【シゴトを知ろう】弁護士 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】弁護士 ~番外編~

2019.03.19

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】弁護士 ~番外編~

大学時代に司法試験の特集をテレビで見て「司法試験を受ける!」と宣言した小南先生。まわりに止められても合格に向けて必死に勉強をしたそうです。大学時代は文学部で学び、法律を全く知らなかったという小南先生は、いったいどんな勉強をして合格をつかんだのでしょうか。弁護士業界ならではの意外なお話も教えてくださいましたので紹介します。

この記事をまとめると

  • 司法研修所では、弁護士・裁判官・検察官全ての仕事を経験する
  • 弁護士のシンボルである弁護士バッジをつけている人はあまりいない
  • これからも新しい法律を勉強して、いろいろなことにチャレンジをしたい

1日12時間。ストップウォッチで計って司法試験の勉強をした

―― 文学部を卒業して司法試験を目指すのは大変だったと思います。どのように勉強をしたのですか? 

私は高校大学の受験勉強をした経験がなかったので、勉強方法を見つけるのに1年かかりました。最終的に自分に合っていたのは反復学習です。予備校の講義のテープをひたすら聞いて覚え、それから文章を書く練習をしました。司法試験の科目はたくさんあるのですが、1科目について10回から20回、場合によっては30回ほど繰り返したと思います。

一番勉強をしていた時期は、1日12時間勉強すると決めていました。なんとなくの12時間ではなく、ストップウォッチできちんと時間を計っていました。1週間で70時間、1カ月で200時間というおおまかな数字を目標にして、こうした生活を2年ほど毎日続けました。


―― 見事司法試験に合格した後は司法研修所に入ることになりますよね。そこではどんなことを学ぶのですか? 

司法研修所では弁護士・裁判官・検察官として、それぞれ2カ月間、組織に入って実際の仕事を学びます。例えば裁判官であれば裁判所で、検察官の場合も検察庁に入って先輩裁判官や検察官の横で実務を学びます。弁護士の場合はどこかの法律事務所に入ることになります。そうすることで、それぞれがどのような仕事をするのか分かるため、自分に合った仕事を見つけることができます。


―― 弁護士を選ぶ人はどんな人が多いですか?
 
一概には言えませんが、負けず嫌いな人は多いと思います。また、法科大学院ができたことと関係があるかもしれませんが、他の仕事を辞めて司法試験にチャレンジしたという人もたくさんいるので、弁護士になる方には面白い経歴の人が増えているような気がします。そしてこれは私が個人的に感じていることですが、弁護士はメガネをかけている人が多いイメージがあります。統計をとっていませんから本当のところは分からないですが(笑)。

弁護士は口げんかがめちゃくちゃ強い!?

―― 弁護士ならではの「あるある」なことはありますか?

女性弁護士は口げんかが強いかもしれません。私自身も口げんかには自信があります。嫌われてしまうから披露しないように、けんかになりそうな時は黙る作戦を取るようにしています(笑)。友達の弁護士とも時々議論がヒートアップしてしまうことがありますが、途中で「この話、やめようか」と折り合いをつけるようにしています。


―― 法曹界にいるからこそ知ったことはありますか?

この業界の上下関係は司法修習の修習期で決まります。最初の挨拶で聞くことは「何期ですか?」で、お互いに年齢を聞くことはありません。私より若い人が先輩になることもありますし、その逆もあります。
もう一つは弁護士バッジについてです。弁護士はバッジを着けているイメージがあると思いますが、私は普段バッジを着けません。昔はバッジを着けることが義務になっていましたが、今は身分証明書があるので、それを見せれば裁判所へ弁護士として入ることができます。

実は弁護士バッジはくすんでいるほどかっこいいとされていて、新人の時にわざと削ったりします。でもくすんだバッジをつけるのは、あまりおしゃれではないなと思いますし、厚さが5ミリくらいあって目立つので、私はここぞという時しかつけません。男性弁護士はつけている人が多いですが、それでも多くの人はバッジを裏返して着けています。やはり弁護士バッジは主張が強いと思っているのかもしれませんね。

大学で学んだ社会学が、弁護士の仕事に生きている

―― 休日はどんなことをして過ごしていますか?

ネコを飼っているのでネコと遊んで、テレビを見たり漫画を読んだりして過ごしています。ちなみに今はまっている漫画は『キングダム』です。仕事がたまっている時は土日も事務所へ行きますが、そうでないときはしっかり休むようにしています。

実は弁護士っていろいろな趣味を持っている人が多いんです。私も弁護士4人でバンドを組んでいて、ギターとボーカルを担当しています。今度行うライブに向けて、今日もこのあと練習があるんですよ。


―― 今後の目標を教えてください。

弁護士になって7年目に入り、業務をなんとなくうまくこなせるようになりつつあります。でも1~2年目の時は、もう少し情熱があったように思います。この先何十年も続ける仕事ですから、新しいことにも取り組んでいきたいと考えています。日々の業務に追われて新しい法律を勉強する時間がなかなかないのですが、もうすぐ民法の大きな改正がありますので、しっかり勉強していくつもりです。

私は大学で社会学を学んで、人間はまわりの環境によって影響を受けることが分かりました。犯罪は決してやってはいけないことですが、話を聞いてみると私も同じ環境だったらそうせざるを得なかったかも……と感じることもありました。そう思えるのは大学で社会学を学んだことが生きているのだと思います。私はすごく回り道をしましたが、全てが役に立っています。1本道ではなくても、経験したことはのちのち生きてくるものだなと思っています。



弁護士の先生は口げんかが強いというのはとても面白い話でした。「そのイメージがあるので女性弁護士は人気がないんですよね」と小南先生はおっしゃっていましたが、実際にお話した印象では悩み事を相談しやすい、やわらかな雰囲気を持つ方でした。

日本で最難関の試験の一つといわれている司法試験を突破するのはかなりの努力が必要ですが、誰かの役に立ちたい、悩みを解決してあげたいと思う人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

【profile】露木・赤澤法律事務所
弁護士 小南あかり
【取材協力】東京弁護士会

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「弁護士」
はこんな仕事です

法律の専門家として、依頼者の利益となることを主張して権利を守る仕事。借金返済や離婚・相続など企業や個人の間のトラブルを扱う「民事事件」と、国が刑事被告人を裁く「刑事事件」の2種類がある。法廷に立つだけでなく、依頼者の相談内容をヒアリングしたり、書類を作成したりと、その業務は多岐にわたる。当然、膨大な法知識が必要であり、弁護士になるためには国家試験の中でも最難関といわれる司法試験を突破しなくてはならない。

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