【高校総体・優勝】陸上競技 城西大学附属城西高等学校

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【高校総体・優勝】陸上競技 城西大学附属城西高等学校

2018.09.25

提供:マイナビ進学編集部

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【高校総体・優勝】陸上競技 城西大学附属城西高等学校

インターハイで男子100m優勝、同200m2位と輝かしい成績を収めた3年生の塚本ジャスティン惇平君。昨年10月には日本陸連が認定する「ダイヤモンドアスリート」にも選ばれている期待のスプリンターです。

そんな彼を指導しているのは、シドニー五輪に出場し、現在も破られていない男子400mの学生記録(45秒03/日本歴代2位)を保持する山村貴彦先生。中学時代から日本一を経験している塚本君をどのように育ててきたのか。また、本人はどのようにインターハイを乗り越えてきたのか。お二人に詳しく伺いました。

この記事をまとめると

  • 脚の不安を“気持ち”で払拭した
  • 勝利のために一番努力したことは「食事の見直し」
  • 今後は世界を見据え、10月末からアメリカ武者修行へ

100mは「気持ちで勝った」

【塚本ジャスティン惇平君インタビュー】

―― 優勝した感想をお聞かせください。

今シーズンは5月、6月と思い通りにいかないレースが続き、今大会でも100mの予選で脚に違和感が出てしまいました。ただ、そこを気にし過ぎてしまうのが今までの反省点だったので、気にしないように1本ずつ予選・準決勝・決勝と集中して臨むことができました。決勝は落ち着いてスタートを切ることができ、優勝することができて良かったです。


―― 優勝できた一番の要因は何だと思いますか?

昨年は2位でしたが、今年は“気持ちで勝った”という感じでしょうか。本当は7月のU20世界選手権にピークを合わせていたのですが、選考落ちしてしまった時点で「国内で勝たないと世界では戦えない」と頭を切り替えました。「絶対に負けたくない!」という気持ちが一番の要因だと思います。

あとは付き添いで来てくれた後輩に「俺を緊張させないように、ずっとふざけていてくれ」と伝えていて(笑)、彼がバッチリ仕事を果たしてくれたことも大きな支えになりました。

脚への負担を“食事”でカバー

―― 一番苦しかった試合はありますか?

大会に乗り込んだ段階で万全な状態ではなかったので、最初は気持ちの面で余裕がありませんでした。大会期間中はそこが一番苦しい時だったのかもしれません。100mの準決勝が終わって、決勝前のウォーミングアップの時に「これはいけるかな」と思えるようになり、不安はなくなりました。


―― 勝利のために一番努力したことは何ですか?

食事はこだわっていますね。バランス良く栄養を取ること、野菜を意識的に食べること、タンパク質の必要摂取量なども考えています。ダイヤモンドアスリートに選ばれると専門の栄養士さんに相談できるので、足りない栄養を指摘してもらったりしています。自分は脚を痛めやすいので、食事面で少しでも負担を減らしたいと思い、食事を見直すようになりました。


―― 今回のインターハイ全体に対する感想を教えてください。

今回はいろんな人が自分のレースを観に来てくれて、そういう方々に恩返しできたインターハイになったのかなと思います。200mは2位で悔しかったのですが、高校3年間で1番楽しいと感じられるレースでした。100mは一瞬で終わる世界ですが、200mは直線に入ってからバチバチ勝負することができる。自分の走りはできたのかなと思います。

今後はまず2024年の五輪で結果を残したい気持ちがあるので、一つひとつ土台を作っていきながらタイムを上げていきたいです。

同世代との戦いはインターハイで一区切り。シニアの舞台でどれだけ戦えるか

【山村貴彦先生インタビュー】

―― 優勝後、選手にどのような言葉をかけられましたか?

一言「おめでとう」でしたね。次の200mまでは1日日程が空くので、「200mは200mで組み立てるけど、とりあえず今はゆっくり休みなさい」と。大会期間中、競技場外や試合の休憩時間は選手と顔を合わせないようにしていたので、お付きの選手とトレーナーさんにお任せしていました。

しかし、決勝の前には「脚がもも上げになっていて前に進む推進力がないから、そこを出していこう」という話(フィードバック)はしました。気持ちの面よりは技術的なアドバイスですね。あとは、いつも招集所に送り出す時は「最後はどれだけ勝ちたいかだよ」とは伝えています。


―― 日頃の練習ではどのようなことに注意して指導されていましたか?

基礎の徹底がメインなのですが、生徒たちの自主性と私の考えを融合させながら練習に取り組んでいます。ジャスティンは特にしっかり自分の考えを持ってやっていましたが、「メンバーは固定しないよ」とチーム内の競争は常に促しています。

あとは「記録だけ追うな」と。「自分の走りを表現できればタイムは付いてくるから、まずはしっかり自分のレースを組み立てよう」とはどの選手にも伝えています。


―― 一言で表現するなら、どのような選手だと思われますか?

ジャスティンは明るくていい子ですけど、競技に対してはすごく神経質です。食事なら食品添加物は口に入れないとか、ちょっとでも脚に気になる箇所があると走れなくなるとか。今回も優勝インタビューで「脚が気になって……」みたいなことを言っていましたが、僕とトレーナーさんの見解では全然問題なかったんです。でも本人にとっては大きな問題だったみたいで、それを口にしてしまうから、脳から神経を通って筋肉に反応してしまう。負の連鎖ですね。良く言えば「大ケガをしない」ことにもつながるのですが、より上の舞台へ行くためにはクリアしないといけない課題でもあります。


―― 今後、優勝した経験をどのように生かしてほしいと思われますか?

シニアの舞台でどれだけ通用するかですね。今の日本男子スプリントには7人のタレントがいますから、そこに割って入ってほしいですし、それだけの逸材だと思っています。同じ世代との戦いはインターハイで一区切り。今後は10月下旬からアメリカの強豪チームへ武者修行(約50日間)をしに行かせる予定なので、そこで世界のトップ選手から何かを学んできてほしいです。


城西高校陸上競技部は2012年に男子800mで三武潤選手、2015年には男子200mでサニブラウン・アブデル・ハキーム選手(2017年世界選手権男子200m7位)がインターハイを制しており、これで3人目のインターハイチャンピオンを輩出したことになります。

明るく自由な雰囲気の中でも、ジャージでいる時は『選手』、制服を着ている時は『生徒』と、しっかり分けて考えていると山村先生がおっしゃる通り、そうしたオン・オフの切り替えがチームの強さの秘訣なのかもしれません。アメリカ武者修行を経て、より逞しくなって帰ってくる塚本君の今後に注目です!


【profile】城西大学附属城西高等学校 陸上競技部
顧問 山村貴彦先生
塚本ジャスティン惇平君(3年) 

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