繰り返しやってきたおかげで、発音やイントネーションがかなり改善されたと思います。
卒業間際の3カ月前から猛特訓が始まった!
―― 大会に向けて、どのような練習をされましたか?
私の学校はさまざまな言語を学べる国際高校で、私は1年生の頃から韓国語の授業を週2回受けてきました。この大会のことは先生に教えていただいて昨年12月に知りました。結構直前ですよね(笑)。そこから3カ月間は大会に向けてスピーチの練習に特化した授業となりました。発音の練習は先生を真似したり、YouTubeなどを見てアイドルたちがしゃべるのを真似したりすることで改善していきました。
―― 一番努力したことは何ですか?
先生からは、感情表現を豊かにしすぎないようにと言われていました。最初の頃は感情を入れたほうが伝わるんじゃないかと思って、抑揚をつけて話していたのですが、イントネーションが一定のほうがネイティブの方には聞きやすいそうです。特にスピーチのようなフォーマルな場ではそのほうが良いと聞いたので、イントネーションをなるべく一定に保つことを一番頑張りました。
K-POPアイドルが何を言っているのかを理解したくて
―― 韓国語を学び始めたきっかけは何ですか?
中学生の頃からBTS(防弾少年団)やSEVENTEENなどのK-POPの歌やアイドルがすごく好きで、彼らの言っていることが分かるようになりたいと思って韓国語の勉強を始めました。国際高校に入ったきっかけも韓国語が勉強できるからでした。まだ分からない単語も多いですが、今はアイドルたちの話している内容が大体理解できるようになりました。K-POPは今も大好きで、いろいろなグループの曲を聞いています。
―― 大会全体を通した感想を教えてください。
私は緊張しやすく、ここに着いて会場を見たときから圧倒されてしまったのですが、韓国語スキット部門の発表が始まると会場が楽しい雰囲気になり、緊張が少しほぐれました。スピーチでは自分の精一杯を出そうと思って臨みましたが、結果的に最優秀賞をいただけて、とてもいい1日になりました。大学進学後も韓国語の勉強を続けるつもりです。
審査員長の大会総評によると、本大会のスキット部門・スピーチ部門では、韓国語の発音やイントネーションなどの基礎を最も重視しているとのことでした。横山さんのイントネーションを一定に保つ努力が評価につながったのかもしれません。外国語を習得するには、好きな人や文化のことをもっと知りたい!という気持ちが大きな原動力になるのかもしれませんね。
【profile】神奈川県立横浜国際高等学校
横山 珠羽(3年)※大会開催時の学年です。
▼クムホ・アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会
http://www.asiana.co.jp/speech/