外国人が生のりを食べるとどうなる? 日本人だけが生のりを消化できる秘密!

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外国人が生のりを食べるとどうなる? 日本人だけが生のりを消化できる秘密!

2018.08.17

提供:マイナビ進学編集部

外国人が生のりを食べるとどうなる? 日本人だけが生のりを消化できる秘密!

外国では食べる文化がほとんどない「のり」ですが、最近は和食ブームのおかげもあり、寿司でのりを食べる外国人が増えてきました。ところが、生のりを消化できる人できない人がいることが研究で明らかになりました。それはいったいどういうことなのか、日本人だけが起こした不思議な「進化」の奇跡をご紹介します。

この記事をまとめると

  • 生のりを消化できるのは世界でも日本人だけという研究結果が発表された
  • 生のりを食べてきた歴史の中で、のりを消化する酵素を持つようになった
  • 体内の酵素や微生物は地域や人種、文化で異なる

日本人だけが生のりを消化する酵素を持っていた!?

朝食のお供としてもメジャーな食材である「のり」。毎日食べているという人もいるのではないでしょうか? のりは世界的に見ても食べる地域は少ないのですが、最近は寿司に代表されるように和食が世界に広がり、世界各国でのりが食べられるようになってきました。

ところで、のりは消化が悪い食品だといわれています。実際に、外国人が生のりを食べた場合、ほとんどが消化されずそのまま体外に排出されてしまうのです。ですが、日本人の場合、そのようなことはほとんど起きません。

実は、2010年にフランスの微生物学研究チームが「生のりを消化できるのは世界で日本人だけ」という研究結果を発表しました。生のりを分解する酵素を持つ「バクテロイデス・プレビウス」という腸内バクテリアが存在するのですが、このバクテリアを持っているのが世界中で日本人だけということなのです。

どうして日本人だけがこのバクテリアを獲得することができたのでしょうか? そのかぎは「日本人とのりとの歴史」です。

まさに奇跡! 長くのりを食べてきたことで、のりを分解できる消化酵素を獲得

生のりが分解できない原因は、のりの中に含まれている「ポルフィラン多糖」という成分です。この成分を分解する酵素を作り出すバクテリアを腸内に宿しているのが日本人だけだそう。
ただ、日本以外にも中国や韓国、イギリスなどのりを食材として食べている国はありますよね。その中でなぜ、日本だけが消化酵素を持っているのでしょうか。理由は二つあります。

一つ目が「のりの食べ方」です。日本以外の国では焼きのりや佃煮のように加熱調理を行って食べていました。代表的なものが焼きのりである韓国のりです。

実は焼きのりの場合、問題のポルフィラン多糖も壊れてしまうのでバクテリアがなくても消化しやすくなります。そういった背景から加工したのりを食べている外国人は消化酵素を持つ必要がなかったのだといえるでしょう。
対して日本ではずっと生のりを食べてきました。成分を壊していないのりを摂取していたことが、消化酵素の獲得につながったのです。

二つ目の理由が「のりを食べてきた歴史の長さ」です。日本人は飛鳥時代の頃からのりを食べていたといわれています。その時代からずっと日本人は生のりを食べ続けていました。

数百年以上にわたり生のりを食べ続けたことで、いつしか日本人はのりを分解できる酵素をもつバクテリアを体内に取り込んで、腸内バクテリアとして持ち続けることになったのです。いわば、生のりを食べるために日本人は腸内環境を進化させたということです。

のりを栄養にして体内に取り込むために、酵素を生み出すバクテリアを獲得するなんて、まるで奇跡のよう。生物の進化の不思議を垣間見ることができますね。

ミクロの視点から人間の不思議を見てみたいのであれば「生物学」を学ぼう

人間が持つ器官の働きを支える酵素や微生物はたくさん存在しています。日本人だけが持つ消化酵素が発見されたように、身体に住む微生物や消化酵素などは住んでいる地域の特徴や文化、人種などで違いがあり、身体の機能にも特徴があります。

そのような人間の機能や働きを知るのは医学の分野にも重なりますが、微生物や消化酵素などミクロの観点から人間の不思議を見てみたいのであれば「生物学」の分野になります。興味がある人は生物学を学んでみてはいかがでしょうか?

【出典】
・AISSY Inc.
https://aissy.co.jp/ajihakase/blog/archives/10340
・AFP BB NEWS
http://www.afpbb.com/articles/-/2716433
・WIRED
https://wired.jp/2010/04/09/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E8%85%B8%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%AB%E5%AD%98%E5%9C%A8%EF%BC%9F%EF%BC%9A%E6%B5%B7%E8%97%BB%E3%82%92%E6%B6%88%E5%8C%96%E3%81%99%E3%82%8B%E7%B4%B0%E8%8F%8C/
・はごろもフーズ
https://www.hagoromofoods.co.jp/knowledge/nori/
・米国立バイオテクノロジー研究センター
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20376150

この記事のテーマ
農学・水産学・生物」を解説

私たちはほかの生物から栄養をもらって生活をしています。しかも、採集や狩猟だけではなく、食物を生産するという手段を得て、今日のように繁栄しました。人口増加や環境悪化などに対応し、将来的に安定した食料の確保を維持するためには、農業、林業、水産業などの生産技術の向上が必要です。さらに突き詰めて考えれば、動植物や微生物などの多様な生物に対する研究も重要です。自然との共生が大きなテーマになる学問です。

「農学・水産学・生物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「生物学」
はこんな学問です

マクロな地球の生態系からミクロな細胞の世界まで、さまざまなレベルで起きている生命現象を実験・観察することによって研究する学問である。人間を含めた動物・植物・微生物など、あらゆる生命体が研究対象となる。主な研究分野としては、タンパク質を中心にした生体内の高分子の機能をその構造から研究する「構造生物学」、生態系の構成要素である生物と環境の関わりを研究する「環境生態学」などがある。

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