赤字にならない? コンビニの「おにぎり100円セール」に秘められた戦略

たまにコンビニエンスストアののぼりでみかける「おにぎり100円セール」は高めのおにぎりでも100円で買えるとっても嬉しいセールです。安いのでついついたくさん買い物してしまうという人も多くいると思いますが、私たちのこうした行動はコンビニエンスストアの思惑通りなんです!今回は、おにぎり100円セールに隠された売上アップの戦略について紹介します。
この記事をまとめると
- コンビニのおにぎり100円セールには売上を増やすための戦略が隠されている
- 購買意欲を上げる表示や、「ついで買い」を狙うことで売上アップを実現した
- ものやサービスを売る戦略を学ぶのが「経営学」である
コンビニ100円セールには利益を上げるための戦略が隠されている!
時折コンビニエンスストアで「おにぎり100円セール」が開催されていることは、ほとんどの人が知っていると思います。種類によっては50円近く割引され、消費者側としては非常にお得なのでうれしいセールです。
しかし、場合によっては売上や利益の減少につながるリスクもありそうなのに、どうしておにぎり100円セールは行なわれるのでしょうか?利益が出るからこそ何回も実施しているのだと思いますが、どのような仕組みで儲ける仕組みをつくっているのでしょうか?
消費者の購買意欲を上げる「おにぎり100円セール」のからくり
この「おにぎり100円セール」には、消費者に「たくさん物を買わせる」という企業の戦略が隠されていました。そのひとつが「100円セール」という表記そのものにあります。
セールの割引表記の主流は「○割引」「○%オフ」などですが、コンビニエンスストアはこの表記を用いず、「100円セール」という表示を使用しています。これにより消費者にお得感をより感じさせて購買意欲を上げ、売上個数を増やすことに成功しました。同じ値引きですが、見せ方を変えることで消費者の印象は大きく変わるのですね。
また、売上を増加させるためのアイテムとしておにぎりをチョイスしたのにもちゃんと戦略があります。おにぎりを買うと、どうしてもおかずやお茶などの飲み物が欲しくなりませんか?そのような顧客の心理を狙って「ついで買い」を誘うことで総合的に売上をアップさせているのです。
おにぎりは単価も低い上に、「100円」という消費者の財布も緩みやすい価格を提示できます。そしてついで買いを誘いやすい食品でもあるという商品です。まさにおにぎりは最小のリスクで最大の利益を生み出すために適した商品だったのですね。
利益を上げるためには「売れるための戦略」も非常に重要!
ものやサービスを販売して利益を上げるには売れる商品を作ることも大事ですが、同時に売れさせる戦略も重要です。ちなみに、上記で紹介した表記で購入意欲を上げる手法を「フレーミング」、目玉商品を用意しついで買いを促進する手法を「ロスリーダー価格政策」と呼びます。
これらは全て経営学用語で、「経営学」を学ぶことでその手法を知ることができます。もちろん今回紹介したもの以外にも、ものやサービスを売る戦略は他にもたくさん存在します。売上などの数字を上げることに興味がある人や、戦略を仕掛けて成果を得ることに面白さを感じる人は、ぜひ経営学でマーケティングの基本から学んでみてはいかがでしょうか?
【出典】
・Tech 2 Go
https://blog.codecamp.jp/behavioral-economics
・ITmedia
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0908/11/news004_2.html
・ビジネスジャーナル
http://biz-journal.jp/2017/08/post_20337_2.html
この記事のテーマ
「経済・経営・商学」を解説
そもそも「どうすればお互いにとって必要な物資が手に入れられるか」という極めて単純な動機から始まった商取引が、極めて高度に煩雑化してしまいました。だからといって、すでに引き返すことができないのは事実であり、現状を正確に把握して最適な選択をするのが私たちの役割でしょう。しかも、単純に取引価格だけですべてが決まる時代ではありません。国家間の争いや異常気象など、カバーしなければならない要素が目白押しです。
この記事で取り上げた
「経営学」
はこんな学問です
主に企業の経営管理について研究する学問。企業は、働く人、設備や機械、資金などで構成されているが、さらに人に役割を与えて配置した組織、資金をどういう配分で使うかという戦略、顧客ニーズをどうつかむかという情報なども重要である。また、企業活動を方向付ける経営理念の研究は欠かせない。それぞれの企業が設定した理念が、意思決定の基準となるからである。そして、株主や取引先、地域社会との関係をどう管理していくかも研究の対象となる。
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