【シゴトを知ろう】二輪自動車整備士 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】二輪自動車整備士 ~番外編~

2018.05.29

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】二輪自動車整備士 ~番外編~

日本の自動車が世界で評価されていることは有名ですが、バイクも同じく世界的な評価が高く、世界シェアの5割近くを占めています。そんなバイクにも自動車同様、専門の整備士がいます。プロドライバーとして活躍していた二輪自動車整備士の浅賀敏則さんに、新旧バイクの違いや整備の難しさについてお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 1~3級まである二輪自動車整備士の資格。でも、1級の試験は1度も行われていない!?
  • 休みの日はモータースポーツに挑戦! 世界のレースで賞を取った経験も
  • 海外のバイクは大きいので、日本人だとハンドルまで手が届かないことがある

古いバイクのパーツは手に入りにくいので整備や維持が難しい

――二輪自動車を整備するにはどのような資格が必要ですか?

国家資格である二輪自動車整備士の資格が必要となりますが、この資格試験は平成に入るまでの20年以上中断されていました。その間は、四輪自動車整備士という国家資格の中に含まれていたのです。つまり、四輪車の整備士資格を持っていれば二輪車の整備をすることができたのです。

二輪車の車検も四輪車の整備工場で受けていました。この制度があったため、二輪自動車整備士の資格が普及するのに時間がかかったといわれています。国土交通省の指定工場または認証工場としてバイクを整備するには、一定数以上の整備士資格を持った人が必要になります。

ちなみに、二輪自動車整備士には1~3級があり、私は2級の資格を持っています。実は、1級はこれまでに一度も試験が行われていません。そのため、日本に1級二輪自動車整備士の資格は存在していても、持っている人は誰もいないんですよ(笑)。


――古いバイクの整備は難しそうなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?

最近、1960年~70年代に作られたビンテージバイク(旧車)と呼ばれるバイクを大切に乗る人が増えています。基本的に機械やエンジン本体の仕組みは現代のバイクとそこまで変わらないのですが、旧車の場合はパーツの供給がないことが維持していく上での最大の難関となります。古き良き時代のバイクには素晴らしいものがたくさんありますが、整備には細心の注意を払います。

パーツを探すときには、海外の情報も含めてインターネットで探すことが多いのですが、さんざん探して見つからない場合はビンテージバイクオーナーがそのパーツを作ることもあります。大量に作って、他のビンテージバイクオーナーたちと分け合って使っています。

旧車と新車の中間、20年くらい前の排ガス規制前のバイクも人気ですが、20年前でもパーツがなかなか市場に出てこない場合もあります。整備するのも維持するのも大変なのですが、魅力の点において現代のバイクにはない美しさや独特の乗り味などがたくさんあります。

ユーラシア、アフリカ、北米など世界の大陸を走破!

パリダカには4輪車で20年間、ほぼ毎年出場しクラス優勝をはじめ輝かしい戦績を残した

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――休日はどのように過ごされていますか?

モータースポーツに挑戦しています。レースにも参加しており、第7回ダカール・ラリー(1985年)のモト部門(二輪車)に参戦したのが最初です。その時のバイクはヤマハTT600で、13日目に不良燃料によるトラブルでリタイヤしました。その翌年からはトヨタランドクルーザーなどの四輪車で、ほぼ毎年20年間にわたってダカール・ラリーにエントリーしています。トヨタ自動車の契約ドライバーとして参戦し、完走はもちろんクラス優勝をはじめたくさんの賞もいただきました。

現在もビンテージオフロードバイクでレースに参戦しています。旧車によるレースの一つに「タイムマシンレース」と呼ばれているものがあります。現実にタイムマシンに乗って時代を超えることはできませんが、当時を知る人たちと一緒に若い頃に買いたいけど買えなかったバイクでレースができる幸せをかみしめています。

これまで、ユーラシア大陸横断や中東横断、アフリカ大陸縦断、北米大陸一周、オーストラリア一周など世界のほとんどの大陸を走破してきましたが、南米大陸だけはまだ行っていないので、治安が良くなれば行ってみたいです。

バイクの進化に伴い、常に新しい知識を学ぶ必要がある

朝賀さんの趣味であるエンジンを積んだモデル飛行機。自動車整備の経験と知識が存分に生かせる

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――二輪自動車整備に関して大変長い経験をお持ちですが、昔のバイクと今のバイクで整備をする点で変わったことはありますか?

