子どもと木は一緒に育てよう! 北海道で生まれた子育て法とは?

2004年に北海道で生まれた「木育」。その概要と理念、具体的な取り組みやメリットなどを紹介します。
この記事をまとめると
- 温かい心を持ち、感受性豊かな人を育てることを目的とした「木育」という教育法がある
- 木育には、「触れる活動」「創る活動」「知る活動」の3つの柱がある
- 保育・幼児教育において、自然に触れることが大切さが注目されはじめている
自分の子どもの頃を思い出してみよう
みなさんの中には、子どものころに習い事をしていた人もいると思います。子どものころにピアノを習っていたという人は、なぜピアノを習っていたのか知っていますか? もちろん、「お母さんも昔習っていたから」「音楽が好きだったから」という理由でピアノを習っていた人もいると思います。でも、実はピアノは知育の発達にとても向いているといわれていて、例えば音感が身につく、楽譜が読めるようになる、指先の器用さだけでなく、メロディーが与えるイメージし、それを理解して膨らませる想像力も身につく、と言われています。
このように、子どものころに経験する習い事や教育方法が、なんとなくやっていても、実は成長するために欠かせないことだった、ということは、みなさんはまだあまり実感していないかもしれませんね。
「木育」ってどんな教育法?
子どもの知育にいいとされているピアノのように、「温かい心を持ち、感受性豊かな人を育てる」子育て法があります。それが、2004年に北海道で生まれた「木育」です。木育は、子どもたちが木に触れて親しみを感じ、木を使うことの意義を学ぶ教育活動のことをいいます。
具体的には、木育は「触れる活動」「創る活動」「知る活動」の3つで成り立ちます。赤ちゃんのころは、木のおもちゃで遊んで木に「触れる」機会をたくさんつくります。小さい頃から木に積極的に触れていることで、木材のよさを理解し、さまざまなものに好奇心を持つようになるのだそうです。
もう少し大きくなったら、木工体験ができるイベントや施設に行って木材を使って工作をし、「創る」ことを体験します。創造性が身につくと同時に、木は材料としてどんな特徴を持っているのかということが理解できるようになります。
そして、木材がどうやって私たちの生活に関わっているのか、木材を使うことで環境にどんな影響が出るのかといったことを、イベントやセミナー、紙芝居などで「知って」いきます。木材と人間との関わりを理解し、森林育成がどれだけ重要なことかを子どものうちに知ることができる貴重な機会です。
子どもが伸び伸びと育つためにはどうすればいいか考えてみよう
木育は、北海道だけでなく全国でさまざまな取り組みがされるようになってきており、木や自然に触れることの大切さが注目されるようになっているのかもしれません。最近は、スマホやタブレットなど便利なものがどんどん出てきていて、自然との触れ合いが減っている、ということもあるのでしょうか。子どもたちの生活も時代に合わせてどんどん変化していく以上、保育・幼児教育もそれとともに変わっていかなければいけません。
しかし、温かい心や豊かな想像力を育てるために、どんなにハイテクな時代になっても自然や植物に触れることも大切なのでしょう。子どもが伸び伸びと育っていくためにはどんな教育をすればいいのか、これから保育・育児教育に関わっていくみなさんが考えていかなければいけないのかもしれません。
この記事のテーマ
「教育・保育」を解説
子どもの成長段階に応じたさまざまな保育・教育施設(保育園・幼稚園・小中高等学校・大学など)で、子どもたちを健康に成長させ、学習能力を高めるための教育方法を学びます。教育の歴史や教育理論、教育や保育に携わる専門職(教員や保育士など)になるための指導や手法を、実習を通して学びます。
この記事で取り上げた
「保育・幼児教育」
はこんな学問です
児童・幼児の発達・発育を促す保育者、教育者としての知識と技能を専門的に学ぶ。主に保育士や幼稚園教諭、小学校教諭の資格取得をめざすことが目的。保育学や心理学、教育学、保健・体育学などの理論と、教育・保育実習を通して身に付けられる実践力のどちらも大切な学問である。教育系の学校のほか、健康・体育系の一部の学校でも学ぶことができる。実習は、学校附属の幼稚園、保育園などで行われるケースが多い。
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