【シゴトを知ろう】プレス工 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】プレス工 ~番外編~

2018.05.30

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】プレス工 ~番外編~

日本で作られる自動車や家電、AV機器は世界中の人たちに使われています。世界に誇る日本の一流機器には一流のパーツが不可欠であり、さらにはそのパーツを作る技術も一流でなければなりません。パーツ作りに欠かせない金属を加工するプレス工としてこだわりを持って働いている浜野製作所の徳永高弘さんに、職場環境や現場の様子についてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 安く生産できる海外と勝負するために、多品種少中量生産や高い技術にこだわりを持つ
  • 熟練した職人は、1日に5,000もの部品を作れる
  • 社員のモチベーションを高める意味でも常に工場をきれいに保つことを心がけている

用途や加工する量によってプレス機を使い分ける

15トンから80トンまでのプレス機械。全部で9台ある

15トンから80トンまでのプレス機械。全部で9台ある

――プレスの機械にはどんな種類がありますか?

プレスをするための機械は、加える力の違いによっていろいろな種類があります。プレスをする金属の大きさや素材によってプレス機を使い分けており、当社には15トンから80トンまで対応できるプレス機があります。これらのプレス機は安定したトン数でプレスできるので、大量生産するのに向いています。

一方で、昔ながらの足踏み式の小さいプレス機もあります。これは人間が手足を使って操作するもので、主に簡単な工程のものを作る時に使います。小さなプレス機は、ちょっとしたミスを修正したり数が少ないものを作ったりする際に便利です。小さくても、人間がハンマーでたたくよりはるかに力があります。

なるべく特定のプレス機に偏らないよう、それぞれのプレス工に仕事を振り分けています。どのようなプレス機でもまんべんなく対応できるようにするためです。


――人件費の安いアジアの工場との違いはどんなところにあるのでしょうか?

日本で作るものと海外で作るものの違いはたくさんあります。日本の工場の強みは品質や技術的な部分にありますが、大量生産が可能な金属加工における値段の安さの点では、中国や台湾に勝てません。だから、海外の業者と同じことをしていたらだめなんです。そこで当社では、多品種少量生産にこだわっています。

当社は、1万個単位の大量生産への対応は困難です。1万個のプレス加工を受けてしまうと、通常受けている500個、1,000個の仕事が回らなくなってしまいます。逆に、高度なプレス加工の技術を求められるもの、複雑な機構のものを得意としています。技術の見せどころですからね。数は少ないですが、その分単価が高くなります。

当社では、他社では注文を引き受けないこともある多品種少中量の製造依頼に柔軟に対応しています。2名のスペシャリストがいて金型製造を内製化しているので、納期が短くなり省コストも可能になります。

ほんの小さなごみでもトラブルにつながる繊細な仕事

プレス工歴50年の職人。簡単に作業をしているように見えるが、この域に達するまでには時間がかかる

プレス工歴50年の職人。簡単に作業をしているように見えるが、この域に達するまでには時間がかかる

――熟練したプレス工はどれくらいの数のプレスを打てますか?

50年プレスの仕事をしている人もいますが、年月をかければ早くなる、確実になるものではありません。長く仕事をしているのに早くできない人もいますし、その逆もあります。

当社では、数が多い仕事はベテランの方に任せています。熟練した技があれば、1日もかからず5,000個の小さな部品をプレス加工で作れます。目にも留まらぬ速さでプレス機を扱うので簡単そうに見えるのですが、そのスピードは日本でもトップクラスだと思います。もちろん技術だけではなく部品の仕様も関係してきますので、大きな部品を作るときはもっと時間が必要です。


――プレス作業のトラブルにはどんなものがありますか?

製造した部品が少し曲がってしまうことはたまにあります。また、枠からずれていることに気付かずプレスを続けるとどんどんずれてしまい、最初からやり直すことになります。

他には、金型側にごみがついているとプレスを打つ全ての製品に影響を及ぼすので要注意です。ほんの小さなごみであっても影響が出てきますね。早い段階で気付かないとエラー品がたくさん出てしまうので、それを防止するために作業前にはエアガンを使って金型のごみを飛ばしていますし、ベテランの方は目視でその都度確認しています。プレス作業は機械が行うものではありますが、人の目によるチェックや非常に繊細な集中力が求められます。

業界のテーマパークを目指す!

――仕事をする上で心掛けていることはありますか?

一般的に機械を扱う工場は汚くて暗いイメージがあるかもしれませんが、社長の方針で当社の工場は業界のテーマパークを目指しています。そのため明るくてきれいで、赤や白のカラフルな外観にしているんです。もちろん、外側だけではなくて工場の内側の床も壁もピカピカですよ。

これは、社員の気持ちが明るく楽しくなるような工場にするのが狙いです。「工場見学に来た人をびっくりさせよう!」という目的もあります(笑)。工場をきれいに保つために3S活動(*)を積極的に行っていて、作業に必要なものの配置を社員の意見で変えるなど、安全快適な職場作りを心掛けています。各フロアの問題点や3S活動の成果を見るため、各部門の3Sリーダーが定期的に全工場をパトロールしています。


*3S活動:整理、整頓、清掃の3つの活動のこと。職場環境整備や作業効率向上のために3Sをスローガンとして掲げる企業は多い。


プレス工は、小さなごみの見落としが製品不良につながるとても繊細な職業なのですね。大量生産を目指すのではなく、強みである高い技術を生かした製品を作られているところに、伝統ある日本の職人文化を感じることができました。

こだわりが強かったり細やかな作業が好きだったりする人は、プレス工に向いているかもしれません。プレス作業を見学できる工場もあるので、興味がある人は近くの工場に予約して足を運んでみるといいかもしれませんね。


【profile】株式会社浜野製作所 製造本部金型機械加工部門副部長 徳永高弘

浜野製作所 http://hamano-products.co.jp/

この記事のテーマ
自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」を解説

陸・海・空の交通や物流に関わるスキルを学びます。自動車、飛行機、船舶、鉄道車両などの整備・保守や設計・開発、製造ラインや安全の管理、乗客サービスなど、身につけるべき知識や技術は職業によってさまざまで、特定の資格が求められる職業も多数あります。宇宙については、気象観測や通信を支える衛星に関わる仕事の技術などを学びます。

「自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「プレス工」
はこんな仕事です

プレス機械を使って、金属板などを加工したり成型したりする仕事。資材は鋼板のほか、繊維やプラスチックなどさまざまで、大きいものだと自動車のパーツ、小さいものだとカメラや腕時計の部品などをつくる。この技術はプレス加工と呼ばれ、工業製品の製造に幅広く利用されている。機械の操作やパーツの点検は正確さが求められるため、地道な作業と向き合える人が向いているだろう。また、必須資格ではないが、「プレス機械作業主任者」の国家資格が実務経験と高い技術の証明となる。

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