昔話を語ると高齢者の脳が活性化するって本当?

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昔話を語ると高齢者の脳が活性化するって本当?

2019.06.11

提供:マイナビ進学編集部

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昔話を語ると高齢者の脳が活性化するって本当?

高齢になると、同じ話を繰り返したり、ついさっき起きた出来事を忘れたりすることがあります。それは脳の衰えや認知症などが原因だと考えられていますが、これらのことを予防する方法はないのでしょうか? 実は、簡単に脳を活性化させることができる意外な方法がありました。

この記事をまとめると

  • 思い出を語る「回想法」という療法で脳は活性化する
  • 昔の出来事を思い出しやすい雰囲気をつくることがポイント
  • 認知症を治すことは難しいが、予防策としての効果は期待できる

思い出を語り、脳を活性化させる「回想法」とは

人は、過去に自分がワクワクした出来事や苦労した出来事を思い出しながら話すと、低下した脳機能が活性化するといわれています。この思い出を語る行為を療法として実践するのが、「回想法」です。

回想法とは、アメリカのある精神科医が1960年代に提唱した心理療法。最初は高齢者のうつ病の治療に使われていましたが、継続して行うと認知機能の改善に効果があることが分かり、日本では介護の現場でも活用されています。

高齢者に思い出を話してもらうときのポイント

高齢者や認知症の人が思い出を語りやすい雰囲気をつくるいくつかのポイントを見てみましょう。

・質問は具体的に
漠然と「昔の思い出は何ですか?」と尋ねるのではなく、「小学生の頃は、外でどんな遊びをしていましたか?」と具体的な言葉を盛り込みながら尋ねることで、昔の出来事を思い出しやすくなります。

・無理強いはNG
高齢者の中には、「つらい記憶は思い出したくない」などの理由から会話を拒む人もいます。その場合は無理に問いかけず、精神的な負担をかけないよう様子をうかがいながら、相手のペースに合わせるようにしましょう。

・誤りを訂正しない
高齢者の思い出話の中には、矛盾点や事実と異なる話が出てくるかもしれません。しかし、誤りを訂正せずに聞き続けることが大切。回想法の目的は正しい事実を思い出すことではなく、昔の出来事を思い出すために脳が活性化することなのです。

・五感を刺激する道具を使う
五感を刺激すると過去の記憶をたどりやすいといわれています。昔の生活を思い出すような物に触れることで、忘れていた記憶を呼び覚ましやすくなります。

昔の写真や映像を見せると視覚や聴覚が刺激されるのも、そのうちの一つ。昔の遊び(チャンバラ、メンコ、あやとり)や、昔食べていた物(郷土料理や旬の物)によって味覚や嗅覚が刺激されることで、思い出がよみがえりやすくなります。

・会話しやすいキーワードを使う
思い出を語ってもらう際、話しやすいキーワードを使うと会話しやすくなります。

例えば経歴に関するキーワード。学歴、職歴、小さい頃の夢は答えやすいワードでもあります。また、趣味趣向もキーワードにしやすく、好きな食べ物、趣味、特技を聞くと楽しそうに話してくれることがあります。過去の感情(嬉しかったこと、悲しかったこと、人生が大きく変化した時の気持ち)も会話が弾みやすいワードです。

認知症にはどんな効果があるのか

認知症の人が思い出を語ると、言葉を忘れにくくなる、コミュニケーション能力が上がる、喜びを感じる、自尊心を取り戻すなどの効果が期待できるといわれています。

思い出を語る時、思考や創造をする働きがある脳の前頭前野での血流が増え、能の機能が活性化します。認知症の人は物事を忘れてしまう記憶障害を起こしますが、古い記憶は残っていることが多いため、昔の記憶を呼び起こす回想法は認知症の人に効果的だと考えられるのです。

認知症の人と関わりながら認知症予防や脳機能低下を防ぐ目的で、回想法を取り入れている介護施設や病院もあります。ただし、回想法は認知症の症状がなくなったり完治したりといった目覚ましい効果を期待するものではありません。回想法だけに頼るのではなく、脳を活性化させる手段の一つとして取り入れてみると良いでしょう。

祖父母や高齢者と交流がある人、または交流したいと思っている人は、ぜひ思い出を引き出す質問で話しかけてみてください。回想法を用いると、高齢者の脳が活性化するだけでなく、自分が知らない過去の出来事も学ぶことができるかもしれません。このように高齢者とのコミュニケーション、認知症の仕組みに興味がある人は、「介護学」を学んでみてはいかがでしょうか?


【出典】
認知症フォーラム.com|回想法で認知機能の改善も期待
https://www.ninchisho-forum.com/knowledge/iryou/008.html

NHKアーカイブス 回想法ライブラリー|特別座談会 「回想法に昔の映像を使ってみると…」
https://www.nhk.or.jp/archives/kaisou/about/zadankai.html

小特集 五感工学の最先端|2.五感社会の系譜|6.時間的側面から見た五感
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/61/10/61_10_1412/_pdf

LIFULL介護|いきいきとした心を取り戻す「回想法」
https://kaigo.homes.co.jp/manual/dementia/care/Reminiscence/

健康長寿ネット|回想法
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/kaisou.html

全日本民医連|「回想法」を知っていますか? 島根・出雲市民病院 鈴木正典医師(民医連新聞 第1572号 2014年5月19日)
https://www.min-iren.gr.jp/?p=19529

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

大きな戦争の減少、食糧事情の向上、医療技術の発達などにより、おもに先進国では平均余命が伸びています。同時に、生きてはいるけれども健康ではないという、要介護状態の高齢者が増加し、医療費の伸びや介護保険費の膨張など、大きな問題が山積しています。福祉は、子どもから高齢者まで人間の発達段階に応じた社会支援の理想的なあり方を探求します。個人だけでは解決できない問題を、集団・組織として考える視点を学びます。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「介護学」
はこんな学問です

身体や心に障がいを持った人々を支えるために、科学的な根拠に基づく生活支援技術を身に付ける学問。また、社会福祉制度についても学び、それを活用することで社会の幅広い分野で活躍できる専門知識を身に付けていく。将来は、高齢者や身体障がい者福祉施設で働く介護福祉士、介護の知識と技術の両方を兼ね備えた社会福祉士、音楽療法士、介護保険事務管理士、医療機関・行政機関で高齢者や障がいのある人々を支援する専門家をめざす。

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