【シゴトを知ろう】スーパーカー専門整備士 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】スーパーカー専門整備士 ~番外編~

2018.07.02

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】スーパーカー専門整備士 ~番外編~

高校生の皆さんの中には、スーパーカーといわれてもピンとこない人が多いかもしれません。1台で数千万、数億円もする高級車であり、車好きであれば誰しも1度は乗ってみたいと思う夢の車です。通常であれば触れるのもはばかられる、そんな高級車を専門に整備する仕事があります。スーパーカーとしてその名を世界にとどろかせているランボルギーニを専門に整備する太田政樹さんに、スーパーカー専門整備士という特殊な仕事について教えていただきました。

この記事をまとめると

  • ランボルギーニが生まれたイタリアで研修をしたことも
  • 日本に3台しかないスーパーカーは1台2億円! 手探りで整備をした
  • 壊れることがステータス? スーパーカーオーナーは故障を楽しむ

フェリーで遠方から修理を依頼しに来るお客さまもいる

――1カ月に何台くらいランボルギーニの整備を行いますか?

弊社では、中古車の整備、新車の点検、車検などを含めると、出庫ベースで約90台に対応しています。1つの工場としては、世界で最も多い出庫台数なんですよ。関東を中心に北海道から沖縄まで全国のランボルギーニオーナーの車が持ち込まれます。ランボルギーニ麻布の整備を気に入っていただいて、遠方から来てくださるお客さまもいらっしゃいます。


――遠方からいらっしゃるお客さまの車はどのようにして運ぶのでしょうか?

東京近辺であれば弊社スタッフが引き取りや納車(修理が終わった車をオーナーの所に納める)を行いますが、遠方に住まわれているお客さまの場合は、積載車を使ったりフェリーに載せて運んだりします。東京観光を兼ねてオーナーさまご自身が乗ってこられる場合もあります。

ランボルギーニは数千万~数億円もする高額な車なので、お客さまの車を運転するときには非常に気を遣います。「雨の日は運転しない」「絶対にぬらさないでください」とおっしゃるお客さまが多いので、我々も基本的に雨の日には納車しません。雨が降りそうなときには事前にお客さまに連絡して、「今日は小雨が降る予報が出ていますが納車はいかがなさいますか?」と確認します。


――ランボルギーニの生まれ故郷であるイタリアで研修することもあるのですか?

ランボルギーニのディーラーに入社すると、ウェルカム研修といって、入社2年目くらいでイタリア本社に研修を受けに行きます。私は2年前に行きましたし、弊社の整備士も3、4人は行っています。研修では、テスター(*)の使い方や車の基本的な機能、整備方法を1週間かけて勉強します。

講師はイタリア語で話しますが通訳をする人がいるので、通訳の声をヘッドホンで聞いて学びます。ランボルギーニの生産ラインを見学したりランボルギーニを作っているスタッフと同じ食堂でご飯を食べたりしたことは、非常に有意義な経験でした。


*テスター:車の状態を診断する専用診断機器のこと。

スーパーカーに試乗していると周りから声をかけられる!

専用テスターで車の状態をチェック。ちなみに、この専用テスターは100万円台と高額

専用テスターで車の状態をチェック。ちなみに、この専用テスターは100万円台と高額

――ランボルギーニの魅力を教えてください。

大量生産される車とは違って、ランボルギーニはハンドメイドで作られている部分がとても多い車です。V型12気筒エンジンを搭載するフラッグシップモデル(旗艦モデル)のアヴェンタドールは、職人がスプレーガンを使って手作業でボディの塗装をしているんですよ。普通、車の生産工場で塗装をするときには、塗料の入った大きなプールのようなところにボディを漬けて塗装をするのですが、ランボルギーニは手作業で塗装をします。また、カーボンフレームという軽量でも強靭な素材を採用しているのですが、これも一つひとつ手作業で大きな釜の中に入れて焼成して製造しています。

あとは、内装のレザーはイタリア人の女性スタッフがミシンを使って加工しています。ほとんどがハンドメードであるが故に値段が高くなりますが、それがスーパーカーであるランボルギーニの大きな魅力の1つです。


――整備が終わった後の試乗でランボルギーニに乗ることはありますか?

