2019年4月、ファッションとビジネスが学べる「国際ファッション専門職大学」が開学!
メイン
テーマ

2019年4月に3つの専門職大学および専門職短期大学が誕生します。55年ぶりの大学教育改革として注目を集める専門職大学に興味を持っている高校生も多いと思いのではないでしょうか。
1月22日(火)、国際ファッション専門職大学の開学発表会が開催されました。著名人のトークセッションも行われた発表会の様子をレポートします。
この記事をまとめると
- 2019年4月に開学する専門職大学・専門職短期大学は3校
- 3年次には全員が海外へインターンシップに行き、語学教育にも力を入れている
- 鈴木寛氏、山本寛斎氏のトークセッションでは、日本教育の問題について語られた
2019年に開学される専門職大学・専門職短期大学は3校
専門職大学は、職業教育に重点を置いた学校制度です。職業に直結する実践的な内容を学ぶことができ、卒業時には「学士(専門職)」の学位が与えられます。大学と異なる特徴としては、卒業単位の3~4割が実習となること・教員の4割以上が実務家であることなどがあります。このような教育により、専門職大学では専門分野で即戦力として活躍できる人材の育成を目指しています。
その一つが日本で唯一のファッションとビジネスを学ぶことができる、国際ファッション専門職大学です。
ファッションとビジネスをどう学んでいくのか
開学発表会の冒頭、近藤誠一学長は価値観が多様化しライフスタイルが変わってきている中、ファッション業界は日本国内ではやや停滞気味であると言わざるを得ないとし、今後はグローバルな視点でコンセプトワーク(アイデアを具体的な形にしていくこと)ができる人材が必要になる。また日本で唯一の「ファッション」「ビジネス」の専門職大学として、これまでにない新しい試みだけに、楽しみでもあり身が引き締まる思いでもあると語りました。
大学設立準備室責任者の後藤京子さんは、国際ファッション専門職大学での具体的な学びについてふれました。海外に目を向ければファッション業界は右肩上がりだが、日本はそうではない。国際教養を持ったファッションの専門家を育成するために3年次に全員が海外へインターンシップに行くとのこと。コミュニケーションを中心に、ファッション業界に特化した語学教育にも力を入れていくと紹介しました。
鈴木寛氏、山本寛斎氏ら著名人がトークセッションに登場
開学発表会の第2部では、元文部科学副大臣の鈴木寛氏・デザイナー/プロデューサーとして世界で活躍する山本寛斎氏・近藤学長の3名でトークセッションが行われました。
『これからの日本に求められる教育のあり方について』というテーマで、各氏がそれぞれの考えを述べました。鈴木氏は「日本経済は失われた20年と言われていますが、それだけイノベーティブな人材(想像力のある人材)を輩出できていなかったということ。これは大学で十分な教育ができていなかったということだと思います」と指摘しました。
山本氏は「日本にはビジネスが分かりクリエーションが理解できる人、具体的にいうとルイ・ヴィトンCEOのマイケル・バーグ氏のような人が皆無だと思う。こうした人材を輩出する教育が日本でなされていない」と語りました。
今回新たにファッションとビジネスが学べる専門職大学が誕生することに関して、鈴木氏は「“服の、先へ。”という理念がとても良いと思った。違う分野の人たちとコラボレーションしていくと面白いと思う」とし、山本氏は「国内外の著名なブランドや企業等のトップランナーが教授陣に集まっているので期待したい」と語りました。
開学発表会には多くの人が来場しており、関心の高さがうかがえました。ファッション業界は厳しいと言われている中、「世界に目を向ければ、ファッション業界は右肩上がり」という言葉は印象的でした。ファッションが好きという人は、進路の選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。
【出典】
文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/attach/__icsFiles/afieldfile/2017/12/21/1399756_01.pdf