平和を希求し、チャレンジする国際的教養人の輩出を目指す。

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平和を希求し、チャレンジする国際的教養人の輩出を目指す。

2019.05.17

提供:マイナビ進学編集部

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平和を希求し、チャレンジする国際的教養人の輩出を目指す。

2014年に「スーパーグローバル大学創成支援事業」の一つに採択され「平和への希求」を教育の基軸としている広島大学越智光夫学長にお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • スーパーグローバル大学創成支援事業の一つに選ばれた広島大学
  • 「平和を希求する」人材の養成に取り組み「平和科目」27科目を開講している
  • 2018年には国際社会を見据え、新たな学部と学科を設立した

広島大学 越智光夫学長
1952年愛媛県今治市生まれ。広島大学医学部卒業後、手の外科の世界的権威・津下健哉教授が率いる整形外科に入局。膝関節の半月板修復や前十字靭帯再建術などスポーツ外傷の治療に取り組む。島根医科大学教授を経て2002年に広島大学大学院医歯薬学総合研究科教授に就任。1996年に開発した「三次元自家培養軟骨移植」は2013年、日本発の再生医療で初めて保険適用となった。2010年に文部科学大臣表彰「科学技術賞」2014年に産学官連携功労者表彰「厚生労働大臣賞」を受賞。2015年に紫綬褒章を受賞した。専門は整形外科、再生医療、スポーツ医学。

世界が混迷を極める今日において、「自由で平和な」広島大学が担う使命とは。

広島大学は、文部大臣を経て初代学長となった森戸辰男先生が示した「自由で平和な一つの大学」の精神を受け継ぐ、日本有数の総合研究大学です。原爆の惨禍を乗り越えた広島の最高学府として、創立以来「平和を希求する」人材の養成に一貫して取り組んでまいりました。しかしながら世界はいまも自然災害の多発や貧富の差の拡大、頻発する地域紛争・テロといった多くの困難に直面しています。また近年は、各国が自国ファースト思想に傾き、わが国と周辺諸国との関係も混迷しています。第一次大戦終結から100年もの時を経てなお、目指すべき世界平和がはるか遠くにあることは極めて遺憾と言わざるを得ません。しかしこのような状況下だからこそ、「平和を希求し、チャレンジする国際的教養人」の輩出を担う本学は、いっそうの存在感を発揮しなければならないと思います。「平和を希求する精神」「新たなる知の創造」「豊かな人間性を培う教育」「地域社会・国際社会との共存」「絶えざる自己変革」の理念5原則のもと、持続可能な発展を導く科学の確立と自由で平和な国際社会の実現に貢献する人材の育成に向け、一丸となって取り組んでいるところです。

その最中の2014年、広島大学は「スーパーグローバル大学創成支援事業」に採択されました。ご存知のとおりこの事業は高等教育の国際通用性・国際競争力の強化を図る教育基盤整備の一環として文部科学省によって設けられたもので、本学は中四国地方で唯一、世界大学ランキングトップ100を目指す力を有する「トップ型」大学の認定を受けました。これを受け、本学では目標をより高いレベルで達成するための実施計画を示す長期ビジョン「SPLENDOR PLAN2017」を策定。大学を取り巻く環境変化を謙虚かつ客観的に俯瞰しながら教育力・研究力を両輪とした大学改革を推進し、100年後も世界で光り輝く大学への道のりを歩み始めています。

これらさまざまな取り組みが評価され、本学は日本経済新聞社による「中四国の大学ブランド力」調査で2017年・2018年ともに第1位に輝きました。また、各企業の社員のクチコミプラットフォーム『Vorkers』では「就職企業の待遇満足度」でトップと僅差の2位。「本当に良い就職をしている大学」でも北海道大学、東京大学に次ぐ3位と高評価を受けています。