整備完了後、確認のために試乗させていただくこともありますが、お客さまの大切な車なので細心の注意を払って試乗します。とても注目を浴びますね。「エンジンの音を聞かせてください」「ドアを開けているところを見せてください」などとお願いされることもよくあります(苦笑)。でもお客さまの車なので、そのような要望には一切応えられません。


――今まで整備したランボルギーニで最も高額だった車について教えてください。

チェンテナリオという車です。1台2億円オーバーの車で、日本には3台しか入ってきていません。このような希少な車はメーターの作りなど細かい部分が他の車と違っています。オンリーワンに近い車なので、整備をしていてもそれが正しいのかどうか判断するのが難しかったです。

中東で購入されたスーパーカーには日本では見られない特徴があった!?

ランボルギーニ・ウラカン専用のトルクレンチ。1人では使えないので2人1組になって使用する

ランボルギーニ・ウラカン専用のトルクレンチ。1人では使えないので2人1組になって使用する

――修理を依頼するスーパーカーのオーナーにはどのような人が多いですか?

故障に対し寛容なオーナーさまが多いように思います。普通の車なら壊れたらメーカーにクレームを入れて修理することになりますが、スーパーカーの場合は、お車の調子が良くなっていく過程を楽しまれているようです。普通の車とは違って、ハイパフォーマンスである分、非常にシビアなメカニズムですから、故障というよりも調整する感覚でお預けいただける方が多いですね。だから、「壊れちゃったよ、新車なのに何で?」とおっしゃるお客さまはほとんどいらっしゃいません。


――これまで整備したランボルギーニの中で、印象に残っている車について教えてください。

日本の正規ディーラーで販売された車ではなく、中東から中古車で入ってきたランボルギーニだったのですが、「暖房が利かない」「温かい風が出ない」という理由で修理を依頼されたことがありました。なかなか原因が分からなかったのですが、分解してみたところ、なんと暖房が出ないようにライン(温かい風が出てくる所)がふさがれていたんです。中東は暑いので暖房を使う必要がないんでしょうね。それでふさいでいたようです。日本ではありえないことです。


スーパーカーは車の中でも別次元の存在だと思っている人がいるかもしれませんし、その魅力をまだ理解できていない人もいるかもしれません。1970年代にスーパーカーブームがあり、多くの男性が熱狂しました。当時ブームを楽しんだ人が周りにいれば、スーパーカーの魅力について聞いてみてはいかがでしょうか。車が好きで修理や整備に興味がある人は、一度スーパーカーの世界をのぞいてみると、新たな世界が広がるかもしれません。


【profile】ランボルギーニ麻布 品川ワークショップ メカニック 太田政樹

ランボルギーニ麻布 http://www2.lamborghini-azabu.com/

この記事のテーマ
自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」を解説

陸・海・空の交通や物流に関わるスキルを学びます。自動車、飛行機、船舶、鉄道車両などの整備・保守や設計・開発、製造ラインや安全の管理、乗客サービスなど、身につけるべき知識や技術は職業によってさまざまで、特定の資格が求められる職業も多数あります。宇宙については、気象観測や通信を支える衛星に関わる仕事の技術などを学びます。

「自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「スーパーカー専門整備士」
はこんな仕事です

スーパーカーと呼ばれる自動車を専門に整備する仕事。修理、メンテナンス、オイル交換、車検などを行う。自動車整備に関する知識と技術が必要で、スピードが出るように設計されている構造も理解していなければならない。自動車、とりわけスーパーカーが好きであることはもちろん、手先の器用さも求められる。単に移動するだけの自動車ではなく、工芸品や美術品に近い自動車であるため、内装から外装、エンジンに至るまで、細心の注意を払って取り扱う必要がある。

「スーパーカー専門整備士」について詳しく見る

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