たくさんありますが、まずは1998年に始まった「排ガス規制」ですね。これが日本のバイクを大きく変えました。規制で定められた排ガス規制値をクリアできないバイクが姿を消した他、2ストロークエンジン(*1)を搭載した名機といわれるバイクの多くが新車での販売はなくなりました。

そして、2006年の規制はさらに厳しいものとなり、キャブタイプ(*2)や空冷エンジン(*3)を搭載したバイクの多くが生産終了となりました。このような排ガス規制や燃費競争に関わるさまざまな改良によって車両に負荷がかかった結果トラブルが発生し、近年ではメーカーリコールが出されています。

あと、近年はプラスチックパーツで構成された曲面デザインのバイクが増えています。見た目はきれいでいいのですが、整備する際はこれらのカバーを外さないといけません。これがやっかいで、特にラインのきれいな外装パーツを多用したバイクの整備は、カバーの脱着など複雑な作業を必要とします。

整備そのものは、カバーを外して裸になってしまえば昔も今もあまり変わらないのですが、カバーを止めているツメの部分を誤って折ってしまうこともあります。二輪自動車整備士としてはそのようなバイクの進化過程における整備性や整備改良部分について、メーカー講習などを随時受けて勉強していく必要性があります。

*1 2ストロークエンジン:正式名称は「2ストローク1サイクルエンジン」。ピストンが1往復(2行程=2ストローク)する間に、1回の燃焼サイクルが完了する形式の工ンジンのこと。甲高い排気音が特徴で軽量でパワーもあり速いが環境に優しくないため、現在日本では新車で買える2ストロークエンジン搭載のバイクはわずか。

*2 キャブタイプ:ガソリンと空気を混ぜて霧状にし、燃えやすいエンジンにしたもの。構造が単純で整備がしやすく故障が少ないメリットがあるが、寒い時期はエンジンがかかりにくいなど気温や天候によって扱いにくくなるのがデメリット。

*3 空冷エンジン:空気(走行する際に当たる風)で冷やすタイプのエンジンのこと。エンジンがむき出しになっているバイクでは冷却効果も大きい。カウル(カバー)を付けたバイクが増えたことやエンジンが大きくなったことで、空冷のバイクはほとんどなくなっている。


――ハーレーダビッドソンやドゥカティなど海外の大型バイクも扱っていますが、日本製のバイクとの違いはどんなところにありますか?

日本で人気がある海外のバイクは、ハーレーダビッドソン(アメリカ製)、BMW(ドイツ製)、ドゥカティ(イタリア製)などです。日本製のバイクは日本人の体格や日本の狭い道路事情に合わせて設計されていますが、海外のバイクはそうではありません。全般的にサイズが大きく、乗った時に違和感があることがあります。シートが大きすぎて腰の収まりが悪いと感じる人もいますし、ハンドルやステップ(足を乗せる部分)が遠くて手足が届かないこともあります。

整備の点でいうと、部品のサイズの単位が違います。今はほとんどが「ミリ」なのですが、ハーレーはアメリカ製なのでネジやビスのサイズなどは「インチ」で作られています。そうなると工具もインチ規格のものをそろえることになります。最近のハーレーは一部日本で作られている部品があり、その場合は「ミリ」になります。旧車のハーレーは全てインチです。


二輪自動車整備士として仕事をするには、まず二輪自動車整備士の資格取得が必要となります。資格取得への道はさまざまです。自動車や自動車整備に関する専門学校を卒業すれば受験資格を得られますし、機械科の大学や専門学校などを卒業後、工場やカーショップなどで6カ月の実務経験を積めば受験資格が得られます。普通科の学校でも、卒業後に1年間の実務経験があれば受験が可能です。二輪自動車整備士になりたい人はまず、資格取得のために自分に合った道を選んでみましょう。


【profile】株式会社エイシー 代表取締役・二輪自動車整備士 浅賀敏則

株式会社エイシー http://www.ac-moto.jp/

この記事のテーマ
自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」を解説

陸・海・空の交通や物流に関わるスキルを学びます。自動車、飛行機、船舶、鉄道車両などの整備・保守や設計・開発、製造ラインや安全の管理、乗客サービスなど、身につけるべき知識や技術は職業によってさまざまで、特定の資格が求められる職業も多数あります。宇宙については、気象観測や通信を支える衛星に関わる仕事の技術などを学びます。

「自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「二輪自動車整備士」
はこんな仕事です

バイクを専門として修理、点検、整備を行う仕事。持ち込まれたバイクの状態を正確に把握することが第一で、タイヤ、ブレーキパッドの消耗を発見したら、修理、交換を提案するなど、オーナーの安全を守る大切な役割を担っている。ブレーキなどの調整や細かなチューニングで、今までよりも走りやすく整備できるかが腕の見せどころとなる。二輪の場合は、オーナーによって乗り方が異なり、個性や癖にも配慮が必要だ。整備工場の他、バイク販売店などが活躍の場になる。

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