高校総体で行われる「アーチェリー」はどういう競技?
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的を狙って弓を引き、あたった場所によって得点が決まるアーチェリー。観光地で体験できることもあるので、挑戦したことがある人もいるのではないでしょうか。分かりやすい上に性別や年齢を問わずできるスポーツとして知られています。今回は高校総体で行われる「アーチェリー」について紹介します。
この記事をまとめると
- アーチェリーは狩猟を目的として誕生したが、日本に登場したのは1950年後半
- アーチェリーの競技で特徴的なのは、試合前に行われる用具とユニフォームの検査
- 「静」のスポーツの魅力を存分に楽しめるのがアーチェリー
もともとは狩猟をするために誕生した
アーチェリーが誕生したのは、人類が狩猟をして生活をしていた紀元前2万年頃といわれています。当時は狩猟や人間同士の争いで武器として使用されていました。
スポーツとして始まったのは16世紀のイギリスで、当時の王様がアーチェリーのコンテストを開いたのがきっかけとされています。なお、日本で本格的にアーチェリーが行われるようになったのは意外に最近で1950年代後半のこと。
日本で行われるアーチェリーの試合は「ターゲットアーチェリー」「フィールドアーチェリー」「インドアアーチェリー」の3つがあります。国際大会の主流は「ターゲットアーチェリー」で、高校総体で行われるのも「ターゲットアーチェリー」となります。
アーチェリーの試合はどのようにして行われるの?
アーチェリーでは弓と矢を使って70メートル離れたところにある的をめがけて矢を放ち、刺さった箇所の合計点が高い人が勝者となります。的の中心にあたると10点で一番高く、外側になるにつれ1点ずつ低くなっていき、最も外側は1点となります。
行射(矢を射ること)は、1つの的に対して2名ずつ行い、1セット4分の間に6本の矢を放つことができます。得点記録や矢取りは1セットごとに行われます。
アーチェリーで大きな特徴は、試合の前に用具とユニフォームの検査があることです。規定に合ったユニフォームを着用しているか、弓やタブは競技に適した安全なものかどうかなど細かいチェック事項があります。ユニフォームの検査に関しては、監督や補欠の選手も含め、すべての選手に対して行われます。
アーチェリーの見どころは何?
アーチェリーの醍醐味は、スピードのある矢が的の中心に命中する瞬間でしょう。選手が1射放つ瞬間息をのんで見守り、命中したときは爽快感を味わうことができます。
競技を行う上で大切なのは1射ごとの集中力とプレッシャーに勝つ強い精神力。勝負どころに放つ矢が的のどの部分にあたるのか、選手のメンタル面に注目してみるのもいいかもしれません。
アーチェリーは立って弓を引くというスタイルのスポーツです。派手な動きはないものの、弓を引く瞬間の緊張感は観客にも伝わるほど。こうした「静」のスポーツの雰囲気を味わうのもいいのではないでしょうか。
アーチェリーの矢の速度はだいたい時速200kmほどになるといわれ、その衝撃は厚さ5mmの鉄板を打ち抜くほどのものなのだとか。実際に見てみるとかなりの迫力に圧倒されることでしょう。
2019年に行われる高校総体では8月8日から10日にかけて熊本県八代市で競技が行われます。静かに選手たちを見守りながら観戦するスポーツを楽しんでみてはいかがでしょうか。
【出典】
令和元年度全国高等学校総合体育大会アーチェリー競技大会
高円宮賜牌 第52回全国高等学校アーチェリー選手権大会 実施要項
https://www.koukousoutai.com/2019soutai/kumamoto/pdf/event/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%AE%9F%E6%96%BD%E8%A6%81%E9%A0%85.pdf
全国高体連アーチェリー専門部 競技上の注意
http://www.zk-archery.org/inter/2018/img/2018inter_attention.pdf
公益社団法人 全日本アーチェリー連盟
http://www.archery.or.jp/
ミズノ発見隊
https://www.mizuno.jp/contents/hakkentai/rule_trivia/20180307.aspx