外国文学のかっこよさに魅せられた――Title店主・辻山良雄さんが語る読書の魅力とは?

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外国文学のかっこよさに魅せられた――Title店主・辻山良雄さんが語る読書の魅力とは?

2018.12.27

提供:マイナビ進学編集部

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外国文学のかっこよさに魅せられた――Title店主・辻山良雄さんが語る読書の魅力とは?

読書の時間を設けている学校も増えているようですが、皆さんは普段どんな本を読みますか? 学校の先生や親から本を読むように言われても、どんな本を読めばいいのか分からないと思っている人もいることでしょう。

大手書店「リブロ」に18年間勤務し、退職後本屋「Title」を立ち上げた辻山良雄さんに読書の魅力についてお話を伺いました。本を選ぶコツや読書の楽しさについて存分に語っていただきましたので紹介します。

この記事をまとめると

  • 立ち寄っていた本屋で出合った外国文学で読書好きに
  • 漫画を読むことから、活字本に興味を持つこともある
  • 本屋を立ち上げたのは、本のそばにいることが自然だったから

「外国文学ってかっこいい!」この思いをきっかけに読書好きに

――高校生が読書をする意義や価値はどんなところにあると思いますか?

本を読むことは自分が楽しむためにすることなので、読書によって得た知識がすぐ何かに役立つということばかりではないかもしれません。

しかし本屋へ行くと、さまざまな本が自然と目に入り、テレビやインターネットを見ているだけでは分からなかった興味が湧いてきます。例えばこれまで好きなサイエンス系の本ばかり読んでいたけれど、歴史の本も意外に面白そうだな、と気付いたりします。人それぞれ話してみると考えていることが違うように、本も1冊1冊違うんです。

特に外国の作家が書いたものを読むことで「ああ、こんな世界があるんだ」と知ることができます。読書はそういうところが魅力だと思います。


――辻山さんご自身は、何歳から本を好きになりましたか?

本格的に読み始めたのは、高校3年生ぐらいからです。高校を卒業して浪人時代に、予備校へ行く途中にあった大きな書店によく立ち寄りました。比較的安く買うことができる文庫本のコーナーで、サリンジャーが書いた『ナイン・ストーリーズ』という本を見つけました。

最初は表紙がかっこいいなという思いから読んだのですが、それまで愛読していた本と違う世界がそこにありました。「あまりよく分からないけれど、外国文学はかっこいい」という感覚で文庫本を読むことに夢中になりました。

当時は外国文学を中心に読んでいましたが、歴史が好きだったので歴史に関係のある本や、哲学などの難しいものを読んだりもしました。


――読書をするきっかけになったエピソードはありますか? 

これというきっかけはありませんが、子どもの頃から本がとても身近にあったような気がします。当たり前のように父が戦記物を読んでいたし、家の近くに本屋さんが何軒かありましたので、そういうところに出入りして自然に本を読むようになりました。

親が読んでいた本を手に取って読むことはしませんでしたが、図鑑がそろっていたのでずっと眺めていました。そういうところから読書をする習慣は始まるような気がします。

漫画を読むことが、活字の本を読むきっかけになることも

――最近学校で朝読書の時間を設けるなど読書に力を入れている学校もありますが、今の高校生は読書をするほうだと思いますか? 

本屋をやっていると、本を読んでいる高校生はたくさん読んでいるし、そうでない子は全く読んでいないと両極端に感じます。

読書を身近な存在にするには、家族で本を読む習慣をつけることが大事だと思います。家に本があるのとないのとでは、大きく違いが出てきます。大人が本を読まないのに、子どもに向かって「お前、本を読んでいないじゃないか」と言ってもあまり説得力がありません。家族全員で本を読むようになれば、自然に読書が身近な存在になると思います。


――読書好きになる本の読み方や本選びのポイントがあれば教えてください。

好きだと思ったら、そのジャンルを読み進めてみるのがいいのではないでしょうか。ライトノベルや子ども向けの文庫もあるので、一つ興味のあるものがあってそれがシリーズ化されていれば、読み方を覚えますし読書が身近になります。

例えば本屋で「面白そうだな」と思った本の近くには、似たようなジャンルのものが置いてありますので、最初に手に取った本を読み終えたら、次に近くにあった本を読んでいくといいかもしれません。


――本は読まないけれど漫画は読む高校生は多いと思いますが、どう感じますか? 

