高校総体で行われる「レスリング」はどういうスポーツ?
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日本選手が国際大会で活躍していることから、レスリングを見るようになったという人も多いのではないでしょうか。一瞬の隙をねらって相手を組み伏せる迫力とスピードは圧巻です。そこで今回は高校総体で行われる「レスリング」について紹介します。
この記事をまとめると
- レスリングは、ヨーロッパ生まれの歴史ある競技
- レスリングの勝敗は、意外にシンプルで分かりやすい
- 身一つで戦うレスリングの魅力はスピード感
レスリングは世界最古のスポーツだった!?
レスリングが競技として始まったのがいつなのか正確なところは分かっていませんが、ヨーロッパで生まれ、紀元前3000年頃から行われていたのだとか。このことから世界最古のスポーツの一つといわれています。
古代ではとても人気があったようですが、政治的な理由で競技自体が禁止され、長い間公の場で見ることはできなくなりました。それでも競技自体は受け継がれていき、1986年の世界大会で復活してからは競技の認知度も高まってきたようです。
高校総体では1954年からレスリング競技が行われ、今年で65回目を迎えます。
レスリングの勝敗はどうやって決まるの?
高校総体では全身を使って対戦する「フリースタイル」のみが行われます。個人対抗戦の場合、男子は51kg級、55kg級、60kg級、65kg級、71kg級、80kg級、92kg級、125kg 級の8階級、女子は47kg級、50kg級、53kg級、57kg級、62kg級、68kg級、74kg級の7階級。学校対抗戦の場合は51kg級、55kg級、60kg級、65kg級、71kg級、80kg級、125kg 級の7階級に分かれています。
試合時間は3分間2ピリオドで行われ、途中30秒の休憩があります。相手の両肩を1秒マットにつける「フォール」を取ったほうが勝利となります。
ただし、6分間戦って勝敗がつかない場合は、獲得ポイントの多さで競います。ポイントは1点から5点まであり、同点の場合はビッグポイントをたくさん取った選手、警告が少ない選手、ラストポイントを取った選手の3つの基準で勝敗が決められます。
また、男女ともにポイント差が10点ついた場合は「テクニカルフォール」となり、その場で試合が終了します。
レスリングの見どころは何?
レスリングの魅力は道具を使わず衣類もつかまず、身一つで相手に立ち向かっていくところです。そのためには洗練された技が不可欠。技を駆使して、なんとか相手の両肩をマットにつけようと攻めていく迫力は見どころの一つでしょう。
そしてレスリングは、ほんのちょっとの隙が勝敗を分けるともいえます。チャンスを逃さず相手にタックルをし、後ろに回り込んでいくスピード感に驚くことも。選手たちの機敏な動きからは目が離せません。
レスリングは相手を積極的に攻めないと警告を受け、それが3回になると負けにつながってしまうところも特徴的です。見る側からすれば、積極的な試合展開を常に楽しめる競技ともいえるでしょう。
2019年の高校総体では7月29日から8月1日にかけて熊本県玉名市で競技が行われます。興味がある人は実際の試合会場で迫力ある戦いを見に行ってみましょう。
【出典】
全国高等学校体育連盟
http://www.zen-koutairen.com/f_history.html
令和元年度全国高等学校総合体育大会レスリング競技大会 三笠宮賜牌 第66回全国高等学校レスリング選手権大会 実施要項
https://www.koukousoutai.com/2019soutai/kumamoto/pdf/event/%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%AE%9F%E6%96%BD%E8%A6%81%E9%A0%85.pdf
SPAIA
https://spaia.jp/column/wrestling/2018
日本レスリング協会
https://www.japan-wrestling.jp/wrestling_rule/