平和の希求を基軸とした幅広い教養と豊かな人間力を備えた人材を育成。

本学では、すべての教育プログラムで平和を希求するグローバルな視野と幅広く深い教養、豊かな人間性を涵養することを基軸とし、さまざまな教養教育・グローバル教育を行っています。なかでも平和に関しては、戦争・原爆をはじめ貧困、経済格差、宗教、歴史、環境など現代社会が抱える多様な問題をテーマとした「平和科目」27科目を開講。最低でも1科目の聴講とレポート提出を必須とし、主に学部1・2年生が参加しています。また、2018年10月からは各国政府代表者や駐日大使の方々に平和をテーマにご講演いただく「ピース・レクチャー・マラソン」をスタート。平和に関する各国の取り組みや歴史を学ぶとともに、原子爆弾によって廃墟と化した広島の苦難の歴史を忘れず平和の大切さを語り継ぎ、世界に広く発信する機会としたいと考えています。

また、世界の各国に出掛けて、それぞれの国の歴史や価値観があることを体感する「STARTプログラム」を実施しています。主に海外経験の少ない学部1年生を対象とするプログラムで、国・地域やカリキュラムごとに10日間~2週間の短期派遣を行い、グローバルな視野を醸成します。新入生の約1割がプログラムに参加しており、2017年度以降は2・3年生に対象を広げた「START+」も開始しています。

さらに教養教育の一環として2017年度から実施する「世界に羽ばたく。教養の力」では、スポーツ、芸術、科学、ビジネスなどさまざまな分野で活躍するリーダーを講師としてお招きしています。どのような学生時代を送り、いつ、何をきっかけに夢を抱いたのか、困難をどう乗り越え挑戦を通じて何を得たかなど、その生き様やスピリッツを語っていただくことで、新たな一歩を踏み出した新入生に夢や希望を広げてもらうことが目的です。これまでにJリーグ元チェアマンの川淵三郎氏やオペラ歌手の中村三千繪氏、建築家の伊東豊雄氏、漫画家の弘兼憲史氏、広島東洋カープ前監督の野村謙二郎氏、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏らをお招きし、2018年度以降は必修科目として実施しています。

到達目標型教育による着実な能力開発で国際社会における新たな価値の創造力を養う。

学生一人ひとりによりきめ細かい学習サポートを行うため、各学部の特性に応じた「HiPROSPECTS(到達目標型教育プログラム)」を採用しています。一貫した教養教育および専門教育で編成された「主専攻プログラム」のほか、個々の興味・関心に応じて学べる「副専攻プログラム」、主専攻プログラムでは扱わないより専門的な分野の学習や資格取得を目的とした「特定プログラム」の3部で構成。「副専攻プログラム」「特定プログラム」は希望者のみの選択登録制ですが、2006年度の導入以降、ほぼすべての学生が何らかの科目を選択しています。情報メディアに関する知識や高度な外国語能力の習得、学芸員・学校図書館司書教諭といった資格取得を目指しながら、将来の社会活動においてリーダーシップを発揮しうる創造力と実践性を備えた高いスキルと知識の獲得に取り組んでいます。

さらに本学では、これからの高度情報化や国際化を見据え、2018年4月に情報科学部および総合科学部国際共創学科を新設しました。情報科学部はデータサイエンスとインフォマティクス(情報学)に関する高次な素養を体系的・総合的に備え、個別の課題例にも精通した人材を養成しています。総合科学部国際共創学科は、他者と協調的に活動できる真の国際人の育成を目指して文理融合型のリベラルアーツ教育を行い、全講義を英語で実施するほか、2年次には半年間の海外留学を必須としています。2018年度の入学者は11カ国15人の外国籍学生を含む44人。日本人学生と留学生が互いの文化や価値観への理解を深め合いながら、ともにグローバルな環境で学んでいます。

大学院教育においては、2019年4月には先端物質科学研究科・生物圏科学研究科・総合科学研究科・理学研究科の4研究科7専攻を、統合生命科学研究科の1研究科1専攻に再編。従来の医⻭薬保健学研究科(5専攻)についても⼤学院医系科学研究科(2専攻)に改組しました。これを皮切りに、大学院再編を本格化させます。広島大学は今後も、持続可能な発展を導く科学の確立と、多様性を育む自由で平和な国際社会を実現させる新たな知識や価値の創造を担う人材の育成に取り組んでまいります。

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