高校総体で行われる「カヌー」はどういう競技?
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カヌーといえば、海や川のレジャーとしてチャレンジしたことがある人もいるかもしれません。実はスポーツ競技としてのカヌーは、さまざまな種目に分けられているのが特徴の一つです。最近は国際大会で日本人がメダリストになったこともあり注目されていますね。今回は高校総体で行われる「カヌー」について紹介します。
この記事をまとめると
- 古くから人間の生活に密着した道具として活躍していたカヌー
- カヌーは失格になる条件がいくつかあるので、注意が必要
- 試合が行われる川によって、コンディションが違ってくる
人間の移動手段として活用されていたカヌー
カヌーは古くから人間が移動する手段として、生活になくてはならない道具として使われてきました。最も古いカヌーは、6000年も前のものといわれています。
競技としてのカヌーは19世紀半ば頃、英国で誕生しました。最初のカヌーのレースは、英国のテムズ川で行われています。カヌーは、スコットランド出身の弁護士であり、かつ冒険家でもあるジョン・マクレガー氏の著書によって、多くの人に知られるようになりました。
日本では1964年、カヌーの種目の一つである「フラットウォーターレーシング」が正式に採用となったことがきっかけで知られるようになりました。
カヌーの試合はどのようにして行われるの?
カヌーの国際大会では一般的に「スプリント」と「スラローム」の2種類がありますが、高校総体で行われるのはスプリントのみです。スプリントは決められた距離(500メートルと200メートル)のレーンを複数の艇が同時にスタートして、一番早くゴールした選手が勝者となります。
スプリントの中でも、男子は「カナディアン」と「カヤック」の2種目に分かれ、女子は「カヤック」のみで競われます。それぞれ選手1人で乗る種目、ペアで乗る種目、4人で乗る種目があります。
スタート時に2回フライングをする、レーンの中央からはみ出したり長く離れたりする、レース中転覆したり艇やパドルが壊れたりすると失格となるので、冷静かつ慎重に試合を進めていくことが必須です。
カヌーの見どころは何?
カヌーの見どころは、大会が行われる川によって、それぞれ試合環境が変化するところです。例えば2018年に行われる岐阜県・長良川国際レガッタコースでは、午前中は風や波もなく穏やかでとても良いコンディションである一方で、午後になると波風が強くなることが多いのだそうです。もちろん当日の天候でコンディションが左右されることもありますから、そうしたところをどのように克服するのかが興味のあるところです。
またペアや4人で挑む種目では、個人のパドルさばきはもちろんのこと、息の合ったチームワークも注目すべき点でしょう。
横一線に並んで一斉にスタートするカヌーは、最初こそ勝負のゆくえが分からないものの、ゴール間際一気に追い上げる選手を目の当たりにすると、その瞬発力に圧倒されます。
2019年の高校総体では8月3日から6日にかけて鹿児島県伊佐市で競技が行われます。自然の中で行われる競技をこの機会に直接見てみてはいかがでしょうか。
【出典】
令和元年度全国高等学校総合体育大会カヌー競技大会
第35回全国高等学校カヌー選手権大会 実施要項
https://www.koukousoutai.com/2019soutai/kagoshima/pdf/event/%E5%AE%9F%E6%96%BD%E8%A6%81%E9%A0%85%EF%BC%88%E3%82%AB%E3%83%8C%E3%83%BC%EF%BC%891.05.15.pdf
公益社団法人 日本カヌー連盟
https://www.canoe.or.jp/
全国高等学校体育連盟 カヌー専門部
平成30年度全国高等学校総合体育大会カヌー競技大会 会場情報
http://zen-koukoucanoe.com/_userdata/schedule/H30koukousoutai_kyougikaijo.pdf
SPAIA
https://spaia.jp/column/canoe/2040