20校が認可申請! 2020年4月に開学予定の専門職大学は?
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2018年11月、2020年4月の開学に向けて20の専門職大学・短期大学が認可申請をしました。審査結果が出るのは、来年夏ごろ。順調にいけば、今の高校2年生が進路を決める頃には、新たな専門職大学の開学が決定しているかもしれません。ここでは、実際にどんな専門職大学が開学準備を進めているのかを紹介していきます。
この記事をまとめると
- 今回、認可申請をした専門職大学・短期大学のうち新規申請は12校、再申請は8校。
- 今回の認可申請で、新たに「農業」「観光」「保育」分野の専門職大学が開学予定に
- 再申請を含めた全体で見ると「医療・福祉」分野が最も多く、「ICT」や「調理」などの分野にも新規申請が
認可申請した20校のうち新規は12校。新たに登場した分野も!
2017年10月、2019年4月の開学に向けて16の専門職大学・短期大学が認可申請をしました。しかし、準備期間が短かったことなどもあって、予定通りの開学が決まったのは3校のみ。残りの17校は、2020年4月または2021年4月に、開学予定を延期することになりました。
今回、認可申請をした専門職大学15校、専門職短期大学5校の計20校のうち、8校は開学予定を延期して再申請した学校です。一方、残りの12校は新規に申請した学校で、その顔ぶれを見ると、前年度の認可申請にはなかった分野の専門職大学等も見られます。
新たに「農業」「観光」「保育」分野の専門職大学が認可申請
今回の認可申請で新たに登場した分野は3つ。一つ目は「農業」です。国土が狭い日本では、質の高い農産物の生産・加工品の開発・販路の拡大などが、農業ビジネスの大きな課題となっています。今回、認可申請をした農業分野の専門職大学には、そうしたイノベーションを起こせる人材の育成が期待されています。
二つ目は「観光」です。日本文化に対する関心の高まり、国をあげた訪日観光PRの成果などもあり、外国人観光客が過去10年で3倍以上も増加するなど、観光ビジネスは成長著しい分野の一つとなっています。新たに開学する観光分野の専門職大学には、そうしたビジネスをさらに成長・発展させられる人材の育成が期待されています。
三つ目は「保育」です。この分野は、待機児童の増加が大きな課題となっていますが、背景には保育ニーズの増加に伴う保育所や保育士の不足があります。新たに開学する保育分野の専門職大学には、こうしたニーズに対応し、より良い保育サービスの創造に取り組んでいける人材の育成が期待されています。
「医療・福祉」「ICT」分野も、多くの専門職大学が新規に認可申請
再申請も含めた全体で見ると、やはり多いのは「医療・福祉」分野です。計10校に上り、認可申請の半数を占めています。「超高齢社会」とも言われる中、新しい事業・サービスを開拓できる人材の育成が、この分野では急務となっていることが分かります。
また、「ICT」や「調理」などの分野にも、新規に認可申請がありました。こうした分野も、豊かな創造力と実践力を持った人材の育成が、専門職大学には期待されています。
開学を延期した専門職大学の中には、目標を2021年4月に改め、開学準備を整えているところもあります。また、2021年4月の開学に向けて、新規に認可申請を予定している専門職大学もあります。初年度の開学は3校のみとなりましたが、1年後、2年後には多くの専門職大学の開学が決まり、高校生の進路が広がっていることに期待したいところです。
【出典】
文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/attach/__icsFiles/afieldfile/2018/11/15/1410381_01_01.pdf
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/attach/__icsFiles/afieldfile/2017/12/21/1399756_01.pdf
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senmon/__icsFiles/afieldfile/2018/11/16/1410421_001_1.pdf
日本政府観光局
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/