高校総体で行われる「ボート」ってどういう競技?
メイン
テーマ

ボートといえば、公園の池でゆったり漕いでのんびり乗るものと思っている人が多いと思います。ところが競技としてのボートは、水の上をぐいぐい進んでいくスピード感が魅力です。今回は高校総体で行われる「ボート」について紹介します。
この記事をまとめると
- ボートは第2回の五輪から正式種目になっている伝統ある競技
- 高校総体のボート競技で注目が集まるのは、舵手つきクォドルプル
- ボートの見どころは、スタートダッシュ時とラストスパートの瞬間
ボート競技のルーツは海賊が行っていたレースだった!?
ボート競技は湖や沼が多いヨーロッパを中心に広がり、北欧の海賊たちが自分の実力を試すために行っていたレースが起源だともいわれています。その後18世紀から19世紀頃にかけて、現在のようなレースが行われるようになった、伝統のある競技といえます。1883年には日本の大学対抗でレースが行われたのをきっかけに日本でも本格的にボート競技が始まりました。
ボートはどのように勝敗が決まるの?
ボート競技は水上でオールを漕ぎ、速さを競うスポーツです。早くゴールを切ったボートが勝ちという勝敗が分かりやすいところも親しみやすい競技といえるかもしれません。
ボート競技の種目は大きく「スウィープ」と「スカル」の2つに分けられます。1人が1本のオールで左右どちらかを漕ぐのが「スウィープ」、1人が2本のオールで左右対称に漕ぐのが「スカル」です。
高校総体で行われるボート競技は、距離 1,000m 舵手つきクォドルプル、ダブルスカル、シングルスカルの3種目です。
舵手つきクォドルプルとは、4人の漕ぎ手に1人のコックス(舵手)で挑む競技で、漕ぎ手は2本のオールで漕いでいきます。高校総体で行われるボート競技の中で参加する選手の人数が多く、スピードも感じられる競技であるため、注目されます。
ボートの見どころはどんなところ?
ボートの見どころは、スタートダッシュだといってもいいでしょう。ボートはスタートで他のチームよりもどれだけ先に進むかによって、勝敗が決まるともいわれています。また後ろ向きに進んでいく競技ということもあり、他のチームより先に進むことで他チームの様子が見えるというメリットもあります。どのチームもスタート時はかなり気合を入れて漕いでいきますので、スピード感を味わうことができます。
またレースの終盤、どのチームもラストスパートをかけて接戦を繰り広げるさまも、もう一つの見どころといってもいいでしょう。接戦の末最終的にどのチームが勝つのか、選手たちがすべての力を出し切る瞬間にも注目したいですね。
公園の池で優雅に漕いでいるボートとは違ったイメージのボート競技ですが、シングルスカルのように一人で漕ぐもの、ダブルスカルや舵手つきクォドルプルのようにペアやチームで漕ぐものとバラエティに富んでおり、楽しみ方もさまざま。
2019年高校総体のボート競技は7月17日から8月20日にかけて熊本県菊池市で行われます。水辺で繰り広げられる迫力ある戦いを見に行ってみてはいかがですか?
【出典】
令和元年度全国高等学校総合体育大会ボート競技大会
第67回全日本高等学校選手権競漕大会 実施要項
https://www.koukousoutai.com/2019soutai/kumamoto/pdf/event/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%88%E5%AE%9F%E6%96%BD%E8%A6%81%E9%A0%85.pdf
公益社団法人 日本ボート協会
https://www.jara.or.jp/index.html
SPAIA
https://spaia.jp/column/rowing/2077
東レ滋賀 ボート部
http://www.toray.co.jp/boat/whboat/index.html
徳島市立高等学校
http://www.tokushima-m-hs.ed.jp/life/dtl.php?hdnKey=955