【2018年高校総体】東京都立清瀬高等学校 少林寺拳法部
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3月の全国高等学校少林寺拳法選抜大会の女子団体演武にて、見事優勝(2年連続)を果たした東京都立清瀬高校。インターハイでは昨年準優勝(女子組演武)を果たしており、今年も多くの生徒が出場します。これまで数々の実績を残してきたチームの強さの秘訣を、部長の石田凌也君(写真右)、副部長の粕谷快里さん(写真左)に伺いました。
この記事をまとめると
- 男女を分けずに基礎を徹底練習する
- 「道場外でも一拳士であれ」の精神を忘れない
- 悔しい思いを胸に、インターハイに挑む
基礎を徹底するのが“清瀬流”
――練習がある平日のスケジュールを教えてください。
石田:練習は水曜日が自主参加となっており、あとは基本的に毎日です。朝練が7時半から8時20分まで、放課後は15時半に集合して16時から18時半までとなっています(※冬季は18時まで)。
粕谷:朝は福家(健司)先生が道場で筋トレしているので、授業の前に練習を見てもらっています。
――普段のトレーニングや練習で意識的に行っていることはありますか?
石田:うちは基本的に(乱取り練習以外)男女を分けずに練習するのですが、そうすることでいろいろな体格の相手を想定することができ、より実戦を意識できます。また、僕たちの1学年上の先輩たちが強かったので、そのプレッシャーに打ち勝つために普段から男女関係なくお互いを高め合っています。特に今の3年生は団結力が強いですね。
粕谷:男子の蹴りは速いし、一緒に練習するのが「怖い」と思うこともありました。でも、逆に「ちゃんとやらないといけない」という危機感が、技術の向上につながっているのかなと感じます。
――チームの強みや、ここは他校に負けない!という部分があれば教えてください。
粕谷:他の学校には大会に向けて技術練習だけ行っているところもありますが、清瀬高校は型の稽古、ミット打ちや胴突きなど基礎を徹底しているのが特徴です。そうした取り組みを継続しているからこそ、全国でも結果を残せているのかなと思います。
部訓は「道場外でも一拳士であれ」
――先生や仲間などからもらって印象に残っている言葉はありますか?
粕谷:先生が口にする言葉のすべてが名言ですね(笑)。特に部訓にもなっている「道場外でも一拳士であれ」という言葉は、普段の生活の中でも役立っています。例えばお客さんが来たら椅子を用意する、率先してお手伝いをすることなどは、すべてこの道場で習ったことです。
石田:自分は部長という立場から先生とお話する機会が増えて、技術面のことなど厳しい言葉を頂くのですが、その分だけ褒めてもらえると自信につながります。自分たちは6月の関東大会で代替わり(※インターハイ出場者以外は引退)だったのですが、「この代はまとまりがあった」と褒めていただいてすごくうれしかったですね。
――高校卒業後の目標を教えてください。
石田:自分はまだ決まっていないのですが、少林寺拳法をやるとしたら厳しいところでやりたいと思っています。そのためにも、大学受験を頑張らなければいけないですね。
粕谷:少林寺拳法は私を変えてくれたものなので、卒業後も続けたいと思っています。海外に興味があるので、将来的には世界に少林寺拳法を広めていきたいです。
優勝して去年のリベンジを果たしたい
――インターハイへの意気込みを教えてください。
石田:今までは「女子の清瀬」と言われてきて正直悔しさがあります。今年は男子も団結して、結果を残せるように頑張りたいと思います。
粕谷:去年の大会では団体4位に終わり、あと一歩で表彰台を逃す悔しい思いをしました。先輩たちが流した涙が忘れられないので、今回は優勝してリベンジを果たしたいです。また、私は組演武でインターハイを決めることができなかったので、その分団体に懸ける思いは誰にも負けません。
かつて選手として活躍し実績を持つ福家先生のもと、日々の稽古に汗を流す生徒たち。少林寺拳法はインターハイ種目になってまだ5年目ですが、先輩たちが築き上げてきた伝統を胸に、前回成し遂げられなかった全国優勝を目指します。彼らが見せる、力強い演武から目が離せません。
【profile】東京都立清瀬高等学校 少林寺拳法部
石田凌也君(3年) 粕谷快里さん(3年)