渋くても必要! 渋柿の意外な利用方法

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渋くても必要! 渋柿の意外な利用方法

2018.11.14

提供:マイナビ進学編集部

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渋くても必要! 渋柿の意外な利用方法

柿といえば甘くておいしい柿がある一方で、渋くてとても食べられないような柿もあります。しかし渋柿にはちゃんと利用目的があって栽培されているのを知っていますか?

この記事をまとめると

  • 甘い柿・渋い柿は「ある成分」の性質が異なる
  • 意外と簡単? 渋柿から渋さを消す方法とは
  • 渋さは決して邪魔者ではない! 古来より利用されてきた渋柿

渋い柿と甘い柿の違いとは?

一言で柿といっても柿の品種は約1,000もあるとされています。大きく分けると渋い柿と甘い柿になるのですが、その分け目となるのがシブオールと呼ばれる成分にあります。

柿の中に含まれる渋い成分「シブオール」はタンニンの一種です。甘い柿のシブオールは実が熟すと水に溶けにくくなりますが、逆に渋い柿はシブオールが水に溶けやすい状態になっています。私たちが柿を口にした時に渋いと感じるのは、唾液の中にシブオールが溶け出しているからです。

渋い柿を甘い柿にする方法がある

実は渋い柿を甘い柿にする方法があります。一番ポピュラーなのは、品種によって例外はありますが、完全に熟すまで待つ方法です。しかし脱渋(だつじゅう)といって柿の渋みを取り除く処理をすることで、渋柿の渋さを感じずに食べることができるようにもなります。

一般的にはアルコール・炭酸ガスやドライアイスを使った方法がよく知られています。アルコールの中に含まれているアセトアルデヒドという物質とシブオールが結合することで、水に溶けにくいシブオールとなります。実際に柿の栽培段階で固形のアルコール入りの袋をかぶせて渋みを抜く方法もあります。

また古くから利用されている干し柿。柿の実は、皮をむくことによって表面に膜が作られると、呼吸ができなくなります。酸素が不足すると柿の中にアセトアルデヒドが発生し、柿の中にあるアセトアルデヒドとシブオールが結合することによって、水に溶けにくく渋みを感じなくなるのです。

ドライアイス・炭酸ガスで処理する時も同様の原理を利用しています。二酸化炭素が発生して酸素が不足することにより、アセトアルデヒドがシブオールと結合することで渋みを抑えることができるのです。

このように柿の渋味を取り除く方法はいくつもありますが、柿にはさまざまな品種があり、それぞれの品種にピッタリの脱渋方法が選ばれています。

渋柿の渋みには、私たちにとって身近なものに必要だった

ただし、食べた時に感じる渋み「シブオール」は決して人間にとって邪魔な存在ではありません。シブオールを含んでいる柿渋(渋柿から搾り取る果汁)は古くから柿渋染めなどの染料として、さらに建築における防水・防食のための塗料や民間薬としても使用されていました。和紙に塗れば和紙の強度を高めるので、傘・うちわにも使用されています。さらに日本酒の製造の中でも使われてきた歴史があります。

また昨今ではノロウィルスなどにも有効であることが証明されています。

食べることを前提に考えると敬遠されがちな渋柿ですが、その渋みが私たちにさまざまな恩恵を与えているのです。このような植物の中に含まれている成分の力に興味があるのなら、化学の分野を目指し、さまざまな化学反応とその効果を研究してみてはいかがでしょうか?

【出典】
富山市化学文化センター
http://www.tsm.toyama.toyama.jp/_ex/public/wadai/syoku/no259.pdf
日本植物生理学会
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=2545
日本蒸留酒酒造協会 果実酒くらぶ
https://www.shochu.or.jp/kajitsushu/iroha/kaki.html
日本文化に根付いた渋柿の化学
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/64/7/64_348/_pdf
近畿農政局
http://www.maff.go.jp/kinki/seisan/engeitokusan/engesanti/w18.html
株式会社トミヤマ
https://www.kakishibu.com/kakishibu
JAグループ福岡
http://www.ja-gp-fukuoka.jp/education/akiba-hakase/001/014.html

この記事のテーマ
数学・物理・化学」を解説

私たちの生活基盤である自然界で生じるさまざまな事象や物質、それらが織りなす理論が研究対象です。宇宙や生物がどのようにして誕生し、どのような構造になっているのかという、究極的な知的探究心は人類ならでは。森羅万象の構造や性質、法則と変化を探求する物理や化学、その習得に必要な数学というように、これらの学問は互いに深く関連しています。未知の領域への研究を進めながら、さまざまな原理解明をしていく分野です。

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この記事で取り上げた
「化学」
はこんな学問です

身のまわりにある物質の原子・分子構造を解明して理解し、新しい物質をつくることにもつながる学問。無機化合物の構造を解明する「無機化学」、エネルギーなどの熱力学量の観点から物質を解明する「物理化学」、新たな化合物をつくる「応用化学」など、研究範囲は広い。クリーンエネルギーや医療への活用など、人の未来にとって大切な役割を担う学問といえる。化学製品や食品、薬などの製造業へ進む人が多いが、研究職を選ぶ人もいる。

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