河合塾・富沢弘和さんに聞く! 2018年度・大学入試の振り返り

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河合塾・富沢弘和さんに聞く! 2018年度・大学入試の振り返り

2018.08.01

提供:マイナビ進学編集部

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河合塾・富沢弘和さんに聞く! 2018年度・大学入試の振り返り

2021年度入試から「大学入学共通テスト」の実施が決まるなど、大規模な大学入試改革が進められています。そうした変革期の中で行われた2018年度の大学入試。ここ数年と比べて、何か変化はあったのでしょうか。まずは、全体の志願状況とセンター試験の傾向について、大手予備校・河合塾教育情報部の富沢弘和さんに伺いました。

この記事をまとめると

  • 2018年度の大学入試では、高校3年生の大学志願率が前年度より高まった
  • 全体の傾向として「文系志向」「私立大学志向」が高かった
  • センター試験では、「大学入学共通テスト」を意識した問題も出された

例年と比べて志願傾向に変化は?

―― 2018年度大学入試を振り返って、まずは全体的な傾向を教えてください。
河合塾の調査に基づく推定では、2018年度に大学受験をした人の数は68万人に上り、
2017年度とほぼ同じくらいになりました。18歳人口は2万人近く減少しているのに、志願者数は変わっていません。理由の一つとして、大学を志願する高校3年生の割合が増えたことが考えられます。また、前年度の私立大学入試が厳しく、浪人生が増加したことも挙げられます。

――大学を志願する高校生が増えたのは、なぜなのでしょうか?

一つには、景気の影響があると思います。一般的に、景気が悪い時期は就職率や専門学校への進学率が高まり、景気が良くなると大学進学率が高まります。実際に、景気が回復基調に乗った2014年度の頃から、大学進学率は緩やかに上昇しています。


――国公立と私立の志願状況には、何か変化がありましたか?
国公立大学の志願者数はここ数年、ほとんど変わっていませんが、私立大学の延べ志願者数は前年比107%と大幅に増えています。これは、受験生1人あたりの志願数が増えたからだと考えられます。

――なぜ、1人あたりの志願数が増えたのでしょうか?

一つは私立大学の出願しやすい仕組みづくりが、拡大していることが挙げられます。例えば、1回の出願で複数の学科や入試方式を出願したことになる制度や、受験料の割引制度、インターネットを利用した出願方法などの導入が広がっています。また、受験生側も私立大学の難化を警戒して志願数を増やしました。前年度、首都圏を中心に多くの私立大学が合格者数を絞り込み、受験生にとって私立大学入試は厳しい戦いとなったからです。そうした傾向は2018年度も続くことが伝えられていましたので、受験生が安全策を取って、複数の大学・学部に志願したのだと考えられます。


――文系・理系別の志願の傾向は、いかがですか?

ここ数年は文系人気が高く、「文高理低」などと言われています。背景にはやはり景気の影響があり、一般的に景気が良くなると文系人気が高まり、悪くなると理系人気が高まります。

センター試験の傾向・難易度はどうだった?

――2018年度のセンター試験は、例年に比べていかがでしたか?

河合塾が推定する、いわゆる「7科目型(*1)」の平均点は、文系が564点、理系が571点と、いずれもほぼ前年度と同じくらいでした。そのため、センター試験の結果が、受験生の志願傾向に大きな影響を与えることはありませんでした。教科別に見ると、英語(リスニング)の難易度が高く、平均点はリスニングが導入された2006年度以降で過去最低でした。また、前年度の平均点が低かった国語は、古文・漢文が難しく、平均点がさらに下がりました。この2科目で思うような得点が取れなかった受験生は多かったのではないでしょうか。一方で、化学や地理B、倫理,政治・経済などは、平均点が上がりました。

*1文系は英・数(2)・国・理(1)・地公(2)の900点満点、理系は英・数(2)・国・理(2)・地公(1)の900点満点。

――出題傾向に、何か変化はありましたか?

世間的には、地理Bのムーミンに関する問題が話題になっていましたが、私たちが注目したのは国語の「第1問」の現代文の評論の問題です。課題文の途中に写真が2点載っていたり、設問の中に対話文があったりと、過去にはない出題形式の問題でした。これは、2021年度から始まる「大学入学共通テスト」を意識したものだと考えられます。


――具体的に、どういったことでしょうか?

 昨年度実施された「大学入学共通テスト」の試行調査では、どの教科でも文章や図、資料などのさまざまな情報を組み合わせ、思考、判断させる問題が多く出されました。また、話し合いやグループ学習、実験の場面など、高校での学習場面を想定した設定の問題が、多く出題されたのも特徴です。新しいテストでは、持っている知識を与えられた情報や場面に応じて活用できるかが、一層問われます。これは、私たち社会人が日々の仕事や日常生活で求められていることです。今回の国語の問題は、そうした「大学入学共通テスト」の方向性を意識したものだと考えられます。


――その他、何か気になったことはありますか?

受験者の内訳を細かく見ると、南関東や近畿などの都市部でセンター試験を受ける人が増え、地方の方は減っています。また、私立大学の受験を見据えた3科目以下の受験者が増えました。一方で、理科を2科目以上受験する人は減るなど、ここでも「文高理低」「私立大学志向」の傾向が見られます。


全体傾向としては「文系志向」「私立大学志向」が高かった2018年度の大学入試。センター試験では、「大学入学共通テスト」を意識した出題も見られました。来年度以降の入試に向けて戦略を立てる上でも、こうした情報を押さえておくとよいでしょう。

【取材協力】
学校法人河合塾 教育情報部 富沢弘和

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