【シゴトを知ろう】ろくろ職人 編

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【シゴトを知ろう】ろくろ職人 編

2018.05.08

提供:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ろくろ職人 編

ろくろ機を回してカンナで木を削り、漆を塗る前の木地を作るろくろ職人の仕事。日本のさまざまな場所に産地があり、各木材の特徴を生かしながら器や小物を生産しています。

今回は、長野県で1000年に渡りろくろ職人を家業として継いでいる「カネキン小椋製盆所」の小椋浩喜さんに、仕事の内容や魅力について詳しく教えていただきました。

この記事をまとめると

  • ろくろ職人はカンナ作りや材料の選定から漆塗りまで、全て一人で行う
  • 高校卒業後、香川漆器の先生のもとで修業し、製作の基礎を学んだ
  • 伝統工芸においては「自分の欲しいものを自分の技で作る」ことが大切

納得いくまで削り続ける! 手作りの伝統工芸ならではの面白さ

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
私はろくろ職人(木地師)として、木を回転させてカンナで削り、お椀やお皿を作っています。最近ではスピーカーなど、新しい商品の企画・製作も行っています。
ろくろ職人の特徴として、「分業ではない」ということがあります。ろくろ職人自らが原木を買ってきて製材、材料取り、仕上げ、漆塗りまで一人で行うのです。道具であるカンナも鍛冶場があり、自分で打って作ります。

こうして出来上がった作品は、月に1度ほど参加する百貨店の職人展や実店舗、ネットショッピングを通してお客様に買っていただきます。最近ではネットショッピングの利用が多く、全国から注文が入ります。

<一日のスケジュール>
8:00 製作開始
10:00 お茶休憩
12:00 昼食
13:00 製作再開
15:00 お茶休憩
17:00 終了
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
お客様が商品に感動してくださったり、新しい注文をしてくださるとうれしいです。新しい商品が完成して、一番最初に売れたときも達成感が得られます。

また製作においては、原木から材料取りした際に、きれいな木目が出るとやりがいを感じます。市場には原木が1,000本ほど出ていて、そこから自分の買いたいものを選びます。この仕事においてはきれいな木目を出すことが何よりも大事ですが、それは簡単にできることではなく、どの原木から良い木目が出るかというのは、実際に削ってみないと正確には分かりません。失敗も多いですが、木の切り口を見たりしながら、経験をもとに選定していきます。

逆に良い木目が出た場合はすぐにカンナがけを中断し、そのまま商品に使用することもあります。機会生産の物だと同じ形で揃えてしまいますが、こうして自分の采配で「ここで止めよう」「もう少し削ろう」と調整できるのが、手作りの伝統工芸ならではの面白さだと思います。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
新しいものを作るときに、使いやすさや軽さ、食べ物を入れたときの見栄えや木目の見え方などを考え、何度も試作を重ねるときには大変さを感じます。どのくらい試作するかはそのときの出来上がり次第でもありますが、多くて大体5、6個くらいです。すぐに終わることもありますが、挽いている間に「こっちの形の方が良いな」と思った場合は、試作を続けるようにしています。苦労しつつも、いろいろと考えを巡らせて製作する時間は楽しいです。

「とにかく手を動かせ」という師匠の教えが礎になっている

Q4. どのようなきっかけ・経緯でろくろ職人の仕事に就きましたか?
 
この仕事は、家業として1,000年以上続いています。私は職人の父の背中を見て育ち、物心ついた頃から「いつかは自分もろくろ職人になるんだ」と思っていました。自宅に工房があるといっても手伝うのはゴミの片付けくらいでしたが、作業を横目で見ながら、ろくろを使って木を削ること、いろいろなものを作れることに面白さを感じていました。

改めて仕事として認識したのは、高校を卒業後、香川漆器の先生に弟子入りしてからです。ろくろを挽いて、漆を塗って……という作業や木取りの仕方、道具の作り方まで全て先生から教わりました。そして一通りの技術を学んで独立し、今に至ります。
 

Q5. 修行では何を学びましたか?
 
高校を卒業して、香川漆器の木地師の先生のところで7年ほど修行を積みました。そこで教えてもらったのは、まず「手でものを作る」ということです。手で木に触れて、厚さ、重さ、感触などを確認し、ものを作る感覚を磨いていきました。その他、具体的には先ほどお伝えしたように、細かい作業工程や道具の作り方を学びました。

この業界の師弟関係はとても厳しく、最初は全くものにならず何度もやり直しをさせられます。私が師匠から言われたのは「とにかく手を動かせ」ということです。1日30個、1年で1万個くらいの木に触り、ものづくりに関わり続けることを目標にしなさいと言われていました。毎日8時から18時くらいまで作業をして、初めはとにかく数をこなしていくことが大事なのだと学びました。
 
この仕事では「人を感動させるものを作る」ということが使命になりますが、それに必要な忍耐力や精神力、技術が修行で培われたと思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
もともとろくろ職人以外の仕事を考えたことはありませんでした。そのため、高校生の頃から木材への興味が強く、生物部に所属して、どうすれば木目の出方や色を変えられるかという研究に取り組んでいました。あとは、すでにアルバイトとして自宅の工房でゴミの片付けや木の皮むきなどの手伝いをしていました。当時の夢も活動も、そのまま今の仕事に直結しています。

「自分の欲しいものをろくろで作る」という信念を持とう

Q7. どういう人がろくろ職人の仕事に向いていると思いますか?
 
我慢強い人が向いています。修行中は苦しいこともたくさんありますが、自分でものが作れるようになると、作りたいものがどんどん増えて楽しさを感じられるようになります。信念を持ってやり抜くことが、この仕事において一番大事だと思います。 
 

Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
木や木工の知識については、高校生から勉強しなくても良いと思います。まずは、「自分の欲しいものをろくろで作るんだ」という信念を見つけられるといいと思います。

私は木でできたスピーカーが欲しかったので、実際に作り販売しました。今は伝統工芸が全体的に下火で、「どういうものを作ればいいのか分からない」という職人も多いように感じます。だからこそ私は、「自分の欲しいものを自分の技で作る」ということに重きをおくことが大事だと思うのです。売れるものを模索するよりもずっと集中できますし、何を作ればいいか明確になります。

それをお客様に喜んでもらえるかどうかが問題ですが、何がどんな人に必要とされているかは、一度作ってみなければ分かりません。ですので、まずは自分がどんなものを欲しいのか考えてみてくださいね。
 

幼い頃からろくろ職人になると決めていた小椋さん。高校の部活動でも木に関する研究をしていたとは驚きですね。

小椋さんのように家業としてろくろを扱っていない場合は、学校に入って技術を学ぶ方法もあるのだそうです。この仕事に興味を持った人は、どのような場所で学べるのか調べてみてはいかがでしょうか。
 
【profile】カネキン小椋製盆所 小椋浩喜
公式HP:http://www.kanekin-ogura.co.jp/

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ろくろ職人」
はこんな仕事です

ろくろを使って回転する木をカンナで削り、わんや皿、こけし人形など、漆を塗る前の円形の刳物(くりもの)木地を作る仕事。漆器のできの良し悪しを、大きく左右する根本の工程を担う。また、必要に応じてカンナを自作することも少なくない。漆器製造会社や一流の職人に付いて修業することになるが、一人前と呼ばれるまでには少し年月がかかる。木のぬくもりや柔らかな丸みを生み出す技術、素材である木の種類やその性質についての知識のほか、ろくろの回転運動に負けない持続的な体力と集中力、芸術的センス、器用さが求められる。

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