私は漫画にしかできない表現もあるので、いいと思っています。漫画は漫画で深い世界がありますし、漫画家は活字の本を原作にして描いていることも多いので、その漫画家が書いている世界をもっと知りたいと興味が広がり、原作本を読むきっかけになるといいと思います。

私自身、子どもの頃に兄が買ってきた野球漫画『キャプテン』『タッチ』を読んでいました。その後、横山光輝の『三国志』を読んで興味が湧き、吉川英治が書いた原作本を読むようになりました。そうしていくうちに活字を読むのが苦にならなくなりました。浪人時代に外国文学に夢中になったと言いましたが、吉川英治や司馬遼太郎を読んでいなければ、外国文学に出合うことはなかったと思っています。

まわりの目を気にせず、好きなことをとことん続けていってほしい

――お店に置く本を選ぶ時に、何か基準にしていることはありますか?

個人でやっている店なので、ある程度私の好みが反映されることはあります。ただ私が料理を作らないから全く料理の本を置かないとなると、この街に住んでいる人たちにとっては便利ではないですよね。いろいろな人が出入りするのが本屋ですから、ジャンルは広く考えますし、その中でもより良いものを置くように心掛けています。

明確に基準を決めているわけではないですけれど、流行や「〇〇すれば、〇〇になれる」というように功利的なものではなくて、手に取った本を読むことによって、その人なりにいろいろ考えることができるものを選んで店に置きたいと思っています。本とは「私はこうなりたい」と思って手に取るものだからだと考えているからです。ジャンルを問わずこの考え方は同じです。

18年間リブロに勤めた経験から、著者・出版社・デザイナーが分かると、なんとなくこういう本だなというのが見えます。これらを参考にしてパッと見た時に判断をしているところもあります。


――高校生におすすめの本はありますか? 

リチャード・バックの『かもめのジョナサン(新潮文庫)』は、とてもストレートで分かりやすい内容の本だと思います。

詩に興味があれば、谷川俊太郎の『谷川俊太郎詩集1(集英社文庫)』を読むのもいいかもしれません。最初は意味が分からなくても、次第に分かるようになってくる読書の醍醐味が味わえます。『二十億光年の孤独(集英社文庫)』も、詩集を読むのに入りやすい1冊だと思います。

ミヒャエル・エンデの『モモ(岩波少年文庫)』は、ファンタジーでありながら現代批評も盛り込まれている作品です。世界の複雑さが分からなくてもそれなりに理解できる本ですので、おすすめです。


――高校生に向けてメッセージをお願いします。

好きなことをずっとやり続けてほしいと思います。人生は長いですし、大学へ入学して自分の道を見つけていく中で、「これが他の人と比べて良さそうだ」とか「給料が高そうだから」ということを基準に選択をすると、その人の中に必然性がないのでいつか悩むことになると思います。

私が本屋をやっているのも、本と出合ってその横にいるのが自然になったからです。仕事をしている時間は生活の大部分を占めますから、生き方といってもいいと思います。どうせだったら、違和感のない生き方を選んでほしいので、そのために自分は何が好きなのか、何をやりたいのか考え、とことんやってみないと分からないと思います。人それぞれ違うと思うので、あまりまわりの目を気にすることなく続けていってほしいと思います。



ゆったりと落ち着いた空気が流れるTitleの店内。あらゆるジャンルの本がそろっており、落ち着いた雰囲気の中で好みのものをじっくり探すことができます。お気に入りの本を購入したあとは、店内にあるカフェで読書をしながら過ごすのもおすすめです。

自分の好きなジャンルから本を探すのがいいと教えてくださった辻山さん。好きなことについて書かれた本をとりあえず1冊読んでみれば、読書をするきっかけになるかもしれませんね。


【取材協力】
Title店主 辻山良雄

Title:http://www.title-books.com/

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